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2012年01月06日

家探し

今借りている家の契約期間が終了するため、
現在新しい家探しをしている。


今は妻と子どもが出産のため日本に戻っているため、
とりあえず半年ほど、
ルームシェアをさせてくれる人を捜している。


知り合いにいろいろ聞いてみたところ、
Craigslistというサイトが
一番情報量が豊富らしいので、
ここで情報を集めては、見に行ったりしている。


情報量が豊富な分、怪しい情報も豊富であり、
最初に見に行った$500/月の物件は、
家で流れているHip Hop系音楽が
大音量過ぎて家の外まで漏れ聞こえており、
中に入ってみるとHip Hop系の兄ちゃんが多数出迎えてくれ、
ここまでは別にいいのだが、ここがお前の部屋だ
と案内された場所には2段ベッドが2つ置かれており
4人で1部屋を強要するという、
Hip Hop系ユースホステル風な物件で
$500でこんな物件しかないのかよと
出鼻をくじかれたのはいい思い出である。


また、僕が問い合わせる前に
カップルで入居可能かをしつこく問い合わせていた
人物がいたらしく、
電話口で名前を名乗った瞬間に
だからカップルはダメだって言ってんだろうが、
二度とかけてくるなこのチンカス野郎
といった感じで怒鳴られたりしたことも
今ではいい思い出である。


また、まれに、
セックスフレンドを探しているように見えなくもない
怪しい募集もあるため
特に女性は注意が必要である。


きちんと事前調査を行えば、素敵な物件も多く、
僕が探している地域では、大体$500-700くらいが相場で、
$700くらい払うと、かなり素敵な家に住めることが分かってきた。


こないだ見に行ったところは、かなりいい感じだったのだが、
ちょっと仕事場から遠かったため、
思い切って根切り交渉をしてみたところ、
以来連絡が途絶えており、軽い鬱状態に陥っている。


アメリカの人々はこうやって日々交渉スキルを
身につけてるんだなあ。

2011年12月26日

孫が何故そんなに可愛いのか
ということを全く理解できなかったのだが、
親の立場から考えると、
自分が可愛いと思って育ててきた子ども
(ともう一人)から出来た子どもであるために、
可愛い2みたいにべき乗で効いてくるために、
可愛さ爆発状態になる、と考えると、
なんとなく理解できるものと思われる。

2011年12月21日

猫(2)

夜、寝る前に食卓できょうの猫村さんを読んでいたところ、
ドアの辺りから視線を感じたので、見てみると、
こないだの猫がいた。
どうやら、開けっ放しにしていたお風呂の窓から
侵入してきたらしい。


猫も、まさか迷い込んだ先に謎のファキンジャップがいるとは
思ってなかったようであり、「やべっ」みたいな感じで
ちょっと首をすくませながら警戒気味にこちらを見ている。


僕は、この機会に猫と分かり合おうと思い、
スキンシップを図ろうと立ち上がろうとしたが、
ふと、もし、この猫が家の中を走り回って
食器が割れたらどうしよう とか、
もし、この猫が家の中を走り回って
家の壁に傷をつけられたらどうしよう とか、
もし、この猫が家の中を走り回って
ベッドを結構毛だらけ猫灰だらけ
ケツの周りは糞だらけにされたらどうしよう とか、
もし、この猫が僕を敵だと認識して飛びかかってきて、
顔面を引っ掻かれ、変な謎の細菌だかウイルスに感染し、
ERに運ばれ、10,000$くらい請求がきたらどうしよう とか、
もし、この猫が実はどこかのギャルの飼い猫であり、
僕がこの猫と仲良くなったために、
そのギャルと不倫関係にあるという疑いをかけられ、
離婚沙汰になったらどうしよう とか、
そういった妄想が頭をよぎり、結局追い出してしまった。


その夜、僕は自分の心の狭さを歌にして、
涙でギターを濡らしながら夜通し弾いた。

プライド

人より優れている点を発見したり、
人にほめられて出てくる自信に起因するものではなく、
自分はこれをやって生きていきたいと思っているので、
そのためには自分はこの点で人より優れていなければならない
という切迫感に起因するのが、
適切なプライドなのだと思う。
自分にプライドを持て、というのは
こういう文脈で使われているものと思われる。


そして、上記のようなプライドは、
一般に、いろいろやってみないと
見つからないものなのだと思う。
プライドなんか捨てちまえ、というのは
こういう文脈で使われているものと思われる。


なので、一般的に人間は、
妙なプライドを持っている時期と、
プライドを捨てている時期と、
適切なプライドを持っている時期
の3つの段階を経るものなのではないだろうか。


もしかしたら、適切なプライドがいつのまにか
妙なプライドに変わり、
3つの時期を無限にループするものなのかもしれない。


ちなみに僕は今、2番目に属している。

2011年12月19日

仮説

アメリカに不足しているものを
挙げるとしたら、それは僕は、
生命の危機に直面しない程度のソフトなカオス
だと思う。

2011年12月17日

荷物速報

荷物が届いた。
公園に捨てられたエロ本入り段ボールくらいの、
普通の、中くらいのサイズだ。


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写真が暗いのは部屋が暗いからです、すいません


中を開けると、空気クッションみたいなのが詰まっている。


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かき分けると、ぐるぐるに巻かれた何かが出てきた。


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最終的に、これが一本出てきた。


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前も書いたけど、
やっぱりこんなのおかしいよ!

2011年12月13日

素人ナンパ

新しいものとか概念が普及していくプロセスと、
素人ナンパもののAVで、
最初は下着を見せるだけのつもりだった女性が
いつのまにか車の中で知らない男とやってしまうプロセスとは、
微妙に似ている。

2011年12月09日

悲しい気持ち

家族の誰かが悲しい気持ちになると、
他の全員が悲しい気持ちになる。
それは優しさとか愛とかの崇高な話ではなく、
もっと俗物的なものだ。


例えば、主婦の奥さんと、働く夫と、赤ちゃん
で構成される3人家族があったとして、
奥さんが悲しい気持ちになると、
悲しみのあまり、赤ちゃんのおむつを替える回数が減少したりする。
そうすると、赤ちゃんは不快な状態で過ごす時間が増加して、悲しい。


また、例えば、主婦の奥さんが悲しい気持ちになると、
悲しみのあまり、料理の品目が一品減ったりする。
そうすると、夫の健康状態が少し悪くなり、
それによって仕事のパフォーマンスが減少し、
リストラのリスクが増加する。
リストラされると、夫は悲しい。
奥さんもさらに悲しい。


また、おむつを替える回数が減少した赤ちゃんは
以前より良く泣くようになるので、
夫の睡眠時間が減少し、
リストラのリスクがさらに高まることはいうまでもない。


だから、一般的に家族は、
家族のうちの誰かが悲しい気持ちにならないように、
お互いが気持ちよく生活できるように、
いろいろな配慮や工夫をするものと思われる。
もちろんたまには喧嘩もするが、
それは短期的な喧嘩が、長期的に見て家族全体にメリットがある
と判断されているからだと思われる。


家族以外でも、利害関係を持っているグループには
大なり小なりこういうフィードバックがかかる。


こういう考えを、人類レベルに拡張したのが
宗教なんだろうなあ。

2011年12月07日

塩顔男子

女性向けファッション誌
『JUNON』(主婦と生活社)
2012年1月号に掲載された
「徹底解剖 We 萌え 塩顔男子」
という特集がネット上で話題になっているらしい。


同記事によると、塩顔男子とは
「ソース顔じゃ濃すぎるけれど、しょうゆ顔では物足りなすぎる」
という女性の声をもとに浮かび上がった、
新しい理想の男性像を指すという。


具体的にはこういうのらしい。


・もっさりしているのになぜか清潔感を感じる無造作ヘア
・一重もしくは奥二重
・フェイスラインからのどにかけてのシルエットが美しい
・時々かけるメガネも似合う
・意外と男らしい、ごつごつとした手つき。
 #浮き出た血管に注目!
・どちらかというとサブカル系
・全体的に色素が薄い
・パンツは緩すぎずきつすぎないサイズ
・思わずかぶりつきたくなる(?)たくましいのど仏
・なんとか(読めず)骨がのぞくVネックTシャツ。なんとか(読めず)の素材を愛用
・すらりとした体系、身長は高め
・なんとか(読めず)としたカーディガン


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僕はこれを見て思った。
これは僕のことなんじゃないだろうか。


重ねて見ると、こんな感じだ。


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ほら、やっぱり僕である。
これ以外にも、


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ほら、やっぱり僕である。
これ以外にも、


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ほら、やっぱり僕である。

2011年12月02日

舞子さんと戯れた思い出速報

夏の出来事で今更感が満載なのだが
8月に、Sさんの紹介で
南禅寺の料亭、大安苑の宴に招待していただいた。


宴はある会社の主催で定期的に行われているらしく、
司会進行の寺尾さんなる人物もこの会社の社員さんのようだ。


この寺尾さんの司会進行ぶりが
一般社員とは思えないクオリティの高さであり、
「サアッやってまいりましたこの宴」
といった軽快な口調でよどみなく進行を進める様は
さながら新宿のカラオケバーGIVASを彷彿とさせる
技術の高さである。


寺尾さん主導の乾杯の後、しばらく歓談をしていると、
再び寺尾さんが登場し、
「では、お待ちかねの舞子さんの登場です」
と、K-1 World Max でリングアナを務める関根勤ばりの風格で
舞妓さんの登場を宣言すると、
舞妓さん、および芸妓さんがしずしずと登場し、
一舞、舞ってくれた。


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その後、僕に惚れたらしい一人の舞妓さんが
隣にやってきて、お酒をついでもらいながら喋った。


小豆さん(仮称)という名のその舞妓さんは、
中学生のころから舞妓さんになるのが夢だったらしく、
卒業後、宮川町の置屋に身を寄せ、修行をしていたらしい。
僕が中学生のころは、父親が読んでいた
週刊現代の巻頭カラーグラビアくらいしか興味が無かったのに、
えらい意識の違いである。


思ったよりも普通の女の子で、
好きなアーティストとかいるの? と聞くと、
サンボマスターが好きなんどす とのことであった。
休みの日はライブに行ったりもするらしいので、
その際はおそらくモッシュやダイブもしていると思われる。


同級生は現在高校3年生で、
受験の天王山にさしかかっているため、
全然一緒に遊んでもらえず、若干寂しいらしい。
舞妓さんも色々と大変である。


そんなことをいろいろ喋っているうちに、
再び寺尾さんが登場し、
お座敷遊びが開催した。


最初の種目は、とらとら である。
これは体を使ったジャンケンであり、
グー、チョキ、パーの代わりに、
槍の達人、虎、じじい で闘うものである。
舞妓さんと、踊りながらジャンケンをして、
勝てば舞妓さんが、負ければ自分が飲む。


踊りは日本舞踊的で、
酒の入った30代のおっさんがすぐに覚えられるものではないのだが、
舞妓さんがリアルタイムで踊りを教えてくれるという
夢のナビゲーションシステムがあるため問題ない。


僕も参加させてもらった。


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踊りの下手さにダメだしをうける僕

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じじいで勝負をかける僕

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はい、負けー

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コールで飲まされる僕


「虎」は四つん這いになるので面倒くさく、
着物を来た舞妓さんは出してこないだろうという読みの下、
虎に負けるじじいを選択したのだが、
結果的に、舞妓さんの舞妓魂をかいま見ることとなった。
確か舞妓さんは4連勝くらいしていた。


ちなみに、お酒を飲むときにコールをかけてくれるのだが、
これが意外と普通のコールであり、
伝統と刷新が融合したお座敷遊びの本質を垣間みた気がした。


舞子さん遊びはその後も続き、
最終的に、「おまたおっぴろげゲーム」という
節操も何も無い名前のゲームが始まったが、
これは寺尾さんが悪ノリで付けたゲーム名で、
正式名称は忘れたが、ちゃんとしたお座敷遊びの1つらしい。


これは舞妓さん同士による対決種目であり、
ジャンケンで負けた方の舞子さんが
足をちょっとずつ広げて、最後まで立っていた方の勝ち
という、やや大人の階段のぼる感じの遊びである。


ジャンケンに負けたときに
いかに足を広げたふりをして踏みとどまるか
など、シンプルさの中にも深い戦略性が求められる内容となっている。


夜もふけてきた頃、お開きとなった。
舞妓さんと寺尾さんに会いに、
またぜひ遊びに来たいと思った。

2011年11月25日

役人の使命

役人というのは公正な立場で仕事をするものだと思われるが、
役人として働く人々の重要な使命は、
自分がこれと思った人とかプロジェクトを、
自分のクビをかけて全力でえこひいきすること
なのではないかと勝手に思っている。

武勇伝

知り合いのY君が家に遊びに来て、
2日ほど泊まっていった。


その際、彼が2ちゃんねるでさらし者にされた
という話を聞いた。


彼の話によると、東日本大震災の関係で
メディアから取材を受け、それに回答をしたところ、
掲載された内容が、彼があたかも原発推進の立場から
発言しているようなものになっており、
その結果2ちゃんねる上で「原発御用学者」ということになり、
自分の顔写真などをさらされたり、
「意外と普通の顔してるじゃん」とフォローされたり、
その他いろいろ心にも無い批判を受けたらしい。


ちなみにその後、事の顛末が明らかになり、
誤解は解けたらしい。


また、最近一緒に仕事をしているS女史は、
以前NHKのある番組にゲスト出演したことがあるらしいのだが、
その際、2ちゃんねるにNHK実況板みたいなものがあり、
「Sたんエロそう」「Sにゃんの写真うpします」
など掲示板上でいろいろいじられたという過去を持つらしい。


僕もそういう武勇伝を1つくらいは
ぜひ持ちたいものだ。

欲望

知り合いが増えて、UCLAとかCaltechで研究してる人に
合う機会がちょこちょこ出てきたのだが、
あなたは何がしたいんですか、という趣旨の質問をすると、
どこに所属したいのか、どういう職種につきたいのか
という趣旨の回答が結構な確率で返ってくるのは
どうなんだろうか。


自分の欲望を正確に把握するのはとても難しい。

β

知り合いのY君のFacebookで、
ニコニコ学会β というのが開催されることを知った。
内容は詳しくはわからないが、
とりあえず躍動感を感じる内容だ。


以前からなんとなくそうかなそうかなと感じていたのだが、
このホームページを見て改めて思ったのが、
β(ベータ)版 というものの力だ。


このβ版 という言葉には、
人を巻き込む力があると感じる。


β版の製品とかサービスというのは、
不完全であることを前提に提供されるものだと思うが、
不完全であるが故に、使う側の人たちに、
不具合を許容して、改善する方法を一緒に見つけてあげよか
と思わせることができる。
つまり、製品とかサービスを、
建設的かつ主体的に利用しようと思わせることができる。
あるいは、そういう風に利用しようと思わない人を
利用者から除外することがしやすくなる。


そう思わせることができるのは、
提供する側に多少のリスクを冒して何か新しいものを
生み出したいという意思が透けて見えるからだと思う。


コンピュータとかインターネットのサービスで
β版が多いのは、不具合によるリスクが
例えば自動車とかに比べて小さいからだと思うが、
β版 という概念はもっといろんなところに波及しても
よいように思う。


また、まがりなりにも研究に携わってきた僕にとって、
ニコニコ学会β という言葉が胸に響くのは、
本来β的であるべき学会というのが、
必ずしもβ的ではないという鬱屈した思いを
持っているからなのではとも思う。


僕はいつまでもβ版の人生を送りたいと思う。

2011年11月12日

陽気に電気工事をしてもらった速報

ガレージでちょっと大きめの電力を使うことになり、
大電力用の電源を作ってもらうことになった。


いろいろ電話で問い合わせたところ、
Bricks Electrical Servicesという会社が
安くやってくれるようだったので
お願いすることにした。


ちなみにこのBricks Electrical Servicesは、
他社の見積もりを持ってきたらそこからさらに15%OFF
という、かなり気前のいい割引サービスを謳っているが、
僕が問い合わせをした範囲では誰一人として紙の見積もりを
提供してくれず、業界団体の黒い影を感じる結果となった。


工事当日、朝10時に陽気な2人のメキシカンガイがやってくる。
リーダーらしき男はJ.C.、もう一人はカルロスというらしい。
J.C.ってそれ本名なの? と疑問を持つ間もなく、
名刺を受け取ると、J.C.の名刺の裏には
全然知らない奴の名前が載っており、さらに混乱する。


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今回実施する工事は、母屋から少し離れた
ガレージに大電力用の差し込み口を設置し、
そこからケーブルを伸ばして、
母屋にある配電盤に接続するというものである。
そんなこと勝手にしてもよいのだろうかと思うのだが、
ここではそんなことを勝手にしてもよいらしい。


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上の写真に見えているのが母屋で、灰色の物体が配電盤。
ガレージは向かって右側にある。


美観を損ねると家の資産価値が下がり、
大家さんにブチ切れられるため、ケーブルは地下を通す。
写真のコンクリートは石の平板で、下は土であり、
ここにケーブルを通すことになった。


