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2003年02月17日

8日目 ポカラ

今は午後3時20分。レイクサイドで夕日を見つめている。きれいだ。
でも今日はなかなか大変だった。

7:30起床、8:30くらいにホテルを出る。
ローカルな店でダルバートを食いたいと言ったら
10時まで待ってくれと言われたので、湖で時間をつぶすことにする。
湖に着くとオイシイネー兄ちゃんが近づいてきた。
チャイを頼む。兄ちゃんは自分のチャイも注文した。
明日払うから払っといてと言われる。多分払ってくれないだろう。
変なモモを半強制的に食わされる。
湖を見て座っていたら別の兄ちゃんがやってきてネパール語を教えてくれた。
一周することを「ぐるん」というらしい。嘘かほんとかわからん。

10時になったのでローカルな店に戻る。ご飯てんこもり。
具は少ないが美味しい。
店の少女にガイドブックにあったネパール語で話しかけてみると
もじもじしながら答えてくれた。可愛い。気さくだ。
40ルピー払って別れる。

サランコットという山に登ることにする。
歩いている途中、遠くから子供が叫んでいるので叫び返す。
手を挙げると上げ返してくる。このやりとりを10回くらいする。
親切なおっさんが何人もいて、サランコットへの道のりを教えてくれた。
途中のパン屋で20ルピー分パンを買う。
サランコットへの道らしき車道を歩いていると兄ちゃんがやってきて
「こっちがショートカットだ」と教えてくれたのでそっちにいったら
一緒についてきた。
嫌な予感がしたので引き返し、車道を再び歩く。
子供がハローと言いまくってくるのでハローと言いまくってやった。

1時間半ほどあるいているが頂上につく気配はない。
途中で子供がやってきて、なんかくれというのでパン屋で買った
1ルピーのまずいクッキーをあげた。
そしてまた歩く。暑い、しんどい、帰ります。汗だくだ。
でも少しずつ景色が変わっている。

途中ショートカットをしようとして山道をすすんだら、
変な兄ちゃんが何かを植えている。
それなんですかと聞いたらマリファナだと言われる。
あまりかかわり合いにならないようにしようと思い早々に別れる。
見てはいけないものを見たので後ろから襲撃されるかと
ビビっていたが大丈夫だった。

道行くおばちゃんにあいさつしたら、
なんかくれと言われたのでまたクッキーを上げた。
ペンをくれと言う少年にも会った。別の少年にもクッキーを上げた。
どうも変だ。何かにつけてものを要求してくる。
どうやら田舎の方は物が出回っていないので、
旅行者からなんかもらおうという魂胆があるらしい。
ビニール袋を抱えているのがいけないのかと思い、しまう。

しかし人通りが少ない。たまにバイクやタクシーが通り過ぎるくらいだ。
山賊が出たらいちころだ。
休みたかったが早くつきたくてがんばる。
やがてタクシーの駐車場らしき場所までたどりついた。
ここから45分で頂上らしい。
立ちションをしたら相変わらず黄緑だった。

ようやくサランコットの集落についた。
しかし寒い。さすが山の集落。
山の頂上に向かう。やっと頂上についた。
タイ人らしきカップルが先客にいたのでおとなしくしていたが、
帰ったのでセルフタイマーで写真撮影を開始する。
いすにカメラを設置していたらカメラが落下する。大丈夫かよ。

サランコットには一泊して早朝にヒマラヤを拝むつもりだったが、
退屈そうな場所なので今日中におりることにする。
帰ろうとしたら兄ちゃんに寄付を求められた。
正規の団体かわからんかったが断りづらかったので10ルピー納める。

帰りは車道ではなく、山道を下ることにする。
階段がめっちゃ急だ。しかも道が険しすぎる。
少年がやってきて、こっちが近道だと教えてくれた。
怪しいがついて行く。なんかくれと言ってきたのでクッキーをあげる。
まずいからだ。
少年と別れ、歩いていたら道に迷った。
どこが道なのかが分からん。あの少年のせいだ。
不安になり泣きそうになっていると、上からおばちゃんの声がする。家がある。
藁にもすがる気持ちで家に向かう。

