Recent Entries

  1. 忘れること
  2. 可知って名字の人が出てる小説

2011年02月25日

忘れること

一日のうちに、どうでもいいことをいろいろと考えるが、
そのほとんどは、その日のうちに忘れる。


その、物事を忘れるということを
つきつめて考えると、恐怖を感じることがある。
それはこういうことだ。


ある事象Aがあったとして、
僕は今、事象Aについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Aのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Bと呼ぶとして、
僕は今、事象Bについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Bのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Bについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Cとして、
僕は今、事象Cについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Cのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Bについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Cについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Dとして、
僕は今、事象Dについて考えている。


こういう風に、以下事象E, F...と無限ループが続くと、
答えのない迷路の出口求めて彷徨い歩く君は12月の南風
といったB級歌謡曲の歌詞さながらの、
ものすごい恐怖感が襲ってくる。


自分が、人間はいろんなことを忘れていくんだなあ
ということを考えていたことを忘れて、
それでも自分を自分と自覚しながら普通に生きているであろう
明日の自分を想像すると、不思議だし、恐怖だ。


横山秀夫「半落ち」の登場人物である梶の妻が感じた恐怖心も、
これと同じようなものだと思う。
誰だって、大なり小なりアルツハイマーなのだ。


ちなみに、最近、一度歯を磨いた後、うっかり
10分後くらいにもう一度歯を磨こうとしたり、
歯磨き粉のかわりに、うっかり
保湿クリームのチューブを歯ブラシに塗ってしまう
といった感じの行為が増えてきているが、
これはこれで恐怖を感じる。

2011年02月01日

可知って名字の人が出てる小説

可知という名字は、割とマニアックなので、
同じ名字の人に巡り会うことは、
地元にいるとき以外はまず無い。


ましてや、テレビを見たり本を読んだりしていても、
可知という名字の人に出くわすことはまず無い。


しかしながら、先ほど、偶然にも、
可知さんが登場している小説を発見した。


それがこれだ。


101022kachi.jpg
ラン アフター お前とHEVEN
著: 池戸裕子
発行: 芳文社
レーベル: HANAOTO NOVELS


<抄録>

 「もう、キツイ?」
 俺はわかっているくせにわざとそう聞いて、下着の上から可知の男を包み込む。布地一枚隔てても伝わってくる、ドクドクとした脈動と熱と。それをぎゅっと強く握りしめる。
 「は——あぁ」
 可知の美しく締まった下腹に、さっと震えの波が走った。眉根を寄せ、どうにか喘ぎを殺そうと唇を噛みしめる可知に俺はうっとりと目を細めた。夢で見たより、ずっと“いい顔”をする。

(中略)

 「も……よせ——」
 舌を絡めて二、三度甘噛みしただけで、可知は切羽つまった声を上げた。止まらない喘ぎが俺の耳に甘く届く。俺は突然、自分の手で達かされる可知の、“その瞬間の表情《かお》”を見たいという強い衝動に駆られた。
 俺はいったん身体を離し、可知を抱きしめ、
 「達けよ。見ててやるから」
 と、その顔をのぞきこんだ。長めの後ろ髪を握ってグイと引き、顔が俺の方を向くように固定してから、あいている一方の手で可知の猛る男を握る。
 「んっ——ん、あ……」
 追い立てようと、わざと手荒にそこを扱いてやる。先走った蜜で濡れそぼる先端に、指を立て細かなバイブレーションを送る。
 「あ、あ……射《で》、る——っ」
 まさに弾けるという言葉通り、極みの瞬間、ひと回り大きく膨らんだ雄は、次には……時間をかけてゆっくり悦びを引き出した分だけ勢いよく、歓びを吹き零していた。そして可知は、俺の腕の中でえも言われぬ恍惚の表情を見せてくれた。

(中略)

 俺は、可知の放ったもので濡れている指を、双つの丘の狭間に忍び込ませた。可知は喉で息を殺し、俺を見る目を大きくした。
 「お前は男を知ってる。……ってことは、こんなのじゃ満足できないってことだ。これから先、もっとよくなるのをお前は知ってるはずだ」
 探り当てた蕾に、ツプッと中指をもぐりこませる。可知はすんなりそれを受け入れた。
 「う……んっ」
 「すごいよ。中がひくひく動いてる」
 「ああっ……」
 「一本じゃ物足りないだろう? もう一本、増やしてみようか?」
 四肢の自由を奪われた可知は、俺の思うがままだ。拒む言葉は口にできても、本当に拒むことはできない。それがわかっているからか。俺が入りやすいように、可知が身体の力を抜いた気配がした。


ちなみにこの小説に出てくる可知って人の本名は
可知碧 というらしいが、これは、
かちあおい と読むのだろうか。

Search