一通りJ.C.から説明を受けた後、
普通よりも工事が大変なので、
最初約束していた工事費$400では無理だ、
$600ならやってやると言われる。
これが奴らの手口である。結局$550で手を打つ。


値段交渉が終わり、早速工事がスタートかと思いきや、
今から材料を買ってくるらしい。
11時に戻ってくるといっていたが、
結局戻ってきたのは13時だった。
しかも、チャーリーという巨漢が一人増えていた。


工事の役割分担は基本的に、
チャーリー:地下ケーブル設置のための穴堀り担当、
カルロス:差し込み口設置担当
J.C.:配電盤の改造担当
といった感じである。


新しく参加したチャーリーがなかなかの使えない奴で、
巨漢にも関わらず力が無く、また体力も無く、
開始10分で早くも尋常じゃないくらいに疲れている。
彼ははなかなかの根性無しでもあり、
「これくらい掘れば大丈夫だよなリーダー」
とJ.C.に確認を求めては、
「ダメだダメだ全然浅い、早く掘れよこの野郎」
と怒られている。


ケーブル通過予定場所に1つ植物があり、
チャーリーから
「この植物を移動させてもいいか」
と確認を受けたため、いいよ、と言い、
30分後に見てみたところ、植物はズタズタになっていた。


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Before Charley


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After Charley


カルロスは無口で無骨だが
仕事は確実な職人気質の男前である。
我が家は基本土足禁止にしており、
それを知ったカルロスはガレージ内に入る度に
いちいち靴を脱いで入ってくれたが、
だんだん面倒臭くなったらしく、
最終的には普通に土足で入っていた。


3人の陽気なコンビネーションで
工事は順調に進んでいるように見えたが、
問題が発生。


ケーブル通過予定場所に、
ちょうどスプリンクラー用の水道管があり、
それが尋常じゃないくらいにたくさん走っている。
どっかで見た水道管パズルばりに
地中は水道管でいっぱいだ。


J.C.は、電気のケーブルは水道管よりも下にあった方が安全だと
考えているようで、チャーリーに対し、
もっと深く穴を掘れとしきりに指示をしている。
チャーリーも彼なりにがんばって穴を掘るのだが、
掘ったそばから新しい水道管が発見され、
疲労と絶望で泣きそうになっている。


結局、らちがあかないので、水道管の上に
無造作にケーブルが置かれることになった。
当初、電気ケーブルは水道管よりも下に設置説を
しきりに主張していたJ.C.に、
安全性に問題は無いのか聞いてみたところ、
「全く問題ない」と強気の返事がかえってきた。


その後、ケーブルを通す為の塩化ビニルチューブに
ケーブルを通す際、摩擦を減らす為に
食器用洗剤をチューブ内にガンガン入れたり、
穴堀り用に使った水道に
もともとついていたホースヘッドが
いつのまにか破壊されていたり、
J.C.が庭になっていた実を
おもむろに取って食べてみたところ、
「これはメキシコのワヤワって果物に似ている」
と、故郷に思いを馳せたり、


そんなことがありながら、夕方5時に工事終了。
夕暮れのロサンゼルスに消えていった彼らを見送った後、
チャーリーが放置していったズタズタの植物を片付けた。

2011年11月10日

責任

技術が発達するということは、
人間に責任が回ってくるということだ。


例えば大阪で働いていて、
明日の朝に超重要な会議が東京であったとして、
交通手段が無ければ諦めるしかないのが、
新幹線とか深夜特急ができた途端に
参加する責任が出てくる。


人間が物事をコントロールできるようになればなるほど、
人間に責任が回ってくる。
そういう理由があるならしょうがないねー
という逃げ道が減る。


個人的なところでいうと、
車を運転するというのは、
操作を誤って物を壊したり人を怪我させたりしたときの
責任を負うことであり、そういうのからは
できるだけ早く逃れたい。

2011年10月28日

愛社精神

仕事らしい仕事もせず
就職してから半年もしないうちに辞めてしまった
旭硝子だが、
人が旭硝子を間違えて旭化成というと、
未だにイラッとする。


人はそれを愛社精神と呼ぶ。

2011年10月17日

ブラトップに関する考察

数年前から普及が進んだブラトップは、
女性をブラジャーの息苦しさから開放した
優れた商品の1つである。


しかしながら、ブラトップを着用せず、
洗濯されたものをたたむことでしか
ブラトップに関わる機会の無い僕としては、
あのブラトップは、いちいち中のパットがずれているのを
直さなければならず、しかも、その中のパットを入れる穴が
大きくないので直す作業が面倒くさく、
さらに、パットの存在によって、たたんでもちょっともっこりしており、
普通のシャツみたいにきれいにたたむことができないので
フラストレーションがたまるなどのデメリットが多く、
そのありがたみをイマイチ実感することができない。


僕のこの心境は、
一人息子のビガーパンツを洗濯する母親のものに
近いものと思われる。

2011年09月10日

名前

僕のなおよし という名前は、
アメリカでは長過ぎて覚えられにくく、
かつ電話で綴りを言うのが面倒なので、
最初の2文字だけとって「Nao」という通称で通している。


覚えてもらいやすいようにやっているのだが、
どっちにしてもアメリカではメジャーな名前ではないので
頻繁に間違われる。
先日、クーラーの修理をしてもらうために
修理屋さんと連絡を取っていたのだが、
最初のメールではMaoと呼ばれ、
その後のメールではNoeと呼ばれた。
雰囲気が合っていれば問題ないようだ。


Naoは割と言いやすそうにも思えるが、
「Now」と発音が近いので、
「時間のことは聞いてませんけど」
みたいな雰囲気で聞き返されることもよくあり
割と面倒くさい。
また、「Neo」と間違われることもあり、
僕の要望がトムクルーズに瓜二つであることも相まって、
「マトリックスの主人公かと思ったよ」
と指摘されることもまれにある。


また、契約書に名前を書くときに
字がへたくそだと正しく読み取ってもらえず、
間違った名前で登録されることもよくある。


例えば携帯電話の契約名はこんな風になっている。


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ナオヨシ カッギ と、
喉の奥を活用して発音するのが正しいかと思われる。


ちなみに、携帯はAT&Tで契約しているが、
AT&Tのロゴマークはエヴァンゲリオンの第十二使徒レリエル
に似ていると思っているのは僕だけではないだろう。


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また、浄水器の契約名は、こうなっている。


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MALYOSHI NAL


カルロスはなにをどうやって間違ったんだ。

2011年08月31日

こんな経験ある?(8)

あなたは、野田新総理が引用した詩人、相田みつを氏
の作品をいろいろ見てみたいと思い、
ネット検索をしてみたものの、自分が想像していたような
作品が出てこず、おかしいなとさらに調査を進めたところ、
相田みつをと、326ことナカムラミツルとを
混同していたことに気づいた、
そんな経験はあるだろうか。


僕はある、さっき。


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2011年08月27日

登記相談の思い出

日本に会社を設立することになり、
登記準備のため法務局を訪問した。


法務局には、素人にはわかりにくい会社登記手続きを
手取り足取り教えてくれるアドバイザー的な人物が常時待機している。


僕が訪問した法務局には3名のアドバイザーがおり、
銀行の窓口みたいな感じで、
相談者は空いた席に随時座っていく。


整理券を片手に待っていたところ、
僕の前の順番で待っていたのは
セクシーな姉ちゃんだった。


姉ちゃんが真ん中のアドバイザーに呼び出された1分後、
僕は右側のアドバイザーに呼び出された。
アドバイザーは心無しかテンションが下がっていた。


この3人のアドバイザーの間では、
誰を相談相手にゲットするかという、
熾烈な駆け引きが行われているに違いない。

2011年08月19日

高校野球

高校野球のニュースを流すとき、
一方のチームのある選手に隠された
感動エピソードを紹介し、
その後、そっちのチームを応援している風に
試合をダイジェスト紹介するのは、
ニュースとしてどうかと思う。

2011年08月16日

TATTOO

昨日、ふくらはぎにカタカナで
「マリファナ」ってタトゥーを彫ってる兄ちゃんを見かけた。


この兄ちゃんに初めて会った人が、
軽い気持ちでそのタトゥー何? と聞いてみたところ、
日本語でマリファナって書いてあるんだ と言われ、
気まずい雰囲気になったことも多々あるのではと思われる。


その気まずい雰囲気を察した兄ちゃんが、
自分がなぜ、マリファナというタトゥーを彫ったか
ということを、静かに語り始めたりもすることも
あるかと思われる。


その物語は、例えば、
治る見込みの無い末期がんにかかり、
病気で苦しんでいた父親の苦痛を和らげるため、
使っていたのがマリファナなんだ、
俺の親父にとってマリファナは癒しなんだ、
俺はこの世界をいやす存在になりたいと思って、
このタトゥーを彫ったんだ、
などという話であることも
あるかと思われる。


それを聞いた相手は、
自分が事情も聞かずに相手を拒絶しそうになったことを詫び、
加えて兄ちゃんの心意気に感動し、
その後の商談がトントン拍子に進んだりすることも
あるかと思われる。


そして、そんな風に意気投合した二人が作った会社が、
世界有数の医療大麻Marinol供給メーカーである、
Solvay Pharmaceuticalsだったということも
あるかと思われる。


人生って何が起こるかわからないね!

2011年08月13日

ネジの名称に関する考察

ネジの呼び方で、
穴にねじ込む方をオスネジ、
穴が空いていてねじ込まれる方をメスネジと呼ぶが、
あの呼び方は何とかならなかったのだろうか。


発注するたびに、卑猥な想像をしなければならず、
また、特に青少年になんでオスネジ、メスネジなんですか?
と聞かれたときにちゃんと説明することが難しく、
非常にめんどくさい。
ヤフー知恵袋でもこんな回答しかできてないじゃないか。


こち亀94巻に、ベーゴマの話があるが、
両さんいわく、ベーゴマの巻き方には大きく2種類あり、
それぞれ、チンコ巻き、マ○コ巻きと読んでいたらしい。


この際ネジも、チンコネジ、マ○コネジに
してしまったらいいのに。


あるいは、官能小説的に、
男根ネジ、肉棒ネジ(オスネジ)
蜜壺ネジ、秘唇ネジ(メスネジ)
などにすると、やや文化的な雰囲気がでてよいのではないだろうか。

2011年08月11日

リアルハゲ面のシミュレーションをしてみた

先日、知人がFacebookに自分の将来のハゲ面を公開しており、
興味を持って調査を行ったところ、
Alpecin Baldness Calculatorというウェブサイトで
シミュレーションが可能であることが分かった。


Alpecinはおそらく抜け毛防止用シャンプーか育毛剤であり、
そのプロモーションの一環として実施されているらしい。


サイトでは、自分の写真をアップロードし、
本サイトで司会進行を務める
Dr. Kurt Wolff氏のナビゲーションのもと、
いくつかの質問に回答していくと、
自分の将来のハゲ面と、そのハゲ面になる年齢を見ることができる。


今回チョイスしたのはこの写真だ。
ウェブカメラから撮影できるので便利だ。


110810_01.jpg


アップロード後、質問に回答する、
質問は、現在のハゲ進行状況、仕事のストレスレベル、
運動の程度、親戚のハゲ率など、多岐にわたる。


回答後、出た結果がこれだ。


110810_02.jpg


なんか、肌の色が違いすぎて怖い。
この画像に関して、Dr. Kurt Wolff氏から
「あー、やばいね、きてるね」
などのコメントを受けた。余計なお世話だ。
ちなみに年齢は、50歳とのことであった。


110810_04.jpg
フッサフサの髪の毛でシミュレーション結果を哀れむDr. Wolff氏


肌の色を自然な感じに仕上げるべく、
明るさとコントラストを修正してみたところ、このようになった。


110810_03.jpg


成仏しかけてるじゃねえか。


別の写真だとどうなるのかが気になり、
昔の写真があったので同じように試してみた。


110810_05.jpg


質問も同じように回答したが、
当時はまだ仕事のストレスが皆無だったため、
そこだけ回答を変更した。
結果がこれだ。


110810_06.jpg


こちらはわりと自然に仕上がったが、
結局誰でも同じハゲ面テンプレートが適用されるらしい。
年齢は75歳と出た。仕事のストレスで
25歳もハゲ進行度が加速するとは驚きだ。


これまでに、ヒゲ面シミュレーションや、
プチ整形シミュレーションを試してきたが、
これらのきめ細やかな完成度と比較すると、
今回のサイトは作りの雑さで見劣りする印象だ。


せっかくなので、過去に作成してもらった
プチ整形画像でも試してみた。


110810_07.jpg


110810_08.jpg


110810_09.jpg


110810_010.jpg


皆さんも試すときは、
写真のコントラストに要注意や!

2011年07月20日

大人

大人になるということは、
十代、二十代に培ってきた無駄な自意識を捨てる
ということだと思われる。

2011年06月19日

幸せ

幸せになるにはどうしたらよいのか、
という疑問については、
中島みゆき氏の歌の中に1つの答えが示されている。


中島みゆき


幸せになる道を、敢えてもうひとつ付け加えるとしたら、
もう1つは締め切りに追われない仕事を選ぶこと
なのでは無いだろうかと、
あまりにも設備が貧弱すぎるFedEX Officeにて
4時までに配送しないといけない書類の印刷が
全く終わらないまま1時になり、
店のおばちゃんに泣きつくも自分でがんばれと突き放され、
あげくの果てにようやく印刷を開始したプリンタが停止し、
全ての印刷を終えないまま、印刷できなかった分まで
料金を取られ、それはおかしいだろと交渉したくても
時間が無くてできず、呆然と立ち尽くした
午後1時30分にふと思った。

2011年06月09日

こんな経験ある?(7)

あなたは、子供がウンコをしたために交換したおむつを、
ゴミ箱に入れるつもりが、誤って洗濯機の中に入れてしまい、
洗濯物を全てウンコまみれにしてしまった、
そんな経験はあるだろうか。


僕はある、さっき。

2011年05月29日

やぎさん郵便の歌

しろやぎさんからお手紙ついた
くろやぎさんたらお手紙食べた
仕方がないのでお手紙書いた
さっきの手紙のご用事なあに


くろやぎさんからお手紙ついた
しろやぎさんたらお手紙食べた
仕方がないのでお手紙書いた
さっきの手紙のご用事なあに


人生は、こういう一見無駄に思えるやり取りの
連続なんだろうなあ。

2011年05月27日

カリフォルニアの運転免許試験で気をつけるべきこと

カリフォルニアの運転免許試験に
やっと合格することができた。


1回目は慎重になりすぎ、スピードが遅過ぎて
Critical Errorにチェックがついて一発不合格になり、
2回目は慎重になりすぎ、後方確認をしながらハンドルを切って
Critical Errorにチェックがついて一発不合格になり、
自分のドライビングスキルに疑心暗鬼になり始めた3回目で
ようやく合格することができた。


今後、試験を受ける人のために、
試験において気をつけるべきことをまとめてみた。


1)服装

服装は基本的に自由だが、
何かしら上に羽織るものを来ておいた方が無難である。
なぜなら、試験官がデブである場合、
車に乗り込んだ瞬間に、勝手に車のエアコンを
パワーマックスで稼働させるからである。


2)受付

受付のお姉さん(というかおばちゃん)とは、
仲良くしておいた方が無難である。

横のお姉さん(というかおばちゃん)と世間話をしたり、
マクドナルドで買ったクッキーを途中で食べたり、
食べたその手でパソコンのキーボードを触ったり、
食べたその手で運転免許等の書類を触ったりしても、
暖かく見守ってあげることが望ましい。


3)もし落ちた場合

こちらの免許試験は
自分の車を持ち込んで実施することになっており、
日本の運転免許を持っている人が、
免許試験に不合格になった場合、
不合格になったそのドライビングスキルで、
車を運転し、帰宅しなければならないという
理不尽な結末が待っている。

そのような理不尽さを許容する寛容さを
持っておくことが望ましい。


これを守れば、合格率はかなり向上するはずだ。

2011年04月30日

思い込み

過去の経験から、
Pussy catという言葉はエロ用語だと思っていたが、
子供の童謡みたいな歌に頻繁にでてくることを知り、
必ずしもそうではないようだと気づいた。


ちなみに、誰か忘れたが、昔、
ウッシーさん みたいな名前の人に、
「え、プッシーさん?」って聞き返してた人がおり、
一部ギャラリーがドン引きしてたのを思い出したが、
あそこでドン引きしてた人はおそらく海外エロ事情に
詳しい人だったに違いない。

2011年04月07日

アルファベットの歌に関する考察

英語を学ぶすべての人が耳にするであろう
アルファベットの歌 がある。
えーびーしーでぃーいーえふじ〜
と、アルファベットを順番に並べて歌うあの歌だ。


歌の間で、アルファベットは4つの小節に分けられている。
僕が習ったときは、以下のように分けられていた。
ABCDEFG
HIJKLMN
OPQRSTU
VWXYZ


