2010年05月12日
大型粗大ゴミ
京都の家を引き払うにあたり、
ベッドのマットレスを処分することになった。
IKEAで買った、クイーンサイズのばかでかいやつだ。
割といいやつで、確か7万円くらいした。
洗濯機をリサイクル業者に買い取ってもらったのだが、
引き取りにきてもらった際、業者の兄ちゃんに
「このマットレスもタダでいいので引き取ってくれませんか」
とダメもとで聞いてみたところ、
リサイクル市場においてはベッドは超高級品しか売れないため、
中途半端なマットレスは買い手がいないからダメだこの野郎
と無下に断られた一品である。
仕方ないので、京都市に引き取ってもらうことなり、
処分に2400円がかかることになった。
加えて、引き取り日の朝8時までに、
マンションの前にマットレスを
置いておかなければならないらしい。
誰かに頼んで手伝ってもらうかとも思ったが、
友達の少ない僕は一人でがんばって運んでみることにした。
僕は既に大阪の奥さんの家に住んでいるので、
前日の夜に京都入りし、
マットレスの上で一夜を明かし、
翌朝、準備体操をした後、作業に取りかかった。

これがマットレスだ
マットレスを立てて、引っ張って廊下を通り、
部屋の外まで出すところまでは順調にいけた。
寝室を掃除するときには
これくらいの作業はいつも行っていたので、
CHA-RA-ヘッチャラである。
ドアを開けて、マンションの廊下に出そうとした瞬間、
突然マットレスが重くなる。
マンションの廊下の微妙な凹凸により、
摩擦係数が増大したようだ。

こうして見るとぬりかべみたいだ
それでもがんばって押し出し、
エレベーターの前までやってきた。
エレベーターを開け、マットレスを中に入れようとしたところ、
予期せぬ事態が発生した。

実は前日からうすうす、感じていたことなのだが、
マットレスがでかすぎて、エレベーターの中に入らない。
来るときはどうやって運んできたのか
不思議なくらい、はみ出ている。

何回か、エレベーターの中に押し込んでみたのだが、
どうしても入らない。
マットレスをエレベーターの対角線状においてみたが、入らない。
どうにかマットレスを折り曲げないといけないのだが、
特に折り畳むことが想定されていない分厚いマットレスは
まさに元バレーボール全日本代表、ニッポンの摩天楼こと
大竹秀之にも匹敵する圧倒的な存在感を放っている。

何回かのトライで無駄に体力を消耗した僕は、
次が最後のチャンスだと覚悟した。
ここで失敗したらもうマットレスを下に運ぶのは不可能で、
業者に電話して、お金を払って取りにきてもらわなければならないだろう。
ここで決めないともう後が無い。
僕は全身に力を込めてマットレスに組み付き、
ちょうどラグビーのタックルみたいな感じでひたすら押した。
これが本当のラグビーだったらここは花園ラグビー場で、
相手は社会人ラグビーの名門、
サントリーサンゴリアスのカリスマセンターバック、
アルフレッド・ウルイナヤウだろうというくらい
とにかく夢中で押した。
押しながら、海辺のカフカにおける星野さんが
入り口の石をひっくり返すシーンを思い出していた。
「今が人生」という森山直太朗の歌も思い出した。
何をどうやったのか分からないが、気づいたら僕は
エレベーターの中にいた。
見るとマットレスは一つの角を残して全て中に入っている。
最後の力を振り絞ってその角を中に引っ張り込むと、
さっきから閉まっては開き、閉まっては開いていた
エレベーターがようやく閉まり、急に静けさが訪れた。
プルプル震える手を押さえて
小さくガッツポーズをしていたら、
1階で掃除のおばちゃんがエレベーターを待っており、
汚物を見るような視線を向けられた。
ちなみに洗濯機は、
2009年モデルの美品であるにも関わらず、
基本価格が2万円で、
さらに糸くずフィルターをきちんと掃除していなかったために
メンテナンスのクオリティにいちゃもんを付けられ、
結局1万3000円で買い取ってもらった。
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- at 11:08