「迷いました、帰り道を教えてください」とお願いすると、
チャイが出てきた。まあ飲め客人よ ということらしい。
飲む。めちゃくちゃ甘い。
家にはおばあちゃんとおばちゃんと子供がいた。旦那は仕事だろうか。
とりあえず道を教えてくれるようなので安心し、
ネパール語で会話などをして親睦を深める。
そろそろ行くかと思い、チャイはいくらですかと聞いたら50ルピーだと言われる。
ふざけんなと思ったが、僕は道に迷っている身分なので強く出れず、承諾する。
しかし100ルピーしか無い。渡すとおつりは無いという。なんだと。
しかし山で遭難は勘弁だったので、
残りの50ルピーでガイドしてもらえますかといったら、
「帰り道など知らん、ガイドもしない」
といって来た。
ここで我慢ならず怒る。いったん渡した100ルピーを取り上げて怒る。
成人男性のいない家庭は謎のサムライの怒りにおびえ、道案内を申し出てくれた。
ちょっと申し訳なかったが命がけだったので勘弁してください。

少年がめんどくさそうに道案内してくれた。道らしき場所に戻ってきた。
みちゆくおっさんにきいたら、この道で合っているらしい。
このままずっとついてきてもらったらさらに金を要求されると思い追い返す。
しかし一応恩人なので感謝する。

女の人と子供はものを要求してくる。
これが中学生くらいの男になるとそういうことはしない。
多分プライドがあるからだろう。
物をあげるという行為は決してやさしいことではないと思う。
自尊心、自立心を無くす行為だ。
山で得た教訓がそれだった。

レイクサイドに向かって歩く。
途中女の人が歌いながら踊っていた。何かの祭りだろうか。
暗くなる前に山道を出て、レイクサイド付近に帰ってこれた。
疲れた。

とりあえずホテルをさがして南下していると、
ホテルのおっさんが声を掛けてきた。
80ルピーだというのでそこに決定する。
ローカルっぽい店でダルバートとコーラを注文する。
ダルバートはメニューに無かったが、
30分待ったらつくってくれるらしいのでお願いして待つ。

主人らしき人がやってきて、ワールドカップの話になる。
があまり盛り上がらない。
別のようきなおっさんがやってきた。犬と戯れている。
犬をしばいているようにも見える。
ダルバートがやってきた。テーブルの下から犬が
物欲しそうな目で見つめている。でもあげない。
おかわりしまくったけど50ルピーだった。ダルバート最高。

食事を終え、インターネット屋さんに行ったら少年が出迎えてくれた。
少年は日本語を話した。
空いているパソコンの調子が悪いらしく、
別の人が終わるのを待つことになる。
少年は別の客と英語でやりとりしている。
日本語は塾のようなところで習っていたらしいが、
月謝が高くて辞めたらしい。
夜遅くまで仕事の手伝いをしている。勤勉だ、
しかも15歳で3カ国語はなせる。
45歳になったら9カ国語だ。日本も負けていられない。
しかし彼は数字に弱かった。ちょっと安心した。

ホテルに戻り、謎のインド人トリオと話す。
彼らは「うんこ」という日本語を知っていた。参った。

部屋に戻ってシャワーを浴びて出たとたん真っ暗になった。
停電だ。フルチンで停電だ。
手探りで服を着て、外に出てみると妙に明るい。満月だった。

福沢諭吉か誰かが、初めて電灯を使ったときに
「一生にして二生を得る思いだった」
みたいなことを言ったらしいが、全くその通りだと思った。
夜も本が読めることは当たり前のことではない。
日本は幸せな国だ。そして僕は幸せな人間だ。

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