アルファベットの並びは、7, 7, 7, 5であり、
最後の小節以外は均等に分けられている。


この場合、最後の小節は、
「ぶい〜だぶりゅ〜えっくすわいじー」
と、VとWだけがやや強調されて歌われるため、
若干の不公平感があるが、
小節の最後に配置している
G, N, Uもやや強調されざるを得ず、
メロディーとのバランスを考えれば
十分許容範囲であると考えられる。



1980年代のアルファベットの歌 なぜかドイツ語っぽい発音のものしか落ちてなかった


先日、英語の勉強のために
アルファベットの歌を聞いてみたところ、
これがとんでもないことになっていた。



これが2010年代のアルファベットの歌だ


聞いてもらえればお分かりだろうが、
アルファベットの分け方は以下のようになっている。
ABCDEFG
HIJKLMNOP
QRSTUV
WXYZ


アルファベットの並びは、7, 9, 6, 4と、
同じ長さの小節の中に、
明らかにいびつな入り方をしている。
ただでさえ少なかった4小節目のアルファベットが
さらに減少した結果、
「ダブリュ〜エックス ワイ and ズィ〜」
と、アルファベットとは無関係の「and」が
入ってしまっている。


最も問題なのが2小節目で、
ここに9文字が入っているのはもはや異常事態である。
この小節には、英語学習者にとっての大きな課題である
「L, M, N」が存在しているが、
これらがO, Pと一緒に
やたら早口で通り過ぎる感じになっており、
難しい問題を先送りにする事なかれ主義的な
イデオロギーの存在を感じずにはいられない。
動画の兄ちゃんもL以降で明らかに早回しになっている。


このような格差を解消すべく、
僕なりに、本来あるべきアルファベットの歌のリズムについて
鋭意検討をした結果、以下のような結論を得た。



新・アルファベットの歌


聞いてもらえればお分かりだろうが、
並びは以下のように変更されている。


ABCDEFGHIJK
LMNOP
QRSTU
VWXYZ


まず、現在のバージョンの第2小節に
文字入り過ぎと批判していたにも関わらず、
第1小節が無駄に多いが、
第1小節は最も頻繁に歌われるため、
覚える確率も高く、
11文字くらい詰め込んでも問題ないかと思われる。


また、最初の11文字は少なくとも日本人にとっては
そんなに発音が難しくないので、
11文字くらい詰め込んでも問題ないかと思われる。


また、最初の出だしに文字を詰め込むことで
歌の出だしにスピード感が出て、
歌い手のモチベーションも向上するため、
11文字くらい詰め込んでも問題ないかと思われる。


第1小節に文字を詰め込んだ結果、
第2小節は、L, M, Nに十分な時間を取り、
その違いを明確に表現することが可能となっている。


第3, 4小節に大きな変更はないが、
シティーハンター世代の筆者としては、
「XYZ」はどうしても並べておきたかったため、
若干の変更が行われている。


この新・アルファベットの歌、いや、
真・アルファベットの歌を歌えば、
アルファベット学習効率が劇的に高まることが
予想される。


ちなみに、ロシアにおけるアルファベットの歌には
さらにとんでもない格差が存在していた。



トルヴィョールドゥイ・ズナークは、
アルファベットというよりはもはや名前の域に達している。

2011年04月04日

無駄大杉

先月からアメリカのカリフォルニアに
家族で引っ越し、生活を始めた。


先日、ティッシュ箱大の荷物が届いたので
開封したところ、入っていたのは
直径2mm、長さ5mmのスターラー1つだった。
封筒でええやん。


それ以外の、割と大きめの荷物を注文した場合でも、
それを補ってあまりあるでかさの段ボールに入っており、
余ったスペースは業務用サイズの超でかい紙のロールが
くしゃくしゃに丸められて収められているという感じの
無駄ぶりだ。


また、先日携帯を買ったついでに
液晶画面のカバーを買おうと電器屋に寄ったところ、
invisibleSHIELDという、2000円くらいするけど
10円玉とかでこすりまくっても傷ひとつつかない
みたいな感じの高性能液晶カバーが売っており、
というかそれしか売っておらず、購入したところ、
カバーを貼る前にカバーにシュッと一吹きして使うらしい
アプリケーションなんとかっていう液体が、
10mlくらい入りそうな容器に入っていた。
99%余った。


110404invisible.jpg
invisibleSHIELDの中身(カバー以外)。左にあるのがアプリケーションなんとか


ちなみに、これは無駄とかではないが、
一時期日本でも一世を風靡した魔法の超吸水性布シャムワオが
日本でいうところのコーナンみたいな店に普通に売っていたので
速攻で購入してみたところ、
使い方が間違っているのか全然水を吸ってくれず、
全然「Wow!」と言えなかった。



全然こんな風にいかない


その一方で、オンライン見積もりを取ると
送信して30秒後には電話がかかってくるなど、
コミュニケーション業務インフラの高効率ぶりには
目を見張るものがある。

2011年02月25日

忘れること

一日のうちに、どうでもいいことをいろいろと考えるが、
そのほとんどは、その日のうちに忘れる。


その、物事を忘れるということを
つきつめて考えると、恐怖を感じることがある。
それはこういうことだ。


ある事象Aがあったとして、
僕は今、事象Aについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Aのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Bと呼ぶとして、
僕は今、事象Bについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Bのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Bについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Cとして、
僕は今、事象Cについて考えている。


でも多分、明日になれば、事象Cのことは忘れる。


この、
僕が今、事象Aについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Bについて考えている
ということを、明日には忘れる
という、事象Cについて考えている
ということを、明日には忘れる
ということを、事象Dとして、
僕は今、事象Dについて考えている。


こういう風に、以下事象E, F...と無限ループが続くと、
答えのない迷路の出口求めて彷徨い歩く君は12月の南風
といったB級歌謡曲の歌詞さながらの、
ものすごい恐怖感が襲ってくる。


自分が、人間はいろんなことを忘れていくんだなあ
ということを考えていたことを忘れて、
それでも自分を自分と自覚しながら普通に生きているであろう
明日の自分を想像すると、不思議だし、恐怖だ。


横山秀夫「半落ち」の登場人物である梶の妻が感じた恐怖心も、
これと同じようなものだと思う。
誰だって、大なり小なりアルツハイマーなのだ。


ちなみに、最近、一度歯を磨いた後、うっかり
10分後くらいにもう一度歯を磨こうとしたり、
歯磨き粉のかわりに、うっかり
保湿クリームのチューブを歯ブラシに塗ってしまう
といった感じの行為が増えてきているが、
これはこれで恐怖を感じる。

2011年02月01日

可知って名字の人が出てる小説

可知という名字は、割とマニアックなので、
同じ名字の人に巡り会うことは、
地元にいるとき以外はまず無い。


ましてや、テレビを見たり本を読んだりしていても、
可知という名字の人に出くわすことはまず無い。


しかしながら、先ほど、偶然にも、
可知さんが登場している小説を発見した。


それがこれだ。


101022kachi.jpg
ラン アフター お前とHEVEN
著: 池戸裕子
発行: 芳文社
レーベル: HANAOTO NOVELS


<抄録>

 「もう、キツイ?」
 俺はわかっているくせにわざとそう聞いて、下着の上から可知の男を包み込む。布地一枚隔てても伝わってくる、ドクドクとした脈動と熱と。それをぎゅっと強く握りしめる。
 「は——あぁ」
 可知の美しく締まった下腹に、さっと震えの波が走った。眉根を寄せ、どうにか喘ぎを殺そうと唇を噛みしめる可知に俺はうっとりと目を細めた。夢で見たより、ずっと“いい顔”をする。

(中略)

 「も……よせ——」
 舌を絡めて二、三度甘噛みしただけで、可知は切羽つまった声を上げた。止まらない喘ぎが俺の耳に甘く届く。俺は突然、自分の手で達かされる可知の、“その瞬間の表情《かお》”を見たいという強い衝動に駆られた。
 俺はいったん身体を離し、可知を抱きしめ、
 「達けよ。見ててやるから」
 と、その顔をのぞきこんだ。長めの後ろ髪を握ってグイと引き、顔が俺の方を向くように固定してから、あいている一方の手で可知の猛る男を握る。
 「んっ——ん、あ……」
 追い立てようと、わざと手荒にそこを扱いてやる。先走った蜜で濡れそぼる先端に、指を立て細かなバイブレーションを送る。
 「あ、あ……射《で》、る——っ」
 まさに弾けるという言葉通り、極みの瞬間、ひと回り大きく膨らんだ雄は、次には……時間をかけてゆっくり悦びを引き出した分だけ勢いよく、歓びを吹き零していた。そして可知は、俺の腕の中でえも言われぬ恍惚の表情を見せてくれた。

(中略)

 俺は、可知の放ったもので濡れている指を、双つの丘の狭間に忍び込ませた。可知は喉で息を殺し、俺を見る目を大きくした。
 「お前は男を知ってる。……ってことは、こんなのじゃ満足できないってことだ。これから先、もっとよくなるのをお前は知ってるはずだ」
 探り当てた蕾に、ツプッと中指をもぐりこませる。可知はすんなりそれを受け入れた。
 「う……んっ」
 「すごいよ。中がひくひく動いてる」
 「ああっ……」
 「一本じゃ物足りないだろう? もう一本、増やしてみようか?」
 四肢の自由を奪われた可知は、俺の思うがままだ。拒む言葉は口にできても、本当に拒むことはできない。それがわかっているからか。俺が入りやすいように、可知が身体の力を抜いた気配がした。


ちなみにこの小説に出てくる可知って人の本名は
可知碧 というらしいが、これは、
かちあおい と読むのだろうか。

2011年01月23日

モデル初体験

大学でお世話になった教授は、
クロッキー(速写画)をたしなんでいる。


クロッキー会に参加し、自ら描く一方、
それを創造性向上のための教育の一環にも取り入れており、
自らクロッキー会を主催し、学生とともに描いたりもしているらしい。


ただし、大学内の裸体クロッキー会を実施したところ、
「大学内で女性の裸をさらすのはいかがなものか」
という意見が大学内外から出たらしく、
残念ながら次回クロッキー会は未定である。


僕は現在、アメリカに一年の半分くらい住んでいるが、
一般的に、アメリカの家は、特に装飾のない壁であり、
壁には絵をかけるのが、上流階級のたしなみである。


そのため、学位論文公聴会後の打ち上げにて、教授に、
「卒業の記念に先生の絵をください」
とダメもとでお願いしたところ、
「じゃあ、いつか、可知君を描くから、それをあげます」
と意外なことを言っていただいた。


公聴会の後、すぐに渡米したため、
その後、機会に恵まれなかったのだが、
先日、京都に行ったついでに大学の研究室を訪問し、
卒論提出が迫る学生たちに、
精泉ビンビン液をはじめとする各種栄養ドリンクを差し入れつつ、
教授に挨拶に行ったところ、なりゆきで、
じゃあ今からクロッキーをやりましょう
ということになった。


僕はわかりました、といい、
教授の部屋内で、ためらいつつ服を脱ぎ始めると、
可知君、服は脱がないでいいですと教授がおっしゃった。
別に服を着ていてもクロッキーはできるらしく、
危うく教授に粗チンを晒すという醜態を晒さずに住んだ。


分かっていたことだが、
モデルというのはこっぱずかしいものであり、
なんか適当に動いていてくださいと言われたものの、
どうしてよいか分からず、戸惑いつつもポーズをとってみる。


教授いわく、クロッキーは、とにかくあまり深く考えずに
ドンドン描いていくと、その中に、自分で描いたとは思えないような
形や筆の勢いが残されていることがあるのだそうで、
予想以上のハイペースで描いていく。


3ポーズくらいとってみたところで、
ドアがノックされ、院生のS村君が研究の相談にやってきた。
教授は、クロッキーを続けつつ、ごく自然に
S村君を招き入れ、教授+学生+モデルによる
謎の研究打ち合わせがスタートした。


教授は、打ち合わせ中もひたすらクロッキーを続けていたが、
話が込み入ってきたり、S村君がグラフの説明をするときには
さすがに筆を止め、打ち合わせに集中していた。


最終的に、10枚ほどのクロッキーができ、
その中から、1枚を頂戴した。
教授が誰かに絵をあげるというのは初めてだそうで、
恐縮であるとともに大変光栄である。


ちなみに、いただいたクロッキーにおけるポーズは、
S村君の研究ノートを僕が盗み見しているときのものであり、
S村君および彼の研究ノートに深謝申し上げる。


クロッキーは、渡米後、寝室に飾り、
夜な夜な鑑賞している。

死に際の選択

親戚のおばあちゃんの旦那さんが、
昏睡状態に陥り、
自力では生きられない状態になった。


自力では生きられないものの、
栄養供給用のチューブなど、
しかるべき設備を整えれば、
生きることができる状態で、
今はそのような措置がとられているらしい。
昏睡状態が回復する見込みは、まず無いらしい。


おばあちゃんは、
そんな状態で生きるのは夫としても不本意だろうから、
いつかはチューブを外して、
死が訪れるのを待つことになるだろうね
と言うものの、なかなか、決断ができずにいるようだ。


例えば、自分がおじいちゃんと同じ状態になったとしたら、
僕はどうして欲しいだろうか。
少なくとも、自分がそういう状態にもうすぐなりそうだ
ということがわかっていたら、身近な人に、
チューブはすぐに外してくださいね、と伝えておく
んじゃないかと思う。


でも、例えば、僕の奥さんが昏睡状態になったとしたら、
僕はどういう決断をするだろうか。


昏睡状態になるのが、僕の父だったらどうだろうか。
昏睡状態になるのが、僕の母だったらどうだろうか。
昏睡状態になるのが、僕の祖父だったらどうだろうか。
昏睡状態になるのが、僕の祖母だったらどうだろうか。
昏睡状態になるのが、僕の子供だったらどうだろうか。


いろいろ考えていたら、決断の選択肢は、
相手が誰かによって変わることに気づいた。
それは当然だとも思ったし、
そういう自分が怖いとも思った。


僕が小さいときに、僕の曾祖母が昏睡状態になって、
僕の曾祖父と祖母が、家でずっと世話をしていた。


僕は当時は東京に住んでおり、
実家には半年に一度帰る程度だったし、
当時は小学校低学年くらいの少年だったので、
祖母はどういう思いだったのか、分からない。
介護は多分一年くらい続いて、曾祖母は亡くなったが、
そのいきさつも分からない。


曾祖母とも、ほとんど面識が無かったから、
通夜に行ったときも、特に何の感傷もなかった。
ただ、曾祖母の死化粧を見たら、なぜか泣けてきた。
人が死ぬことを見たのは、それが初めてだった。


自分の死に様を決めるよりも、
他人の死に様を決めることの方が、
ずっと難しい問題だ。


そういうことを、親戚のおじさんたちと話していたら、
最後は涙目になった。

2010年10月21日

清々しい生き方

清々しい生き方をしなければならないと思い、
どうすればそのような生き方を実践できるかを
色々検討した結果、結構有効そうな方法に、
常に誰かに見られていることを想像する
というものがある。


司馬遼太郎「竜馬がゆく」の中に、
竜馬が精神鍛錬の一環として、
頭上に大きな石があり、
それがいつ落ちてくるか分からないことを想像していた
という逸話が紹介されているが、
それから着想を得たものである。


または、自閉症かなにかの治療訓練の一環として、
自分を後方から見ているイメージを常に想像する
みたいなことを読んだことがあるが、
それから着想を得たものかもしれない。


僕の場合、知り合いの大学生の女の子が
常に僕の後ろから陰で僕のことを
星飛雄馬の姉的にコッソリ見ている
ということを常に念頭に置いて生活すると、
割と清々しい行動をとることができる
ような気がしている。


