2009年05月22日
感じるマンゴー誕生秘話(2)
〜前回までのあらすじ〜
「感じるマンゴー」という名称の危険さに気付いた部長は、
商品名の名称変更をグループリーダーである山田に命じた。
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(アサヒ飲料(株)商品企画部
果汁ジュース企画担当 グループリーダー 山田啓介)
「……ということで、コードネーム09XSの商品名
『感じるマンゴー』を、変更しようと思っている。
皆の忌憚ない意見を聞きたい」
一同「……」
山「意見が無いようなら変更の路線で行くが……」
(アサヒ飲料(株)商品企画部
果汁ジュース企画担当 小林英二(以下、小))
「山田さん、本気で言ってるんすか」
山「……何がだ?」
小「本気で言ってるんすか、答えてくださいよ」
山「……」
小(山田につかみかかりながら)
「答えてくださいって言ってんでしょうが!」
(アサヒ飲料(株)商品企画部
果汁ジュース企画担当 宮村由貴(以下、宮))
「やめなよ、小林君!」
(アサヒ飲料(株)商品企画部
果汁ジュース企画担当 田中剛(以下、田))
(小林を後ろから羽交い締めにしながら)
「落ち着けって、小林!」
(田中、小林を山田から遠ざけながら必死になだめる。
小林は少しずつ落ち着きを取り戻し、もとの席につく)
小「……俺は納得できないっす」
宮「小林くん……」
小「だってそうでしょう、皆でこれで行こうって
決めたじゃないですか。感じるマンゴーだって。
毎日、夜十時まで議論して、決めたじゃないっすか」
山「……部長の命令だ」
小「部長はどうだっていいんですよ、
俺は山田さん、あなたがどう思っているかを
知りたいんです」
山「……」
一同「……」
小「……田中、お前はどう思うんだよ」
田「……俺は、山田先輩に従う」
小「何?」
田「そりゃあ俺だって悔しいよ、『感じるマンゴー』が
ボツになるのは。でも一番悔しいのは山田先輩じゃないのか」
小「それは……」
田「山田先輩は、プロジェクトが始まってから、
自分の全てを09XSに捧げてきたんだ。
誰よりも早く会社に来て、誰よりも遅くまで残っていたんだ。
休みだって一日も取っていない。お前だって知っているはずだ。」
小「しかし……」
田「それによ、俺は、このプロジェクトが無かったら、
とっくにリストラされてたんだよ。
山田さんは俺を救ってくれたんだ、
営業一筋で、企画の経験なんて一切なかったこの俺を……」
小「……」
田「俺は、プロジェクトが始まるときに決めたんだ。
山田さんを最後まで信じるって。
だから、俺は、山田さんに従う」
山「田中……」
宮「『感じる』と『マンゴー』という言葉の組み合わせが、
どんな危険性を秘めているかというのは、
小林君だって分かっているはずじゃない。
先週の新人歓迎会で、エロ詩吟、吟じてたじゃない」
小「それは……」
宮「『感じるマンゴー』を通せなかったのは、
山田さんだけのせいじゃない。
部長の下ネタに対する抵抗を見誤った
私たち全員の責任だわ」
小「……」
田「まあ、またゼロからやり直しってことで、
いいじゃないっすか、さっぱりしてて」
山「……俺は、どうかしてたみたいだ」
田「えっ?」
山「お前達の気持ちも知らずに、部長に言われただけで、
引き下がるなんて、どうかしてたよ」
小「山田さん……」
山「商品名は、感じるマンゴー、で行く。
全ての責任は俺が持つ」
田「そんなことしたら、先輩が!」
山「部長がどれだけ反対していても、
社長を説得させればいいんだ」
宮「山田さん、それってまさか……」
山「来週、役員全員が集まる会議がある。
そこに『感じるマンゴー』の企画を議題として提出するぞ」
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部長の反対を押し切り、「感じるマンゴー」の商品名を
最終提案としてまとめることにした山田たち。
4人の運命やいかに!?
つづく。
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- at 17:52