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2007年05月13日

人身事故に遭った電車に乗り合わせるの巻

今井雅之氏の演劇を見た帰り、
終電で三宮から大阪に向かっていると、
電車が急に止まった。

なんだなんだと思っていると、

「ただ今人身事故が発生しました。
 これより電車は処置のため相当時間停車いたします」

というアナウンスが流れる。
人身事故・・・



アナウンスを聞いて、ぱっと最初に頭に浮かんだのは

「やべえ、大阪からの終電無くなった」

だった。それに気付いて愕然とした。


僕が乗っているこの電車で、多分、人が死んだのだ。
自殺か他殺か知らないが、とにかく人が死んだのだ。
人が死んだのに、終電の心配してる場合かこのばかちんが!!


何となくやりきれない気分になり、辺りを見回してみると
各自色々な反応をしている。

人身事故の理由を推理したり、
停車時間がどれくらい心配したり、
誰かにメールを送ったり、
終電が無くなって帰れなくなるかもしれない友人を
家に泊めても良いか両親に問い合わせたりしている。

そんな中、連れの友人が一言、
「わたし、こういう状況になると、人間観察しちゃうのよね」
友人は舞台役者であり、
このシチュエーションからどんな脚本ができるか
と言ったようなところに関心が行くらしい。
一種の職業病だろう。


僕は少し考えた後、

「僕だったらこの場合、
 人が死んだのに終電気にしてる場合か!とぶち切れ、
 せめてみんなでご冥福をお祈りしよう!と
 音頭をとるって演技をすると思う」

とかなりマジメに言ってみたが、
「偽善者ねぇ」という一言で片付けられてしまった。


20分くらいして電車が動き出し、予定を大幅に遅れて梅田着。
河原町まで行く電車はもう無い。

もしかしたら気を利かせて最終電車を遅らせてくれるかも、と
淡い期待を抱いて京都線のホームに行ってみたが
「最終 高槻市行き」の文字が燦然と輝くのを見てがっかり。
しかしとにかく行けるところまで行ってみることにする。


高槻市に到着したのは午前1時ごろ。
時刻表を見ると朝5時から電車が出ているらしい。
僕はどうにかして駅のホームで一晩明かす事にした。

最初はホームのベンチに座っていようかと思ったが、
寒いし怒られそうなので、トイレに引きこもる事にした。
飯島愛が中学生か高校生だったころ、新宿駅内のトイレを
アジトにしていたみたいな話を聞いたことがあるが
そんな感じだ。

うまい具合に障害者用トイレがあったので侵入し、
やれやれと落ち着いていると誰かがトイレに入ってきた。
どうやら清掃員のようだ。ドアをこんこんとノックしてきて
「お客さん、大丈夫?」
と声をかけてきた。居留守を使う訳にも行かず、
「はい、大丈夫です」
と返答した。多分酔いつぶれた人がゲロを吐いている、
とでも思ったのだろう。

それでも粘ってトイレにこもってみたが
何度も清掃員のおじさんがノックしてくるので
さすがに観念し、外に出る。

駅員さんに
「ホームにいたらダメですか?」
と聞いてみると、
「いやー、閉めなあかんからねえ、あかんねえ」
とむげな返事。

ダメもとで、
「あのー、人身事故で終電乗り遅れたんですけど、
 なんとかなりませんか」
とごねてみると、
「あ、そうなの、じゃあタクシーで帰ってください、
 お金は後日支払いますので」
と即答される。
トイレでの20分は一体。。。

寝てるのに執拗に話しかけてくるおじさんが運転する
タクシーで京都に帰宅。
帰ったら2時。

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