問題は、その女の子がかなり頻繁に
姿を消してしまうということだ。

2010年10月20日

スクリーンセーバー

Macのスクリーンセーバーに、「Mosaic」というのがあり、
これが結構良くできている。


これは、ある写真のモザイクを、
コンピュータに保存されている写真を使って
作ってくれるというものだ。


例えば、最初はこの写真から始まって、


101019mosaic01.jpg


それが、こうなって、


101019mosaic02.jpg


こうなって、


101019mosaic03.jpg


こうなって、


101019mosaic05.jpg


最終的に、この写真がつくられる。


101019mosaic06.jpg


とても楽しそうなので、早速使ってみようと思ったが、
何か嫌な予感がして、もういっぺん写真を確認してみた。


さっきの、この写真をもう一度良く見てみると、


101019mosaic03.jpg


左側にある、白色の部分のおよそ半数が、
サンディエゴで撮影した巨大ウンコになっているではないか。


101019mosaic06.jpg
これ。


例えば、取引先での超重要なプレゼンテーションを行っていて、
質疑応答の最中、画面がスクリーンセーバーに切り替わったら、
これは大変な事態だ。


ということで、採用は見送りになった。


同じ理由で、写真のスライドショーを
スクリーンセーバーに利用するのも見送りになった。


ちなみに、目視で確認したところ、
さっきのモザイク画像には、
巨大ウンコ写真が、133枚使われていた。

ベートーベン

ベートーベンの音楽は、
人生において、幸福と不幸がとてもなめらかに
連続している様を表現している
んじゃないかと思った。

2010年10月12日

クレジットカードをスキミングされた速報

昨日、スーパーで買い物をしたら、
なぜかクレジットカードが使えなかった。


今日、アマゾンで買い物をしたら、
アマゾンから、「取引が拒否されました」
という連絡がきた。


そんなに買い物をした覚えがないので、インターネットで
クレジットカードの利用状況を見てみると、
10月初旬なのにすでに限度額マックスになっている。


嫌な予感がしたので、
クレジットカードの最近の利用明細を見てみると、
10月7日から8日にかけて、
よくわからない支払いが21個ほどあった。


101011credit.jpg
知らない、支払い


どうも、勝手に使われているらしい。


慌ててカード会社に連絡して、
状況を確認してもらっている間、
腹が立ったので、犯人に関する情報を収集することにした。


利用明細には、店の名前が記載されており、
犯人がどこで買い物をしたのかを
知ることができる。


犯人はどうやら、フロリダに住んでいるらしく、
フロリダ界隈の店舗で買い物をしているようだ。


一番最初に出てくる謎の支払い履歴に、
「TJ BP (MIAMI)」とある。
これはどうやら、ガソリンスタンドのようだ。


犯人はここで、2回お金を使っている。
1回目は1,965円、2回目は5,576円だ。


これはおそらく、
何らかのきっかけでクレジットカードを入手した犯人が、
「これ、ほんとに使えるかな?」という気持ちで、
とりあえず軽く8ガロンほどガソリンを入れてみたところ、
意外と普通に使えたので、嬉しくなって満タンにしたに違いない。


アメリカのガソリン代は日本より安いので、
1,965+5,576=7541円で満タンになる車というのは、
かなりでかい車であり、
おそらく犯人は、トヨタのツンドラか、GMのハマーあたりの
ワイルドな車に乗っていると思われる。


101011credit03.jpg
ツンドラ

101011credit04.jpg
ハマー


その後、犯人は、Publixという店で、4957円を使っている。
Publixは、フロリダを中心に店舗を展開する
大型薬局チェーンである。
おそらく買ったのはコンドームだと思われる。


その後、犯人は、Walgreensで買い物をしている。
Walgreensは、全米に店舗を展開する
大型薬局チェーンである。
地域密着型のPublixにはない、
充実した品揃えを求めて移動したものと思われる。


犯人は、Walgreensの幅広い店舗ネットワークをフル活用し、
Boca Raton店、Delray Beach店、Boca Raton2号店、
Coconut Creek店をはしごして、合計64806円を使っている。
どんだけWalgreensのポイント貯めんねん。


101011credit06.jpg
Walgreens Boca Raton店


買い物の金額は、一回あたり10000円とかなりバブリーだが、
最後のCoconut Creek店での支払い金額は264円と小額であり、
これは買い忘れたレッドブルを一本買い足したものと思われる。


その後、Walgreenの前に寄ったPublixに戻り、
9913円使っている。
どんだけ薬局好きやねん。


薬局巡りの後は、ちょっと疲れたのか、
近くのキューバ料理レストラン
La Carreta」で
食事をしている。


101011credit05.jpg

グルメサイトYelpには
「3人でお腹いっぱい食べても40$だった」という
どっかの姉ちゃんの口コミがあるあたり、
かなりコストパフォーマンスの高い店であることが伺える。
犯人はここで130$(10883円)使っており、
このことから、おそらく犯人は
5,6人のいかつい兄ちゃんのグループだと思われる。
ツンドラに兄ちゃん5,6人が乗るのはきついので、
車はおそらくハマーだろう。


食欲旺盛な兄ちゃんが5人も集まれば、
どこで食事をするかにあたり、一悶着あったものと思われる。


A「どうせ人のお金なんだから、
 バブリーに高級料理でも食べようぜ、
 俺いきたかった店があるんだよ、フカヒレが超うまいよ」

B「マジで、それマジいきたい」

C「…」

D「ダメだバカ野郎、高級店は、
 決済の手続きが慎重だから、ダメだ」

A「いやー、大丈夫やろ」

B「そうだよ、行こうぜボブ」

C「…」

D「てめえ、実名で呼ぶんじゃねえよ、
 今は俺はミスターカチっていう
 謎のファキンジャップなんだから」

B「ごめんよ、ボブ」

D「てめえしばくぞ、まあいいよ、
 とにかく飯はLa Carretaで食うからな、
 あそこだったら安心だ」

A「えー、またあそこかよ、もう飽きたよ、あの店」

B「そうだよリーダー、あの店、肉が硬いんだよ、
 ウエイトレスの姉ちゃんも愛想ないし、やめようぜ」

C「…オイ、てめえら、調子のいいことばっかり言いやがって、
 てめえら、リーダーがどんな思いでカード偽造したのか、
 わかってんのかよ、
 お前ら、もういっぺん臭い飯食いてえのかよ」

A「それは……」

B「……ごめん、俺がバカだったよ、
 俺、もう二度とショーシャンクには戻りたくねえよ」

D「オイ、泣かなくてもいいだろ、
 しょうがねえ奴らだなあ、
 しょうがねえから、今日は特別に、La Carretaの
 Tボーンステーキ食べさせてやるよ」

B「え、マジで!? ほんとにいいの?
 リーダー、大好き!」

D「いててて、おいやめろって、人が見てるだろうが、
 じゃあ行くぞ」


みたいな感じの会話もあったものと思われる。


食後は再び、Walgreensを巡って、
合計72730円の買い物をしている。
だから、どんだけ薬局好きやねん。


その後、再びガソリンスタンドに寄って、
2,093円を使っている。
これはおそらく、
薬局巡りで使ったガソリンを補充したものと思われる。


アメリカだと、2000円でだいたい36Lのガソリンを買えるので、
Hummerの燃費が5km/Lだとすると、
走行距離は180kmになる。
人のお金でどんだけドライブしてんねん。


犯人が買い物の締めとして訪れたのは、
アメリカ最大の大型スーパー、Walmartだ。
多分、この後みんなでホームパーティーをするための
食材を買い込んだものと思われる。


EDLP(Every Day Low Price)がモットーのWalmartで、
16040円分の商品を買い込んでおり、
さすがのハマーも荷物でギュウギュウになったに違いない。


買い物を満喫した犯人のハマーは、
コンドームと薬品と食材を満載して、
沈みかけのフロリダの夕日に消えていったものと思われる。


101011credit02.jpg

犯人が訪れた店一覧。基本的に北から南に移動して、
最後にまた北に戻っている


カード会社の対応は迅速であり、
カードはすぐに破棄になった。

2010年09月22日

バーのセキュリティ係とのふれあい

日本からお客さんが来ており、
食事をご一緒した後、お酒を飲むべく、
僕が唯一知っていたジャーマンパブに行くことになった。


パブの入り口の前に、いかつい黒人のおっさんが
居座っており、年齢チェックのためにIDの確認を行っている。
小さなパイプ椅子に巨体をのせているその姿は、
まさに動かざること山の如しである。


僕は持ってきていた国際免許証を見せようと
ポケットを探ったが、見当たらない。
車に忘れてきたらしい。


車を遠い場所に停めていたため、
取りに戻るのがめんどくさかったので、
日本の免許証を取り出し、見せてみた。


おっさんは何だこりゃみたいな顔をしたが、
一応確認してくれている。


「生年月日はどこに書いてある」と聞くので、
ここだと指差したところには、
昭和56年6月10日と書かれている。


1956年生まれなのかと言うので、
いや違う、1981年だ、俺が54歳なわけねえだろこの野郎、
あっごめんなさい、言い過ぎましたと言うと、
てめえ、ここに56って書いてあるじゃねえか、
1956年じゃねえのかよと睨まれる。


僕は日本の暦システムについて解説した後、
ショーワ56年は西暦1981年なんだと説明してみたが、
伝わらず、おっさんの不信感は高まるばかりである。


らちがあかないので駐車場に戻ろうとしたそのとき、
やり取りを見ていたもう1人のセキュリティのおっさんが、
「あっ、この数字は何だ」と叫んだ。


見ると、僕の12桁の免許証番号の中に、
たまたま、81という数字が
含まれていたのを発見したらしい。


僕はそれが生年月日とは無関係な数字だと思ったが、
めんどくさいので、そうそう、それが1981年ってことだ
と言ってみたところ、入場が許可された。


セキュリティとはそういうものである。


パブでは以前、黒ビールを2杯飲んだところ
ベロベロになり、翌朝の予定を完全にブッチした経緯があるため
用心して、半分くらいしか飲まないで帰宅した。


帰り道、パトカーが走っており、
追い越して通り過ぎると、
後ろでパトカーの回転ランプが光り出し、
僕の方をサーチライト的な謎のライトで照らしている。


飲酒検問かと顔面蒼白になっていると、
おいそこのチェリーボーイ、
お前はなんで車のライトを消したまま走ってるんだ?
と聞かれた。


おー、すっかり忘れてました、すいませんといって、
ライトを付けたら、許してくれた。


警官とはそういうものである。


ちなみに、パブではおつまみとして
バーベキュービーンズというものを頼んでみたところ、
豆がバーベキューソースで煮込まれた感じの食べ物が出てきて
かなりのまずさだった。


ジャーマンパブとはそういうものである。

2010年09月21日

ロサンゼルス市警とのふれあい

車でロサンゼルス市内を走行中、
道を間違えたので、無理矢理Uターンして戻り、
交差点で左折すべく、信号待ちをしていた。


左折する先には、ワイルドな白バイが止まっており、
白バイには往年のマイク・ベルナルドみたいな
いかついおっさんがまたがっており、
青信号なのに全然動こうとしない。



往年のマイク・ベルナルド


こちらの信号が青に変わったので、
左折したところ、その動きに合わせて
突然ベルナルド氏の白バイが動きだし、
こちらに向かってきて、
「オイ、そこの車止まれ」
と行ってきた。
無理矢理したUターンがばれたのだ。


僕が涙目になりながら路肩に停車すると、
ベルナルド氏は、
「動くなよ、てめえ、
 俺の豪腕パンチを食らいたく無けりゃ、動くなよ」
と執拗に警戒してくる。


ベルナルド氏は、無線を取り出し、
「踏切前でUターンしたファキンジャップを捕獲、
 至急応答願う」
と言った感じで会話しており、大変気分が悪い。


無線を切ったベルナルド氏は、
再びこちらに向かってきた。
一撃必殺の豪腕パンチをお見舞いされると思った僕が
思わず「助けて!」と叫びかけると、
ベルナルド氏は緊迫した表情で、


「なんか、近くで爆発物が発見されたから、
 ちょっと待っててや」


と僕に言った。


ベルナルド氏は何度か無線でやり取りした後、
「行け」と言い、僕は無罪放免された。


僕は爆発物が怖すぎて
迂回しまくっていたところ、道に迷い、
結局同じところでもう一度Uターンするはめになった。

2010年09月18日

家の庭に時々猫が出没する。
どうやら前に住んでいた人の飼い猫か何からしい。


たまに中庭に侵入してきて、
窓に腰掛けてこっちを睨んでくるなど、
かなりアグレッシブな猫だ。


恵那のムツゴロウさんとの呼び声高い僕は、
早速仲良くなるために丸腰で
「ヨーシヨシヨシヨシ」と
ムツゴロウさんの物まねをしながら近づいてみたところ、
ドアを開けた瞬間に猫は速攻で逃げ出した。
ファキンジャップには相当敏感なやつらしい。


2日後に猫が再び中庭にやってきたため、
ご飯を挙げてこちらの誠意を見せることにした。


ちょうど、冷蔵庫に鰹節があったので、
ねこまんまを作ろうと思ったところ、
あいにく米が切れていたため、
食パンの上に鰹節をふりかけ、
その上に醤油をたらした謎の食べ物を準備した僕は、
意気揚々と猫に近づいた。


猫は相変わらずダッシュで逃げるので、
外に鰹節食パンの入ったお皿を置いて
様子を見ることにした。


しばらくすると、猫が皿に近づいて
何かモグモグした後、去っていった。


ドアを開けて皿を確認したところ、
食べ物は全く減っていなかった。


食パンがカピカピだったのがいけなかったのか、
醤油を誤ってかけすぎたのがいけなかったのか、
そもそも鰹節と食パンが合わないものなのか、
いずれにせよグルメな野郎だ。


数日後、再び猫が現れた。
冷蔵庫を確認したところ、
ちょうどジャーマンパブで食べた残りの
本当にハムしか入っていないハムサンドを発見し、
中のハムのうちで、マスタードが付いてない部分を
慎重に取り出した。


ハムを取り出し、猫に向かって投げてみたところ、
ウンコを投げられたと勘違いした猫は飛び下がり、
全身の毛を逆立てて抗議しかけたが、
目の前に広がる芳醇な広がりに一瞬で虜になり、
今回は全部食べた。


次回はスキンシップを試みてみようと思う。

脱走(2)

僕が2度目に脱走したのは、
高校2年生のときである。


水泳を通し、個人競技の孤独さを味わった僕は
チーム競技に憧れるようになり、
中学のころからバレーボール部に入部した。


バレーボールは、バスケットボールと同様、
身長という身体的特徴によってかなりプレースタイルが制限されるが、
僕の場合、中途半端に背が高かったため、
センターという最も身長が求められるポジションになり、
中学のときはかろうじてレギュラーだったものの、
本番時の勝負弱さもあり、高校の頃は
同期内で3、4番手の補欠キャラに甘んじていた。


ちなみに、中学のときの部は、
先輩がちょっとしたワルであり、
ネット貼りなどの準備中、ひたすらボールを蹴られたり、
「今までで一番気持ちよかったことを言え」
と辱められたりした。


ちなみに、そんな先輩の最後の試合のとき、
一人の先輩が髪型を往年の大槻ケンヂみたいな
髪型にしてきて度肝を抜かれたが、
その気合いもむなしく、初戦敗退で幕を閉じた。



往年の大槻ケンヂ


高校1年の頃の先輩には恵まれ、
献身的なサポートをしながら過ごしつつ、
先輩が引退し、僕らの学年が部の中心になった。


顧問の先生は、先輩が引退したときに
部員全員を招集し、
「お前らは、どんなチームになりたいんや、
 勝てるチームになりたいのか、
 それとも、バレーを楽しめるチームになりたいのか」
と聞いた。


僕は水泳時代のトラウマから完全に抜けきれておらず、
「えー、楽しめるチームでお願いします」
という気分だったが、部内全体としては
「勝てるチーム」というのが圧倒的多数であり、
結局、勝てるチームを目指した部内運営が始まった。


翌日から、部内の雰囲気は一変した。
先生の態度は露骨に厳しくなり、
練習内容も格段にハードになった。
先輩は「楽しめるチーム」派だったらしい。


楽しめるチームモードでも
それなりにハードに感じていた僕は
練習の辛さにめげそうになりながらも、
同期の部員は皆いいやつばかりであり、
練習には参加し続けていた。


顧問の先生は数学教師でもあり、
僕のクラスの担当ではなかったが、
本質をわかりやすく説明する技術と、
生徒の理解度に合わせた補習プリントで
人気を博していた。


バレーボールの練習の中で、
最も過酷な練習は、ワンマンである。


これは、コーチと一対一の状態で、
コーチから飛んでくる球をひたすら受け続けるという、
肉体的だけでなく精神的なタフさを養成する練習である。


飛んでくる球は、アタックだったり、
頭上を越える大飛球だったりするのだが、
とにかく、球に食らいつかなければならない。
あれはどうやっても拾えないといって傍観することは、
この練習において最も罪深い行為である。


先生のワンマンメニューは、
まず、ひたすらいろんなところにボールを投げてそれを追わせ、
体力が程よく削られた所に全力のアタックを打ち込み、
時折フェイントを織り交ぜ、
何がなんだかわからなくなってきたところで
最後はあらゆる種類の球をランダムに飛ばしまくる
といったものである。


冬休みになり、
ほぼ毎日、一日中の練習が組み込まれることとなった。
僕は当時彼女もいなかったために、
終日フリーだったのだが、何となく憂鬱な気持ちで
練習初日を迎えた。


先生は初日から気合いが入っており、
ワンマンが開始された。
僕は戦々恐々としながら、
周りで声を出し、走り回る同期に檄を飛ばしていた。


冬なのに汗だくになった部員が5名ほど出てきたところで、
僕の番になった。
先生は僕に気合いが入っていないことを
見抜いており、この際に根性を座らせてやろう
という思いで、ひたすらボールを投げ続けた。
いつにも増して厳しいワンマンである。


届くはずの無いボールを追いかけ、滑り込む。
周りからは「可知、オーイ!」といった檄が飛ぶ。
足下がおぼつかなくなり、ある瞬間、
あー、もうダメ、と思う。僕は足を止めた。


