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2006年09月11日

演奏会雑感

ひょんなことから、大学時代にお世話になった方と、
某中高一貫校ギターマンドリンクラブの演奏会に行った。

会場がでかい。
普通のコンサートホールみたいだった、てゆうか普通のコンサートホールだった。
係員の人が至る所にいて、チケットの座席を教えてくれる。

座席は前から2番目だった。相撲で言えば砂かぶりだ。

●スポンサー

会場に入るときにもらったパンフレットを見ると、やたらスポンサー広告が載っている。
親御さんとか、OBの方が協力しているのだろうか。

「ここに『きわもと泌尿器科クリニック』って広告があるけど、
もしかしたら部員にきわもとって名字の人がいるんちゃうか」
と先生おっしゃる。
そして真顔で部員の名前を調べはじめる。

んなこたあない、と思いながらも、気になって僕も調べる。
何しに来てんだオイ。
きわもとさんはいなかった。


●指揮者

コンサート開始。
きれいな音だ。そしてとっても上手だ。
先生は、ギターマンドリンは音がしっかりしているから演奏がイマイチでも「聴ける」演奏になるのだ、
というようなことをおっしゃっていたが、僕には演奏の上手い下手は良く分からない。
でもとにかく綺麗な音だ。

指揮者の人がすごく上手だった。
人をまとめるというのはどういうことかということを、女子高生の指揮から学び取ろうと、
演奏中、ずっと指揮者の子を見ていた。
場所が場所だけに、ストーカーと思われてもおかしくない状況だっただろう。

そして指揮者がパンフレットに記した一文。
「絵画は画家が世を去っても作品としてそのものが残ります。
しかし音楽は楽譜しか残らないのです。
演奏者が奏でるその間しか、音楽はその姿を現すことができません。」
深い。
指揮者はどことなく毛色が違うらしい。


●大人の指揮者

しかし3曲目くらいから、先生らしき男性がやって来て、指揮を執り始める。
途端にしらける。
演奏会の主役はあなたがた先生ではない、何故そんなにシャシャリ出てくるのか。
僕はクラブの内部事情など全く知らないので、うかつなことは言えないが、
とりあえずその場ではしらけた。
しらけたので、パンフレットを読んでみる。


●女子高生

パンフレットには、「パートプロフィール」というページがあって、
パートごとにメンバー紹介などをしているのだが、
これがかなり女子高生っぽい。

例)
「亀田興毅をこよなく愛し」
「ROSE FAN FAAN リスペクト」
「最近波に乗っている実は※●△なみほちゃん」
この他、犬とか猫とかの絵文字がふんだんに文章に盛り込まれている。
あんなのワープロで入力できるんや。。。

そして、6パート中5パートが
「ごゆっくりお聞きください」
という締めで終わっていた。もっといろんな聞き方を提案してほしい。
これが大衆心理か。

しかし高校生3年生の「クラブ生活を振り返って」を読むと
絵文字も亀田もいっさい出てこない。
高校生とはそんなもんかなあ。

パンフレットを読んでいたら、女子高生に興味が出てきたので(変な意味でなく)
指揮者ではなく演奏者を見ることにする。
皆、食い入るように演奏をしている。
演奏を聞きながら、彼女らが手にしているギターマンドリンは単なる楽器ではなく、
自己の壁を打ち破るためのツールなのだろうなと感じた。

僕がこのクラブの顧問になったら、まず始めに
「おいお前ら、ギターマンドリンは自分を超えるための手段だ、それ以上でもそれ以下でもない」
というようなことを熱く語ろうなどと、ありもしない想像にふける。

先生は、結局最後の一曲前まで指揮をとっておられた。

でかい会場、パンフの後ろのおびただしいスポンサー広告、そして大半の指揮をする大人の先生。

大人の世界が背後に見え隠れし、中高生にしては不釣り合いなほどきらびやかな演奏会だったが、
それでもこのコンサート限りでクラブを引退する高校3年生が最後の演奏で見せた涙には
拍手を送らずにはいられなかった。

拍手しながら、
あなたはギターマンドリンを通して、自分の壁をどれだけ壊しましたか?
と、女子高生に聞いてみたくなった。
同時に、自分にとってのギターマンドリンは一体何ぞや
といった若者らしい自問自答をしていた。

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