先生は、相変わらずボールを投げ続けるが、
僕がボールを追おうとしないことに気付き、
手を止めて、僕を見つめた。


同期は、「オイオイ、可知どうした!」
みたいな感じで檄を飛ばし続けていたが、
様子がおかしいことに気づき、
体育館内にはやがて静寂が訪れた。


先生が、静かに、「お前、やる気あるのか」
と僕に対して問いかけると、僕は、
「やる気、ないです」と答えた。僕の悪い癖だ。


先生は、5秒ほど沈黙した後、
「じゃあこの体育館から出てけオラ!」
と言い放った。
僕はトボトボと体育館の外に向かって歩いていった。
相変わらず体育館は静かだった。


階段を下りて外に出ようとしたとき、
同期のI君が、
「可知、待てよ! 本当に行くのかよ!」
と僕を止めた。
そのシーンは、さながら青春ドラマのワンシーンに
勝るとも劣らない、迫真の瞬間だった。


放心状態の僕は、曖昧な笑顔を浮かべて
体育館を後にした。
下駄箱で靴を履き替えながら、なぜか泣けてきた。


結局、僕はそれ以来部活に顔を出さなくなったが、
何となく先生に顔を合わせるのが嫌で、
退部届けも出さず、フラフラしていた。


3月頃になり、
さすがにちゃんとけじめをつけなければと
思い立った僕は、おそるおそる職員室に向かい、
顧問の先生を訪問した。


先生は、普段と変わらない口調で
「おう、可知、どうした」と話しかけ、
僕が退部の意思を告げると、同じ口調で、
「そうか、お前がそういうならそれでいいんだ、
 けじめをつけることが大事だ」
と言った。


高校3年になり、その先生が担任のクラスになった。
数学も先生に教えてもらうことになり、
先生の補習プリントによって
当時意味不明だった行列のあたりを
理解することができた。
先生は僕と話すとき、部活についての話を
一言も出さなかった。


僕はなんというか、
先生が、人間関係をきちんと分けてくれたところに、
すごく感謝をしている。


ちなみに、先生が放った「出てけオラ」、
および、同期が放った「待てよ」は、
クラス内でちょっとした流行語になり、
先生にばれない範囲で、ことあるごとに使われ続けた。

2010年09月16日

脱走(1)

僕は人生で2回ほど、
脱走した経験がある。


1度目は、小学生5年のときまで通っていた
スイミングスクールでのことだ。


僕は意外と水泳が上手だったらしく、
あれよあれよという間に、
選手コースに配属されることになった。


通常コースが心身の鍛錬を目的としたものであるのに対し、
選手コースは試合での勝利をひたすら追求し続けるところであり、
それまでニコニコして水泳を教えてくれていたコーチが
選手コースの時間にはものすごく厳しいことに対して
僕は衝撃を受けた。


練習は週三回、それぞれ各三時間だったが、
とにかく辛く、次第に行くのが嫌になってきた。


また、選手コースに入ってから大会に参加するようになったが、
スクール内では無敵を誇っていた僕が、
ビリッケツ争いに必死になり、
自分が所詮三流スイマーであることを痛感させられたあげく、
帰りのバスの中で、最近手相に凝っていると言い出した
鬼の石原が僕の手相を見て、
「生命線、知能線が短く、全体的に筋が薄い、
 いいとこなし!」
とバッサリ切り捨てるなど、
水泳に対するモチベーションが徐々に低下しつつあった。


ちなみに、練習日は週二回か週三回かの
どちらかを選ぶことができたのだが、
鬼の石原による、
「週三回の方が、体が慣れて逆に辛くない」
という意味不明な理論に惑わされ、
週三回をチョイスしたという経緯がある。


ちなみに、鬼の石原のカラオケ十八番は、
吉川晃司「KISSに撃たれて眠りたい」である。


練習が始まるのが夕方くらいからなので、
毎回、母親が軽食として
鮭茶漬けを用意してくれていた。


僕はその鮭茶漬けを、当時話題を呼んでいた
有言実行三姉妹シュシュトリアン」を見ながら
食べ、練習に向かっていたのだが、
これから始まる練習に絶望的な気分になり、
それ以来鮭茶漬けがトラウマになった記憶がある。


嫌々ながらも練習を続け、3ヶ月くらい経ったある日、
スクールで合宿が開催されることになった。
二泊三日か三泊四日で
朝から晩までひたすら泳ぎ続けるという、
恐怖きわまりないイベントである。


布団持参での参加が義務づけられていたため、
布団を車に積み込み、母親に送られて
合宿が始まった。


通っていたスイミングスクールには、
四人の名物コーチがおり、その厳しさの順に、
「鬼の石原」
「情けの船橋」
「危ない山本」
「仏の松枝」
という異名が付けられていた。


僕の担当は幸運にも仏の松枝であり、
割と余裕のあるスケジュールで
無難に練習をこなしていった。


昼食が近くなり、やれやれと思ってプールから上がると、
「皆、いったんプールサイドに着席」
という命令がくだされた。


何事かと思って、座っていると、
一人の女の子が、プールに残っている。


その子は鷹見さんといって、僕と同学年で、
僕より前から選手コースに所属している。
女の子にも関わらず僕よりも早く、
スクールでもかなり期待されていた選手である。
男勝りの性格で、学校の男子からも恐れられていた。


その鷹見さんが、泣きながら、
ひたすら泳いでいる。
鷹見さんの担当は鬼の石原だった。


どうやら、一定時間内に50メートルを泳ぎきる
という練習をしているようで、
何度泳いでも時間内に泳げないので、
ずっとやり直しをさせられているらしい。


一度泳げば、当然体力が落ちるため、
次でタイムをきることはさらに難しくなる。
鷹見さんの体力は相当消耗しており、
タイムを切れる可能性は非常に低いように思われた。


そんな絶望的な状況にも関わらず、
「次で決めないとさらにえらい(しんどい)ぞ、
 がんばれや、オイ」
と静かに鷹見さんに話しかける鬼の石原は
まさに鬼であった。


結局、鷹見さんがどうなったかはよく覚えていない。
僕はその瞬間から、
とにかくこの合宿から逃げ出さなければならない
ということだけを考えるようになった。


午後の練習も無難に終了し、
夕食の時間になった。
ほか弁の、鳥の唐揚げ弁当だった。


僕は唐揚げを1、2個口にして、
吐き気を催した気がした。
あたかも、不登校児が、
朝起きると腹痛を催すがごとくである。


トイレに行って、便器に向かって吐いてみたところ、
微量の食べかすが便器内に落ちた。


それは多分、口の中に残っていた食べかすだっただろうが、
僕はそれを嘔吐物だと自分を納得させ、
こんなに体調が悪いのだから
今すぐ家に帰らなければならないと結論づけた。


タイミングを見計らって、「仏の松枝」に近づき、
涙ながらに事情を説明したところ、
「まあそれじゃあしょうがないね」と、ゴーサインが出た。


僕はなるべく人に見つからないように
持ってきた布団を担いでスクール玄関まで移動し、
家族に迎えの電話をかけた。
その際、敢えて孫に甘い祖父に電話し、
クラウンで迎えに来てもらった。


陳情相手として仏の松枝をチョイスし、
母親でなく祖父に電話した点に、
かなりの用意周到さが伺える。


帰宅した僕を、父親と母親はびっくりした顔で迎えた。
僕は唐揚げを1、2個しか食べていないため、
おなかが空いていたが、
体調が悪いことを印象づけるために、何も食べず、寝た。


一日中泳いだ上に、夜ご飯をまともに食べなかったため、
翌日、おなかが空きすぎて目が覚め、
低血糖状態になり、震えながら残り物を口に入れた。


ちなみに、このような低血糖状態は
少年時代に何度か経験があるが、
子供会で毎年行った土岐少年自然の家に宿泊した翌朝は
かなりの確立でこの状態に陥り、
震えながら朝食前のラジオ体操をした記憶がある。


のうのうと時間を過ごし、
合宿終了後、何食わぬ顔で練習に行ったところ、
鷹見さんに、「あんた逃げたやろ」と指摘され、
僕は何も言えなかった。


結局、それから1ヶ月ほどして、
どうしても練習に行きたくないことを母親に告げ、
母親に電話してもらい、スクールをやめた。


それ以来、学校で鷹見さんに会う度に、
僕はひたすら気まずい思いをし続けた。

寄付

先日、アメリカの滞在先にて
諸々の作業をしていたところ、
ドアを叩く音が聞こえた。


郵便物かと思ってドアを開けると、
アメフトのユニホームを身にまとった
いかつい感じの兄ちゃんが前に立っている。


兄ちゃん曰く、自分が所属するアメフトチームへの
寄付を依頼しているらしい。


彼は怪しげなカードを取り出し、
10$寄付してくれたら、これをあげますと言った。


そのカードは、チームのメンバーズカード
みたいなもので、このカードを持っていると、
近隣の協賛店でいろいろとサービスが受けられるらしい。


ちょっと見せてと言って、カードを見せてもらうと、
「ベーコンチーズバーガーを買うと同じの一個サービス
 @バーガーキング」
とか、
「すべての飲食料10%OFF@どっかの喫茶店」
など、その気になればすぐに10$回収できそうな
雰囲気を醸し出している。


兄ちゃんのやや後方には、同じユニホームを着た
別の兄ちゃんが座っており、
こちらを見るでも無く暇そうにうんこ座りをしている。


おそらく、断られたときの精神的なショックを
分かち合えるように、
二人一組で行動しているものと思われる。


一緒にお願いをしないあたり、
仲が良くないのかもしれない。
おそらく2人とも、チームの美人マネジャー、
ジェシカのことが好きで、
この営業成績により、どっちが先に告白するかを
決めるつもりなのかもしれない。


あるいは、チームのロリータチアガール、
マリアーナのことが好きで、
この営業成績により、どっちが週末にデートに誘えるかを
決めるつもりなのかもしれない。


あるいは、2人は同じポジションを争うライバルで、
コーチは次の試合のレギュラーを、
この営業成績により決めるつもりなのかもしれない。


そんな2人の青春丸出しな関係を想像しながら、
僕は10$寄付することにした。
別れ際、笑顔の兄ちゃんと握手したところ、
ものすごい握力で握られた。


夕方、親戚の叔母さんにこのカードを見せ、
いかにこのカードがお得かを得意げに語ったところ、
「そんなん、なんぼでも来るで」と、
叔母さんに一蹴された。


子供のボランティア団体とか、いろんな団体が
似たようなサービスを展開しているらしい。


一度寄付すると、カモ的存在であることを見抜かれ、
いろんな人たちが押し寄せてこないかと不安になったが、
謎の教会関係者が、
お友達を紹介してくれと訪問してきた以外は、
特に変わった来客は無いのが現状である。


せっかくだから、試合を見に行ってみようかと思う。

謝るということ

先日、知人の子供@1歳10ヶ月と遊んでいたところ
突然積み木を投げつけてきたので、
痛えなこの野郎と睨みつけていたところ、
子供のおばあちゃんが険悪なムードを察知し、
「あんた、ちゃんと可知君に謝りなさい」
と子供に言った。


子供は、無言でおばあちゃんを見つめていたが、
そのうち、泣き出した。


その子は、全然泣かない子供だったのだが、
そのときだけは死ぬほど号泣していた。
おばあちゃん曰く、絶対に謝るのが嫌なのだそうだ。


自己否定というのは、
人間にとってものすごくつらいことなんだろうなあ
と思った。


その後、頃合いを見て、
子供に向かって変顔をしてみたところ、
素で無視され、悲しかった。

2010年09月09日

じいちゃん

戦後、何もなかった時代から
農業一筋で3人の弟を大学にやり、
持ち前の先見性で住宅地の駐車場経営で成功した
うちのじいちゃんは今年で86歳になる。


20年ほど前に車にはねられたときも、全く弱音を吐かず、
折れた骨を固定するための金属ボルトが
埋め込まれた足を風呂で得意げに見せてくれた。


愛用のクラウンの中にシートベルトを体中に巻き付けて
車内に立てこもっていたボケ気味のひいじいちゃんを
容赦なく力任せに車外に引きずり出していたじいちゃんだが、
数年前に旅行先の四国で心筋梗塞を起こして以来、
少し元気がなくなったようだ。


先日、1週間ほど実家に帰っていた際、
家族で写真を撮ろうと全員集合したところ、
じいちゃんが「写ルンです」を片手にやってきたのを見た僕は、
岐阜屈指の家電量販店であるエイデン恵那店におもむき
安いデジタルカメラをじいちゃんとばあちゃんのために買った。


「じいちゃん、これ写ルンですよりも使いやすいぜ、
 写真とった後に確認できるぜ、
 カメラ屋にいけば簡単に現像できるぜ、
 カードの容量4ギガバイトあるから3000枚くらい保存できるぜ」
と、意気揚々と説明をしてみたところ、
じいちゃんはちょっと困ったような顔をしている。


一通り説明を終えると、ばあちゃんは
「こら便利そうやから、練習して使い方覚えなあかんな」
とうれしそうにカメラを触っている。


そんなばあちゃんを横目に、じいちゃんは一言、
「おれはよくわからんから、おんし(お前)が覚えといてくれよ」
と言った。


小さい頃、日曜日の新聞についてくる頭の体操欄みたいなのにあった
漢字テストみたいなやつを毎週欠かさず行っており、
毎回「非常に優秀」のスコアを叩き出していた
じいちゃんの台詞とは思えず、
僕はじいちゃんを二度見してしまった。


そんなじいちゃんも、
地デジ放送の使い方には習熟しており、
毎日、自分が持っている株の株価を
水戸黄門の合間に確認している。

尿意

先日、成田空港からロサンゼルスまで飛行機で移動した。


通路側に座った僕の隣には、
南米系のサッカーがうまそうな兄ちゃんが、
ブラックベリーでメールをチェックしていたところ、
客室乗務員にWifi使うなと注意され、
ふてくされながら座っていた。


この夏はやたら暑くて常に汗をかいていたところ、
突然涼しい環境におかれたために、
逃げ場を失った汗が膀胱に殺到し、
僕は空港についてから1時間に一回ペースで小便をしていた。


搭乗直前にトイレに行ったにもかかわらず、
着席した瞬間から既にトイレに行きたくなり、
「特攻野郎Aチーム」を見ながらやり過ごそうと思ったが、
序盤からいきなり話についていけなくなったために
あきらめて座っていた。


離陸したらトイレに行こうと思っていたが、
気流が悪いためにシートベルト着用のサインが消えず、
トイレに行く機会を見計らっているうちに
客室乗務員が飲み物を満載したカートでやってきたため
機内は混雑し、トイレどころではなくなった。


僕はオレンジジュースをもらって、
尿意がこれ以上上昇しないように
ゆっくり飲もうと思っていたが、
乱気流で飛行機が揺れまくれ、
テーブルに置いた飲み物がこぼれまくるという大惨事が
各席で同時多発的に発生したために、
危険を感じた僕はやむなく一気飲みをした。


一通り飲み物が配られた後、
機内食が出るまでのわずかな隙をついて
僕はようやくトイレに行くことができた。


僕はその後も2時間に一回ペースでトイレに行ったが、
隣の南米兄ちゃんは全くトイレに行く気配がない。
途中、コーラやらコーヒーやら
利尿作用抜群の飲み物を飲みまくっているにもかかわらず、
全くトイレに行く気配がない。


結局、9時間20分のフライトの間、
一度もトイレに行くこともなく、
兄ちゃんは着陸と同時にブラックベリーを起動し、
株価一覧みたいなのを見ていたところ、
再び客室乗務員に
飛行機を降りるまではWifiを使うんじゃねえと怒られ、
相変わらずふてくされていた。


膀胱は大切に!

2010年08月29日

夫婦

じいちゃんとばあちゃんと奥さんと赤ちゃんと、
下呂温泉に行ってきた。


以前事故ったいわく付きのクラウン
4人を乗せ、僕が運転を担当したが、今回は無事到着した。


旅館に宿泊した翌日、
じいちゃんたちの部屋に行ってみたら、
ばあちゃんが布団で寝ている。
持病の腰痛が悪化して、動けないらしい。


ばあちゃんいわく、いきつけの病院にいけばすぐ治るそうで、
じいちゃんと一緒に、先にタクシーで帰宅することになった。


残念だったが、重傷でもないみたいだったので安心し、
とりあえず朝ご飯を一緒に食べようと
館内のレストランに移動することになった。


レストランに向かう途中、
ばあちゃんは一人で歩けないので、
じいちゃんの腕を持って歩いていた。
僕は二人がそんな風にして歩いているところを
はじめて見た。


ちなみに、旅館でタクシーを予約したところ、
旅館の手違いで、たまたま通りかかった
流しのタクシーを予約したタクシーだと思って乗せてしまい、
貴重な長距離顧客を逃した予約タクシーのおっさんは
ものすごくがっかりしていた。

2010年07月05日

謎のフォント

最近、メーラーとして利用しているGmailのフォントが変だ。


今までのフォント

100704text01.jpg


最近のフォント

100704text02.jpg


なんとなく、中国初めアジア諸国にある
怪しい風俗店の日本人向け案内看板

とかにあるフォントに似てる気がしないでもないので、
以下ではこのフォントを、アジア風俗ゴシック体と呼称する。


その辺りから思い当たる節を巡らせてみたところ、
とある中国の実業家とメールのやりとりをして以来、
本フォントを見かけるなったような気がする
ことに思い当たった。


なぜ、メールをやり取りしただけで
Gmailのフォントが全てアジア風俗ゴシック体になるのか、
意味不明なのだが、他に思い当たる節がないので、
恐縮なのだが、実業家氏からのメールを削除することにした。


その結果、メール一覧の表題と
受信メール本文のフォントは元に戻ったのだが、
メールを作成時のフォントだけが
アジア風俗ゴシック体のままだ。


そのため、ただでさえ怪しい自分のメール文章の
うさん臭さが倍増している気がして大変遺憾だ。


ちなみに、その中国実業家の業務内容は以下である。


1、企業コンサルタントについて、貴社の対日取引のコンサルタント及び販売代理、貴社の瀋陽及び東北マーケット開拓コンサルタント及び販売代理、其の他全て企業が必要な経営関係コンサルタント

2、弊社の液体ナノ技術貴社への譲渡及びナノ飲品融資合作及び貴社にクリア代理チェン店経営をお任せ

3、弊社は、代理経営としているラスーべりャー(具体な説明ウェバーセット)クリア及び海外代理をお任せ

2010年05月22日

ダイソーのおばちゃん

急に、カメラの三脚が必要になり、
近くに電気屋がなかったため、
ダメもとで、ダイソーに行ってみた。


入り口のそばにレジがあり、
淡谷のり子似のパートらしきおばちゃんがいたので、
「あのー、カメラの三脚ってありますか」
と聞いてみた。


おばちゃんは、一瞬遠い目をした後、
「あー、そういうのはちょっと無いですねえ」
とつぶやいた。


諦めて帰ろうとしたが、
一応、念のため、店の奥に進み、
商品整理をしていたイジリー岡田似の店員に
同じことを聞いてみた。


イジリー氏、一瞬の沈黙の後、
「すごく小さい奴だったらありますよ」
と言い、スタスタと歩き出した。


その足取りはジャングルの奥地に分け入る
インディージョーンズのごとく勇敢で迷いがなく、
「こちらです」と手を差し出した先には、
小型の三脚がぶら下がっていた。


僕はイジリー氏にお礼を言った後、
淡谷氏のレジに向かい、
これ見よがしに三脚を叩き付けてやった。


淡谷氏、三脚を二度見した後に僕の顔を見て、
「あ〜、どうもすいません」
と、林家三平の物まねでつぶやいた。


パートのおばちゃんが覚えきれないくらいの
商品を陳列するダイソー、恐るべし。

2010年05月18日

旅行代理店からのメッセージ

5月末に行く予定のイタリア航空券を
手配してもらっている旅行代理店の人から
こんなメールが届いた。


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可知様

お世話になっております。
ご連絡遅くなりましたが、パスポート情報、現地滞在先ご連絡、
ありがとうございます。

航空会社へ連絡いたしましたので、ご報告いたします。
ではお気をつけてイってらっしゃいませ。

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次回もこの人に手配をお願いしようと思う。

2010年05月12日

大型粗大ゴミ

京都の家を引き払うにあたり、
ベッドのマットレスを処分することになった。
IKEAで買った、クイーンサイズのばかでかいやつだ。
割といいやつで、確か7万円くらいした。


洗濯機をリサイクル業者に買い取ってもらったのだが、
引き取りにきてもらった際、業者の兄ちゃんに
「このマットレスもタダでいいので引き取ってくれませんか」
とダメもとで聞いてみたところ、
リサイクル市場においてはベッドは超高級品しか売れないため、
中途半端なマットレスは買い手がいないからダメだこの野郎
と無下に断られた一品である。


仕方ないので、京都市に引き取ってもらうことなり、
処分に2400円がかかることになった。


加えて、引き取り日の朝8時までに、
マンションの前にマットレスを
置いておかなければならないらしい。


誰かに頼んで手伝ってもらうかとも思ったが、
友達の少ない僕は一人でがんばって運んでみることにした。


僕は既に大阪の奥さんの家に住んでいるので、
前日の夜に京都入りし、
マットレスの上で一夜を明かし、
翌朝、準備体操をした後、作業に取りかかった。


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これがマットレスだ


マットレスを立てて、引っ張って廊下を通り、
部屋の外まで出すところまでは順調にいけた。
寝室を掃除するときには
これくらいの作業はいつも行っていたので、
CHA-RA-ヘッチャラである。


ドアを開けて、マンションの廊下に出そうとした瞬間、
突然マットレスが重くなる。
マンションの廊下の微妙な凹凸により、
摩擦係数が増大したようだ。


100511futon02.jpg
こうして見るとぬりかべみたいだ


それでもがんばって押し出し、
エレベーターの前までやってきた。


エレベーターを開け、マットレスを中に入れようとしたところ、
予期せぬ事態が発生した。


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実は前日からうすうす、感じていたことなのだが、
マットレスがでかすぎて、エレベーターの中に入らない。
来るときはどうやって運んできたのか
不思議なくらい、はみ出ている。


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何回か、エレベーターの中に押し込んでみたのだが、
どうしても入らない。
マットレスをエレベーターの対角線状においてみたが、入らない。
どうにかマットレスを折り曲げないといけないのだが、
特に折り畳むことが想定されていない分厚いマットレスは
まさに元バレーボール全日本代表、ニッポンの摩天楼こと
大竹秀之にも匹敵する圧倒的な存在感を放っている。


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何回かのトライで無駄に体力を消耗した僕は、
次が最後のチャンスだと覚悟した。
ここで失敗したらもうマットレスを下に運ぶのは不可能で、
業者に電話して、お金を払って取りにきてもらわなければならないだろう。


ここで決めないともう後が無い。
僕は全身に力を込めてマットレスに組み付き、
ちょうどラグビーのタックルみたいな感じでひたすら押した。
これが本当のラグビーだったらここは花園ラグビー場で、
相手は社会人ラグビーの名門、
サントリーサンゴリアスのカリスマセンターバック、
アルフレッド・ウルイナヤウだろうというくらい
とにかく夢中で押した。
押しながら、海辺のカフカにおける星野さんが
入り口の石をひっくり返すシーンを思い出していた。
「今が人生」という森山直太朗の歌も思い出した。


何をどうやったのか分からないが、気づいたら僕は
エレベーターの中にいた。
見るとマットレスは一つの角を残して全て中に入っている。
最後の力を振り絞ってその角を中に引っ張り込むと、
さっきから閉まっては開き、閉まっては開いていた
エレベーターがようやく閉まり、急に静けさが訪れた。


プルプル震える手を押さえて
小さくガッツポーズをしていたら、
1階で掃除のおばちゃんがエレベーターを待っており、
汚物を見るような視線を向けられた。


ちなみに洗濯機は、
2009年モデルの美品であるにも関わらず、
基本価格が2万円で、
さらに糸くずフィルターをきちんと掃除していなかったために
メンテナンスのクオリティにいちゃもんを付けられ、
結局1万3000円で買い取ってもらった。

2010年05月09日

電気自動車でサーキットを疾走した速報(2)

コンバートEVのレースは、
各チームが様々な自動車を電気自動車に改造しており、
見ていて大変興味深い。


例えば日産マーチだったり、


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トヨタ往年の名車、スポーツ800と、
その永遠のライバル、ホンダS800だったり、


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普通のミニバンなど、多様なラインナップである。


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いずれにせよ、各自動車にレーシングスーツ姿のドライバーが
乗り込む様はある意味とてもシュールな光景である。


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各車のスペックはチームにより様々である。
例えば上述のトヨタスポーツ800はいかにも速そうだが、
動力源は昔ながらの鉛蓄電池であり、スピードは無いが安定感がある。


その一方、Team eco MOTIONのバンワゴン「サンバー」は
一見業務用にしか見えないが、
ハイスペックなリチウムイオンバッテリを満載しており、
最終コーナーをドリフト気味に曲がりながら
他車を圧倒していた。



レース風景


今回のレースは30分耐久である。
電気自動車の場合、ガソリン車とは違い、
燃料交換に非常に時間がかかるため、
短時間のレースにおいては,搭載したバッテリーを
いかにギリギリまで使い切って走れるか
ということが勝敗のカギになる。


そのため、序盤はスピードを抑えて様子を見つつ、
後半、バッテリ残量のメドが立った時点で勝負をかける
という戦略が一般的になる。


30分のレースの結果、優勝したのは
千葉県自動車総合大学校のビビオであった。
注目のサンバーは、後半猛追したものの、
ハイスペックバッテリを搭載していることによる
周回ハンデを挽回できず、3位であった。



後半猛追するサンバー


その後、フリー走行タイムがあり、
僕もZEVEXさんのERKに乗せていただく。
車高が低いこともあり、予想以上に速い。


鈴木さん曰く、
「バッテリ交換とかめんどうだから
 でかいバッテリを積んでガンガン走る」仕様らしく、
加速も良く、まさにリアルマリオカートだった。


閉会式が終わり、
帰路についたのが午後3時、
ZEVEXさんの車に同乗させていただき、
12時間かけて京都に帰宅した。

2010年05月06日

電気自動車でサーキットを疾走した速報(1)

5月3日、筑波サーキットにて、
日本EVクラブ主催の
「エキサイティングゴーゴー! EVレース」
が開催され、参加してきた。


このレースは、日本全国から
電気自動車のパイオニアともいえる存在が一同に集結し、
自ら製作した電気自動車で、互いの技術を競うものである。


2日の終電の新幹線に飛び乗り、
今回参加させていいただくチーム「ZEVEX」の開発拠点
「大津ピット」に到着したのが3日の午前1時。
夜中にも関わらず、
メンバーの皆さんは僕を暖かく出迎えてくださった。


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大津ピット


レースに備えて休息するべく、就寝準備を進める僕に対して
「じゃあ、早速乗ってみようか」と笑顔のZEVEXメンバー。


あれよあれよという間に、ZEVEXさん自慢の一品
「人力発電電気自動車」に乗せていただく。


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これが人力発電電気自動車だ


この自動車、以前乗せていただいたことがあったのだが、
その後の研究開発の結果、ギア比の最適調整に成功したらしく、
有酸素運動領域ギリギリの最適な負荷で発電できるようになっていた。


一通り試乗をさせていただいた後、
ミニバンに乗り込み、筑波サーキットに移動する。
ZEVEXさんのご厚意で、僕は後部座席で寝袋にくるまれ、
寝かせていただく。


心地よい振動に揺られ、朝6時過ぎに筑波サーキット到着。
早朝にも関わらず、サーキットは既に熱気に包まれていた。


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他チームの皆さんに挨拶をした後、
早速準備に取りかかる。


今回は、
完全自作の電動カート「ERK」によるレースと、
市販の自動車を電動にした「コンバートEV」によるレースの
2種類が存在する。
ZEVEXはそのうちの前者にエントリーしている。


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朝7:45、参加者全員でサーキットを歩く。
歩きながら、ドリフト界におけるカリスマ的存在である
鈴木ミノル氏によるコース説明を聞く。


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朝の散歩をする参加者達

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鈴木ミノル氏


散歩が終わり、開会式の後、
いよいよERKによるレースが始まった。


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開会式

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最終打ち合わせをするZEVEXメンバー

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最終打ち合わせをする他チームの皆さん

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を尻目にDSに夢中の他チームの子供達

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電動だけあり、とても静かなレースである。
タイヤの音がたまにするくらいだ。


30分のレースが終わり、
ZEVEXチームは結局、10チーム中7位だった。
ZEVEXの本来のミッションは
ゼロエミッション自動車による南極横断であり、
速い電気自動車を作ることにはこだわっておらず、
レース中も和やかな雰囲気であった。


レース後、何人かギャラリーの方がやってきた。
子供がカートに挑戦するらしく、父親の方が
ZEVEXメンバーに対して熱心に質問をしていた。


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少し昼休みがあった後、
コンバートEVによるレースが始まった。


つづく。

2010年04月17日

ニュータイプ

誰かと対峙したときに、
プレッシャーを感じることは誰でもあると思う。


僕の場合、あるプロジェクトで一緒に仕事をした
ある役所の人と対峙すると、
言いようもない負のプレッシャーを感じる。
電話で話しているときもそうで、
自然と顔が歪んでくるような気がする。


ニュータイプという概念は、
富野氏の似たような経験から
生まれたものなのではないか、と思ったが、
多分違うだろう。

2010年04月07日

子育てパパ奮闘記

赤ちゃんを育てていると、
一見どうでもいい様々なスキルを身につけることができる。


例えば、赤ちゃんを抱きながら座る際、
赤ちゃんに対する自分の腕の相対位置が
わずかでも変化すると赤ちゃんは泣き出すため、
着座後に余計な腕の運動が不要になるように
動作をシミュレーションし、
必要な準備を進めるという作業が必要になる。


このような作業は、事前に様々な状況を想定する能力を
醸成することにつながり、研究やビジネスシーンにおける
応用可能性も期待されるところだが、
今のところ活用された実績はない。


また、抱っこしながら寝かせた赤ちゃんを
ベッドに寝かせる際、
赤ちゃんの姿勢を急に変化させると
赤ちゃんは敏感にそれを察知して泣き出し、
また抱っこして寝かせないといけないという
負のスパイラル状況に陥るため、
赤ちゃんを少しずつ少しずつベッドに置く必要がある。


これは物理学でいうところの準静的な変化であり、
力学や熱力学で頻繁に出てきたこれらの概念を
実感を持って理解することができるため、
学習効果が促進される可能性が考えられるが、
今のところ改めて勉強する必要も無いので、
その効果検証には至っていない。


またこの作業は、はやくベッドにおいて自由になりたい欲求と、
慌てると赤ちゃんが起きて
はじめからやり直しになるという危機感との
葛藤の中で行われるものであり、
かなりの忍耐力を必要とするため、
強いストレス環境下においても任務を遂行できる
精神的なタフさを身につけることができる可能性が考えられるが、
カラスと呼ばれる少年いわく、
世界で一番タフな28歳になったという実感は今のところ無い。


それ以外にも、
正座の状態からスムーズに胡座の状態に移行するスキル、
排泄物が許容量の上限ギリギリになったときに
おむつを交換できるようタイミングを予測するスキル、
当初はどうしようかと思うくらいにうざかった
赤ちゃんの泣き声をBGMと捉え心を平静に保つスキルなど、
一見どうでもいい様々なスキルを獲得できる可能性が考えられる。

2010年03月06日

ビブリオバトル

ビブリオバトルというのが最近微妙に注目されている。


読んだ本を5分でプレゼンするというものなのだが、
結構面白い。


こないだホリーズカフェでゲリラ的に行われていたのに
僕も参加してきた。



あまりにもウンコウンコと言い過ぎて
店長らしき人物に怒られたので、以後気をつけたい。

2010年03月03日

こんな経験ある?(6)

あなたは、仕事か何かで異性の人と話していて、
メールアドレスを相手から聞くことになったときに、
その人のアドレスに相手の下の名前が入っており、
確認のために復唱する際に、
こっそりその人を呼び捨てにできることに対して
ちょっとしたハニカミを感じた
そんな経験はあるだろうか。


僕は、ある、さっき。

2010年02月26日

依存学ことはじめ

何かに「はまる」現象を多角的に研究する
「依存学」を創設する動きがあるらしい。


これまでは薬物などの依存症の医学的研究はあったが、
ギャンブル、ゲームや携帯電話などにはまる現象については、
実態すら不明だったようで、大変興味深い試みである。


3月14日にはシンポジウムも開催されるようで、
今後の活動から目が離せない。


ところで、このシンポジウムのポスターには、
ジェンガに熱中する女の子の写真が使われている。


ジェンガにはそんなにはまらないような気がするのだが
どうなのだろう。

2010年02月16日

出産速報

2月10日の0時くらいに女の子が産まれた。
僕は妻の出産に立ち会った。


8日に陣痛が始まり、
病院を行ったり来たりした後、
9日の未明に入院した。


その後は陣痛が進まず、
昼くらいまで妻は普通に歩いたりしていた。
というか陣痛を早めるためにむしろ積極的に
病院を歩き回ったりスクワットをしていた。


19時くらいになり、
お腹が痛そうな表情をする時間が増えてきたが、
助産師さんいわく初産なのでもう少しかかりそうですね
とのことだったので、いったん妻の実家に帰って
ご飯を食べ、お風呂に入り、仮眠を取ろうとしたところ、
病院から電話があり、
予想外に陣痛が進行してるので、
早く来てくださいとのことだった。


僕はビデオを持って車に乗り、
一昨日から既に4往復している近大病院に向かった。


病院に着くと、妻は露骨にしんどそうであった。
3分に1回くらい強い陣痛が来るらしく、
その度に腰をひたすらさすってあげた。


出産時の呼吸法で最も有名なのは
ヒッヒッフー でおなじみのラマーズ法であるが、
近年はこれに変わる新たな呼吸法として、
「ソフロロジー」というものがあるらしい。


ラマーズ法が、陣痛の痛みを忘れるための呼吸法であるのに対し、
ソフロロジーは、陣痛を幸せな痛みと捉え、
たたひたすらに息を深く吐いて力を抜くという、
テクニックというよりほぼ自己啓発なのだが、
いつの間にか妻はこの手法を習得しており、
表情は辛そうながらも非常に深く息を吐いていた。


僕はそんな妻の苦痛を少しでも和らげるべく、
相変わらず腰をさすりながら、
妻の深呼吸と同じタイミングで息を吸ったり吐いたりすることで、
夫との一体感を体感してもらえるよう努力した。


日付が10日に変わり、
さすがにソフロロジーだけではどうしようもないくらいに
妻の息づかいが荒くなってきた頃、
「そろそろ子宮口が全開ですので、分娩室に移動しましょう」
と助産師さんが言った。


分娩室は思ったよりも普通の部屋で、
ドラマでよく見る分娩台の他は特に目新しい設備などもない。


設備どころか、人もおらず、
さっきからお世話になっている助産師さんが
準備のため部屋を行ったり来たりしていた。
どういう理由かは知らないが、
医師は病院内にいないらしく、
助産師さん一人だけで本格的な出産に入った。


すったもんだの末、
もうすぐ産まれそう、というときに、
ようやく医師到着。ヒーローは遅れて現れる。


医師は遅刻の後ろめたさを
微塵も感じさせない堂々たる歩みで
分娩台の前に立つと、ちょっとした処置をして、
そしたらすぐにオギャーオギャーという声が聞こえ、
「あー 女の子が産まれましたよー」と助産師さんの声。


ああ、産まれたんだな、と思った瞬間、
目の前が暗くなり、立っていられなくなった。
貧血をおこした。


ちなみに、貧血を起こしたというと、
いわゆる赤ちゃんが出てくる場面を
見ていたためだと思われがちだが、
僕は妻の頭の方に立っていたので全く見ていない。
頭の向こうで、ちょっとした出血が
チラチラ見えていたくらいである。


立ち会い前、「旦那さん、血とか見ても大丈夫ですか」
と助産師さんに聞かれた際、
医療工学の研究を行っている僕としては、
いや無理ですと答えるわけにもいかず、
大丈夫ですと断言してみたが、全然だめだった。


赤ちゃんをまじまじと見たのは、
後産が終わってしばらくしてからのことである。


僕は子供の名前を、
赤ちゃんを見た瞬間のインスピレーションで
決めるつもりでおり、
自分自身、どんなインスピレーションが飛び出すのかが
やや楽しみでもあった。


しかしながら、赤ちゃんを見た瞬間、
「ほー これが赤ちゃんか」という思い以外に
全く何のインスピレーションも湧かず、
自分の想像力の無さに愕然としながら、
現在一生懸命辞書を引いている。


とにかく僕は妻を心の底から尊敬した。

2010年02月15日

国籍

日本で生まれて,ロシア国籍を取得した
フィギュアスケート選手についての
報道がよくされているが、
色んな人種の人がごちゃごちゃになっている国では、
こういう報道はないだろうと想像する。


地理的な制約条件で規定された国と、
人間の身体的特徴で規定された人種という
カテゴライズは、どちらが本質なのだろうか。


最近はこれに加え、主義、主張、趣味、趣向といった
人間の興味関心で規定されるカテゴリーも多様化してきて、
ますますこういう問題が複雑になっていくのだろうと思われる。

2010年02月13日

雑誌

美容院、ギャルっぽい姉ちゃんに
シャンプーしてもらった後、
美容師を待つべく椅子に座っていた。


隣には今風の高校生っぽい男が座っており、
僕と同じように美容師を待っているようで、
待ち時間の暇つぶし用に店員から渡された雑誌を読んでいた。
KANSAI1週間とBIDANだった。



少しして、僕のところにも
ギャルっぽい姉ちゃんが雑誌を持ってきた。
それが↓の2つだ。



「スクリーン」は創刊以来60年近くにわたり読者の皆様から愛され続けている、日本を代表する洋画雑誌です(Fujisan.co.jpより)


DIME(ダイム)は、20歳代、30歳代の若いサラリーマンを主要なターゲットにした小学館発行の雑誌である(Wikipediaより)


適切なチョイスと言える。

2010年02月07日

演奏会で三味線を弾いた

僕は長唄三味線を習っているのだが、
先日、「お引初め」があり、参加してきた。


これは、日々修行に明け暮れる弟子たちが
日頃の成果を発表し合う演奏会である。


とはいえ、普通のお弟子さんならまだしも、
僕のような習いたてのビギナー弟子の場合、
演奏としての体裁が整わないリスクがあるので、
プロの演奏家が一緒に三味線を演奏をしてくれるという
かなり豪華な演奏会である。
さらに、三味線だけでなく、
長唄と囃子のプロも参加してくれる、
弟子にとっては非常にレアな機会である。


例えていうなら、
聖飢魔IIの演奏のもと、デーモン閣下と一緒に
「蝋人形の館」を歌うような感じの豪華さであり、
EXILEのライブに参加したオカザイルこと
岡村隆史の心境にかなり近いものがあるだろう。



聖飢魔II のコピーバンド金閣寺II


また、演奏の際、
プロの先生が「後見人」として
演奏者の後ろに黒子のごとく控えており、
間違えそうになると後ろからこっそり
「次は3の弦」などとナビゲーションをしてくれるいう
夢のサポートが充実している。


そうはいっても、
というかだからこそ下手な凡ミスは許されない状況であり、
それなりのプレッシャーを感じた僕は日夜、
腱鞘炎一歩手前のところまで練習を繰り返した結果、
無精髭も剃らず髪の毛も伸び放題という
かなりふざけた面構えで当日を迎えた。


発表会用の着物は事前に手配していたが、
普段着物どころかまともな洋服すら着ていない僕が
着付けをできるはずも無く、着物を紙袋に入れたまま
会場である先斗町歌舞練場に向かった。


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会場


開演1時間前に歌舞練場に向かうと、
直前のリハーサルに励むお弟子さんの指導をしつつ、
関係者に挨拶をしてまわるお師匠さんの姿があった。


その立ち振る舞いは誰がどう見ても忙しそうであり、
紙袋片手に70年代風のジーパン姿で現れた
新入りの弟子の着付けを行う余裕は
身体的にも精神的にもあるはずもなかったが、
かといって放っておく訳にもいかず、
結局演奏の手伝いにこられていた別の先生に
着付けをしてもらうことになった。
先生もまさかこんなファキンジャップの着付けを
手伝うはめになろうとは夢にも思わなかったであろう。


先生は僕の無精髭等には特に文句もいわれなかったが、
僕が普段眼鏡に付けている、首にかける用のストラップを指差し、
「まあ別にいいんだけど、取った方がいいね」
と指摘されたため、即座に取った。


僕の出番は開演から1時間半ほどであり、
着替えも終わった僕は特にすることも無かったのだが、
他の人の演奏をゆっくり楽しむ余裕もなく、
時折トイレに行く振りをしては、
度重なる修行の末に身につけた
「エア三味線練習法」によって最後の調整を行った。


ちなみにエア三味線とは、
頭の中に三味線を思い浮かべ、
その三味線を弾くことであたかも現実に
三味線を弾いているがごとく体験できる練習法であり、
簡単にいうとただのイメージトレーニングである。


いよいよ次が僕の出番というころになり、
先生方がいる控え室に入ってみると、
そこには出番を前にウォークマンで集中力を高める弟子や、
虚空の一点を見つめたまま微動だにしない先生で
ごった返しており、かなり異様な緊張感に包まれていた。
こういう緊張感は、幼稚園のときのお遊戯会か
大学受験の時以来である。


僕は心を鎮めつつも、
長過ぎる前髪が前に垂れてくるのが気になり、
必死に前髪を七三分けにするべくセットを行ったが、
結果的には演奏開始20秒で前髪が全て落ち、
往年の大木凡人のような形相で演奏を行うこととなった。



往年の大木凡人


前の演奏が終わり、いよいよ出番になった。


出演者、おもむろにひな壇に立ち、一同正座。
隣の先生のかけ声で演奏がはじまった。


僕は上段センターという
逃げ場の無いポジションにて三味線を弾いた。


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演奏の様子


100207syamisen02.jpg
がんばれ、大木凡人


結果的に、3回ほど後見人の先生にお世話になったが、
致命的なミスは無く演奏を終えた。


緊張から解き放たれ、
朗らかな爽快感と軽い高揚感を感じていた僕は、
この気持ちの昂りを誰かと共有したいと思い、
控え室に戻った後に先生方に
「お疲れさまでした!」と挨拶をしてみたが、
先生にとってはごく普通の演奏で、
たまたま演奏者に大木凡人みたいな奴が混じっていただけのことであり、
「結構でした、ご苦労様でした」とニッコリ挨拶した後は、
近年における猫カフェのクオリティの高さについて
熱心に議論をされていたのであった。

2010年01月23日

島田珠代

吉本のギャグマシーンこと島田珠代は、
新喜劇で基本、不細工な役回りなのだが、
ごくまれに、ヒロイン役で登場するのを
あなたはご存知だろうか。

2010年01月18日

フィリピンで人気の女優

週末に、フィリピンから留学しているある学生に会った。
7月にあった博士課程学生の集まりで知り合った男だ。


日本での暮らしは公私ともに充実しているようで、
とても楽しそうに日本での生活を話してくれた。


ふと、フィリピン人の嗜好が気になり、
日本の女優で好きな人は誰だと聞いてみた。


彼ははにかみながら、
「小澤マリア」と答えた。


彼によると、小澤マリアはフィリピンにおいて
絶大な人気を誇っているらしい。


確か、1年くらい前に会ったフィンランド人も
小澤マリアのファンだと言っていた。
国際的に人気を博しているらしい。


僕はその後、日本のAVが世界に受け入れられている
理由の一つとして、
日本の男性は変態的な嗜好を持つ傾向が高いためだ
ということを説明しようとしたが、
「変態」をうまく英語で表現できず、あきらめた。

初夢(2)

高校時代、同じ学年にクラスが7こくらいあったのだが、
その中の一つのクラスの担任が桂小枝だった夢を見た。


また、そのクラスの生徒の中に、
FUJIWARAの原西が混じっていた。


いい一年になりそうだ。

2010年01月13日

殊勝

数ある日本語表現の中で、
よくわからない表現の一つが、「殊勝な顔」という言葉である。


辞書によると、殊勝な顔というのは、
「もっともらしい様子で、神妙にしている・こと(さま)」
という意味らしい。


ところが、殊勝、という言葉の意味を辞書で調べると、
「けなげなこと。感心なこと。また、そのさま」とある。


これらの背景と、殊勝 という感じのイメージからくる
個人的な感覚をふまえると、
殊勝な顔というのは、
「顔を紅潮させ、満足感を顔全体に蓄えつつも、
 気持ちは落ち着いていて、全体的に引き締まった顔」
みたいな感じでとらえてしまう。


小説で殊勝な顔、という表現が出てくるたびに、
どうしてもこういう表情を想像してしまい、
実際に使われた意図と隔たりがあるので、しっくりこない。


また、全体的に、殊勝 という言葉は、
「お疲れ様」に対する「ご苦労様」のように、
上から目線でものを言っているように感じられ、
個人的には好きではない。


まあ、どうでもいいんですけどね。

2010年01月06日

初夢

年が明けてから、なぜかよく夢を見るようになった。


初夢は、
なんかの会議かなんかのときに、なぜか僕が
藤井隆の「HOT! HOT!」ってギャグをやることになり、
どのタイミングで踊りはじめるかという戦略を一生懸命立てる
といった内容のものだった。

↑藤井隆のギャグ
 これの2:30くらいからスタート


その次の日見たのは、
家にゴキブリが大量発生し、叩いて倒そうとしたところ、
いくら叩いても全く死ぬ気配がないので腹が立ち、
ゴキブリの顔面がつぶれるくらいにギューっとつぶしてやったら
その中からタルタルソースみたいなのが出てきて、
結果的にゴキブリは鳥肌のトカゲみたいな感じの生物に変化した
といった感じの夢だった。


何だか今年は素敵な一年になりそうな気がする。

2009年12月05日

ロサンゼルス滞在記 (2)

ビタミン補給のため、リンゴをたまに食べる。


基本皮ごと食べるのだが、
なんとなく、皮にワックスじみた何かが塗られているような気がして
気持ち悪いので、石鹸で洗ってから食べるようにしている。


ところで、今いる会社のトイレにある石鹸は
なぜかパイナップル風味である。


結果として、ミックスジュース風の味になり、新鮮だ。

2009年12月01日

3時間だけメキシコ旅行記(2)

ひとしきりウンコの感慨にふけった後、
せっかくなので、メキシコに入国してみることにした。


メキシコ国境へは、トロリーにのって30分くらいで到着する。
雨が振り、風が吹いていてかなり寒い。
アメリカに来てから一番の寒さである。


みんな、こんな感じで結構厚着をしている。


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そんな中、1人だけ、駅のホームで電車を待っていた姉ちゃんが
普通にノースリーブだった。恐るべき皮下脂肪。


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San Ysidro駅に到着した後、人の流れに任せて
国境に向かうらしい道を歩く。


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しばらくすると遊園地みたいな回転ゲートが出現する。
これが国境らしい。
パスポートチェックも何も無く入国。


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一歩踏み出したとたん、タンザニアなどで良く見た
あのうさんくさい感じの看板が立ち並ぶ町が出現し、
何とも言えない懐かしさを感じる。


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にじみ出るうさんくささ


国境沿いの町は、Tijuanaというところで、
ティワナだかティファナだかと読むらしいのだが、
国境を越える旅人のための店なのか、
意味不明のお土産がたくさん売っている。


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メキシコの国旗と同じ模様のついたドレスがあったり、
アイスクリーム屋さんの看板にミッキー○ウスらしき動物が描かれていたり、
インディオの民俗品っぽい陶芸品の中に
謎にキティちゃんが混じっていたり、
とりあえず良く分からないものがたくさんある。


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なぜかキティちゃん


そんな中、最も興味を引いたのが、
メキシコプロレス、ルチャリブレのレスラー人形である。
僕が見た中で最もメキシコらしい逸品である。


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基本、1袋に10体入っているのだが、そんなに要らないので、
店のおばちゃんに、1つだけバラ売りというのは無いのですか
と聞いてみたところ、そんなのねえよバカやろう
とビートたけし風に怒られてしまったため、
迷った末、6US$でレスラー人形10体を購入する。
高いのか安いのかすら分からない。


こんなにたくさん買ってどーすんねん
と、当初途方に暮れたが、遊んでみたら結構面白い。


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ヘイ タップタップ!


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フォール! 1, 2, 3!


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カンカンカーン


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そして酒池肉林


こんな感じで、かなり楽しく遊べて満足なのだが、
レスラーがまとっているマントが袋から出した瞬間に
既に人形からはがれかけているほどの作りの雑さと、
非常に体に悪そうなゴムの臭いがするところが欠点である。


その後、川の真ん中で立ち往生する車を発見したりしながら
ダウンタウンに向かう。


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ダウンタウン入ると、色々な店が建ち並んでいるが、
その中で、何よりも弾き語りのオッサンの数が
ハンパねえくらいに多いのが気になった。


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弾き語りすぎ


ギター片手にレストランやカフェに入り込んでは、
ひたすら歌いまくっている。
オッサンの数が余りにも多いために、
順番待ちをしているオッサンもおり、
時はまさに弾き語り戦国時代の様相を呈していた。


一通り、町を満喫したところで、帰宅することに。
行きに通った橋を見てみると、
立ち往生していた車はいなくなっていたかわりに、
なぜか河原に車が集結していた。


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河原だヨ! 全員集合!


アメリカからメキシコに入国する場合はノーチェックなのだが、
メキシコからアメリカに入国する場合には、
ちゃんと入国審査がある。


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審査を待つ人々


なのでパスポートが無くてもメキシコに入国できるのだが、
そのかわり、二度とアメリカに戻って来れなくなるので
注意が必要だ。


何の目的も無く3時間だけ町を徘徊していたファキンジャップに
アメリカの入国管理官は不審な眼差しを向けてきたが、
さわやかな笑顔で乗り切った。


11時に入国して、アメリカに戻ったのが14時だった。

2009年11月30日

3時間だけメキシコ旅行記(1)

感謝祭の連休を利用して、
サンディエゴに来ている。


メキシコとの国境が近いので、
メキシコに行ってみることにした。


朝、意気揚々と身支度をして、
ホテルのトイレに行ってみると、
信じられないくらい大きいウンコが
便器の中に収まっていた。


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プライバシー保護のため、画像を加工しております


正確に言うと、信じられないくらい大きいというよりは、
信じられないくらい太いウンコだ。


目分量で測定したところ、大体直径が6センチくらいありそうだった。
人間の肛門から生まれ出た産物とは思えない。
相当いかつい兄ちゃんか、
相当太ったおばちゃんが残したウンコに違いない。


ウンコは非常に健康的な色をしており、形もまずまずである。
一般的に、アメリカ人は肥満で不健康なイメージがあるが、
ウンコを見る限り、非常に健康的な生活を送っている人のように見えた。


ただ、ウンコを流さずに出て行ったところを見ると、
何らかの精神的ストレスを抱えていた可能性もある。
人種のサラダボウルといわれる多民族社会では、
日本では考えられないような様々なストレスが渦巻いているのだ。


少し名残惜しい気もしたが、このままトイレを出たら
僕がこのウンコをしたと思われるので、流すことにした。


ところが、あまりにもウンコがでかいために、詰まってしまった。


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流れない、ウンコ


トイレットペーパーではなく、ウンコそのものでトイレを詰まらせるとは、
まさに規格外のでかさである。


何度か試したが、どうしようもないので、
諦めてトイレを出た。


僕が出てすぐに、掃除のおばちゃんが中に入っていったが、
知らんふりをして部屋に戻り、リュックを抱えてメキシコへと出発した。


つづく。

2009年10月26日

ロサンゼルス滞在記 (1)

10月はじめからカリフォルニアに滞在している。


次世代のファッションリーダーである僕としては、
ロサンゼルスの最新モード事情のチェックに余念がなく、
毎週近隣のショッピングモールを散策している。


そんな中で発見した、
今最も熱いファッションブランドがこれである。

Superdry 極度乾燥 (しなさい)


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以下、この人のサイトより。

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2009年10月07日

吉田寮自治会関係者によるゲリラ演説に遭遇した

京大正門前に置かれている、
全学連の看板。


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なんとも言えない迫力をもつ
この看板の隣で、演説を行う1人の男がいた。


その男は、小雨降りしきる中、
なぜか立ち膝で演説を行っている。


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内容からして、吉田寮生またはその関係者のようで、
自治会と京大との間で、対等な議論を行うための
なにかしらの権利を主張していた。


これに関して、決起集会みたいなものがあるらしく、
参加を呼びかけているようだ。


野太い声、短く簡潔な言葉で、
道行く学生たちを次々に引きつけて行く様は、
まさに鳥肌実さながらのカリスマ性である。



演説に際し、あちこちでビラが配られていたので、
受け取り、よく読んでみると、
そこには演説中の男が話している内容が
一字一句違わず、記載されていた。


自治会の統率力をかいま見た瞬間であった。


最後まで読み終えた男は、
おもむろに立ち上がり、
悠然と吉田寮へと帰っていった。

2009年10月06日

兄ちゃんのケンカに遭遇

先日、京都のアキバこと寺町通りにて、
DSのソフトを物色していたところ、
店の外から怒鳴り声が聞こえてきた。


外に出てみると、兄ちゃん2人が、
激しく口論している。


「どけやゴルア」
「お前がどけやゴラア」

といった感じで、どちらの兄ちゃんも
かなりエキサイトしている。


風景としては、



こんな感じで、ものすごく至近距離でにらみ合い、
口論している。


いつ殴り合いが始まるかと、戦々恐々としていたが、
よく見ると、どちらの兄ちゃんも、手を後ろに組んで
胸だけがどんどんとぶつかっている。


おそらく、ヤンキー業界の流儀で、
「俺は今怒ってるけど、お前を殴るつもりは無いぜ」
という意思表示なのではないだろうか。


殴り合いが始まることで、警察沙汰になるリスクを回避し、
かつ、近隣の住民に過度の迷惑をかけることを避けるための
配慮なのではないだろうか。


結局、殴り合いは起こらず、片方の兄ちゃんが、
「おーどーれがどきさらせや
 このタァーコ!!」
とののしり、車に乗り込んだところで、
口論は終了した。


ケンカの理由は全く分からなかったが、
清々しい気持ちになった。


DSのソフトは結局みつからなかった。

2009年09月12日

気付き(1)

うちの洗濯機は、日立のドラム式のやつなのだが、
洗濯をすると、回転にあわせて、グラグラ揺れる。


その揺れ具合が、ちょうど、
カーセックス中の車の揺れ具合
に似ていることに気付いた。


まあ、そんな車、見たこと無いけど。

2009年09月06日

戦争について

「8月15日の特攻隊員」という本がある。
終戦を告げる昭和天皇のラジオ放送から5時間後、
沖縄の米軍に対し、航空機に爆弾を取りつけて
決死の体当たり攻撃を行う、
いわゆる特攻作戦を遂行した部隊を追う
ドキュメンタリーである。


昭和54年生まれ、当時25歳であった著者の吉田紗知さんは、
「終戦の日の認識が私たちとは全く違っていた。
 スピードがついた車が急に止まれないように、
 いきなり終戦と言われても受け入れられなかったのでは」
と感じたという。


終戦を迎え、生きて故郷に戻った特攻隊員もいる。
「特攻証言集」というビデオでは、元特攻隊員の老人が、
「戦争に負け、さらに死に損なった。
 戦死した友に申し訳ないという思いをずっと抱いてきた」
と話す。


特攻は人類史上類の無い作戦であった。
太平洋戦争が開始してから約3年、
日本軍は連合国軍に対して劣勢に立たされていた。


この頃、戦闘機による戦艦への爆撃行為が
作戦上で重要な位置を占めるようになっていた。
当時の爆弾には誘導機能は無く、単に投下するだけであった。
物量で勝る連合国軍は、
必要量の数倍の爆弾を投下することで命中率の低さを補った。


日本軍は、これに対抗するためには少ない爆弾を
確実に命中させることが必要だと考えた。
特攻とは、人間が誘導機となり、爆弾もろとも戦艦にぶつかって、
命中度を高める作戦であった。
終戦までに、2500人を超える若者が
特攻任務を遂行し、その命を海に散らした。


特攻作戦への参加は本人の志願制であったが、
半ば強制的に志願させられた隊員もいたという。
しかし多くの場合、祖国や家族を守るための
唯一かつ最高の作戦であるとして、自ら志願したといわれている。


動機は様々だが、どの特攻隊員にとっても、
生きることは如何にして死ぬかということだった。
一旦死を覚悟した人間が終戦を迎えたとき、
ある者は自らが決めた死にこだわり、
ある者は死を先送りにし、
祖国の復旧の為に力を尽くした。
先立った友への罪悪感を忘れることの無いまま。


僕の祖父も、特攻隊員だった。
17歳で海軍飛行予科練習生(予科練)に志願し、
約半年の訓練を経て、九州地方のある基地に
特攻隊員として配属された。


年若だった祖父には出撃命令が下されず、
先立つ仲間を見送りながら、
森の中に隠した飛行機の整備を続けている間に
8月15日を迎えた。
祖父は、生きて故郷に帰った。


4人兄弟の長男であった祖父は、
故郷に戻ると家業である農業を継いだ。
一日も休まずに畑仕事をしながら、
3人の弟を全員大学に進学させた。


8月15日を2日前に迎えたある年の夏、
実家で祖父と食事をした。
祖父は畑で採れたばかりのキュウリをかじりながら、
「戦争は、俺の青春やった」とつぶやいた。


祖父は僕が小学生の頃、よく予科練時代の話をした。
朝は信号ラッパの音で目を覚ましたこと、
隊の食事で出たカレーに驚き、同僚に笑われたこと。
そして、自分は目が良く、飛行機乗りとして
有望視されていたこと。


祖父の発言は、幼い僕には戦争賛美の言葉に聞こえ、
私は祖父をひそかに軽蔑していた。
26歳になって祖父の口から聞いた青春という言葉には、
戦争賛美では片付けられない何かがあった。
青春が、何かを達成するために
命をかけることを意味するのならば、
戦後は兄弟の為にひたすら鍬を振り続けてきた祖父にとって、
特攻隊員として生きた時間は確かに青春だったのかもしれない。
爆弾を抱え、敵艦に体当たりするための青春。


祖父はキュウリに箸を伸ばしながら、
「戦争は、やったらあかん」と言った。
僕はその言葉を黙って聞いた。


双方無言になり、しばらくすると、
テレビから軍艦マーチが流れてきた。
高校野球の第二回戦で、
静岡代表と山形代表が9回の攻防を行っていた。

2009年09月04日

探しものはなんですか〜

先日、愛用していたサンバイザーを無くした。
アーノルド・パーマーの、唾のところが透明になっている
サンバイザーだ。


僕は、個人的な事情により、
サンバイザーのおでこにあたる部分の幅が
2センチ以下のものしか身につけない主義なのだが、
このようなサンバイザーはかなり少なく、
中々手に入れることが難しい。


無くしたサンバイザーは、その前につけていた、
グアム辺りで購入したアディダス製のものを
無くしてから、関西一円のお店をまわり、
OPA8階にあるムラサキスポーツにて
ようやく見つけた一品なのだが、
無くした。


しょうがないので、超安売りセールで売っていた、
同じくアーノルドパーマーのサンバイザーを購入し、
身につけていたところ、研究室のTくんが、
「可知さんのサンバイザーらしき物体を実験室で発見した」
と報告してくれた。


実験室にいったら、あった。


また、先日、愛用していたiPod Shuffleを無くした。
一番最初に出た、チューインガムくらいのサイズのやつだ。


USBケーブル無しで、直接パソコンにつなげるところが
好きで、無くしては新しく買い、持っていた奴が
4つ目くらいにあたるという一品なのだが、
無くした。


さすがに、5個も同じものを買うのも未練がましいので、
代替品を探したところ、サンディスクが販売している、
「Sansa」というMP3プレーヤーがいい感じだ
という噂を耳にし、アマゾンアメリカ版でわざわざ輸入して買った。


FMラジオも聞けるので、気に入って使っていたところ、
めったに履かないズボンを久しぶりに履いた際、
ポケットに何かごそごそしているものが入っており、
取り出したところ、無くしたiPodだった。


僕はどうしようもなく物を無くす癖を持っている。
昔読んだドラえもんのグッズの中に、
どこかな窓」というものがあり、物をなくすたびに、
あれがあったらいいのにとリアルに渇望するありさまだ。


8月31日は、探し物が2つもいっぺんに見つかったので、
どこかな記念日と命名したい。

2009年08月29日

こんな経験ある?(5)

あなたは、駅で公衆電話を使おうとして
小銭を探していたところ、
突然おっさんがが入ってきて、
おもむろに公衆電話のおつりが出てくる小窓ひとつひとつに
指を突っ込んで小銭が入っていないか確認したのち、
悠然と立ち去るその姿を呆然と見送った
そんな経験はあるだろうか。


僕は、ある、さっき。

2009年07月25日

セミの味を知ってるかい? 昆虫を食べた速報

大阪クマゼミの会 に参加した。


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この会は、夏の風物詩であるクマゼミ(蝉)を捕獲し、
調理して食べるという、
アウトドア派にぴったりのイベントである。


日中、クマゼミの成虫や幼虫を捕獲し、
夜に調理して食べる、というのが全体スケジュールになるが、
昼間は所用のため参加できず、夜から参加させていただいた。


20時半に東住吉会館に到着。会館はひっそりとしている。


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中に足を踏み入れたとたん、
何となく香ばしい匂いが漂ってくる。


試食会場である2階会議室に向かうと、
途中、傘立ての中に虫取り網を発見する。
いうまでもなく、セミを捕獲するためのものだろう。

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クマゼミ会の皆さん。
ちょうど調理を終えたところのようで、
料理が出てきた。


本日のメインディッシュは、
クマゼミ焼きそば である。


夏のアウトドアのマストアイテムである
焼きそばに、クマゼミの成虫および幼虫の天ぷらを
トッピングした、この夏おすすめの一品だ。


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パッと見、普通の焼きそばだが、
よく見ると、こんな感じだ。


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成虫

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幼虫


昨年、バッタを採集して食べたことがあったが、
それよりもかなり大型で、迫力がある。
昆虫食としては中級レベルに属するだろう。


味は、何というか、淡白な感じだ。
成虫の方は、羽がぱりぱりしていて、食感がいいが、
外殻部分が固く、飲み込むのがやや大変だった。


幼虫は、成虫に比べて、柔らかく、食べやすいが、
身がいっぱい詰まっており、微妙に苦かった。
漢方薬みたいな苦みだ。


ものすごく美味しいというものではなく、
別に普通に食べられるね、という感じだ。
成虫と幼虫を3匹ずつ食べたら、
胃袋的にも精神的にもお腹がいっぱいになった。


ごちそうさまをしようとしたら、
「これどうぞ」とお皿が回されてきた。
見ると、セミの天ぷらが山盛りになっている。


「残してももったいないから、全部食べてね!」


おお……


「うーん、中々いけるね」といいながら、
お皿から思い思いに天ぷらをお代わりする会員の人々を見て、
何ともいえない感銘をうけた。


今回のクマゼミ会は、昆虫料理研究家である
内山昭一氏の主催によって開催された。


内山氏は、クマゼミ以外にも、
カイコやタガメなど、
様々な昆虫をあしらった料理を考案している。


先日、ビートたけしと対談し、自身の料理を
食べさせた
らしく、かなりの強者である。


今回の会にも、テレビ関係者が若干混じっており、
昆虫食に対する国民の関心の高まりをひしひしと感じた
一日であった。

2009年07月23日

京都デリヘル事情

2日ぶりくらいに家に帰ったところ、
デリヘルのチラシが3枚ほど郵便受けに入っていた。


何気なく眺めていると、
3つとも、初回特別割引として、
95分10000円(市内交通費無料)という
全く同じサービスを提供していることに気づいた。


さらに調べてみたところ、
3つのうち2つは、裏面の「女の子募集」欄が
ほぼ同一であることが判明した。


ほとんど同じ


さらに調べてみたところ、
3つのうち2つは、連絡先電話番号が全く同じだった。


さらに調べてみたところ、
3つのうち2つは、通常料金メニュー(50分9000円など)
が全く同じだった。
これらの関係を Table.1 に示す。


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■考察

Table.1の「料金メニュー」「電話番号」「裏面」より、
これらのチラシは同一経営者が提供する
サービスであることが考えられる。


このように、複数店舗を名乗るメリットとして、
仮に1つの店舗を利用したユーザーの満足度が低い場合に、
別店舗を利用してもらえるということが考えられる。


また、Table.1の「69」「逆性感」「ア○○舐め」
に見られるように、店舗ごとにユーザーが
享受できるメニューが異なった。


このように、店舗ごとにサービスを変えるメリットとして、
デリヘルでの勤務を希望する女性が、
自分が提供できるサービスにあった職場を
選べるため、女性の採用マッチングの確率を
高めることができる、ということが考えられる。


以上のように、デリヘル経営者は様々な経営努力を
行っていることが示唆されたが、その背景として、
昨今のキャバクラブームが考えられる。


長谷部優主演のドラマ「恋するキャバ嬢」をはじめ、
近年、各種メディアにてキャバクラおよびキャバ嬢が
頻繁に取り上げられており、
キャバクラおよびキャバ嬢に対する関心が高まっている。


このような関心の高まりとともに、
女性との接点を求める男性がキャバクラ市場に流入した結果、
デリヘル市場が縮小傾向にあるのではないだろうか。


また、風俗業界での勤務を希望する女性側からすると、
キャバ嬢の社会的地位が向上したことで、
デリヘル業界よりもキャバクラ業界を選択する傾向が
高まっている可能性がある。


市場が縮小し、かつ女性採用に関して
売り手市場になった結果、経営者が経営効率改善のための
様々な努力を行っていることが考えられる。


以上より、京都におけるデリヘル市場は
総じて供給過多、競争過多の状況にあり、
また、女性の採用も困難になりつつあるため、
経営者は厳しい環境にさらされている
可能性が示唆された。

2009年07月15日

ベニクラゲのうた

先週参加していた、
アジア太平洋地域から博士課程の学生が集結する
カンファレンス
の基調講演で、
不老不死を研究している京大フィールド科学教育研究センターの
久保田信氏が講演された。



久保田先生の研究テーマは、ベニクラゲ。
ベニクラゲは、日本沿岸や世界各地に生息する
1センチにも満たない 小さなクラゲである。


近年、ベニクラゲの成体は、死にそうになると、
ポリプ(固着個体)になり、 芽を出し、
幼クラゲが増殖するということが分かっており、
これは不老不死の生態なのではと、注目が集まっている。


久保田先生は、日本のベニクラゲも若返りすることを確認した、
ベニクラゲ 研究の第1人者なのだそうだ。


また、久保田先生は、ベニクラゲの研究だけでなく、
ベニクラゲドットコム
というマニアックすぎるドメインの管理人であり、かつ、
自作のベニクラゲテーマソングを多数リリースされるなど、
ベニクラゲ研究の啓蒙活動も積極的に行われている。


講演の最後に、「ベニクラゲ音頭」を、
満を持して、歌っていただいた。



心無しか、参加者のリアクションは、
偽アラブ人を見たときのリアクションと
類似しているように思えたものの、
歌って踊れる研究者の姿に、
参加した外国人たちは、
真のサムライの姿を思い浮かべたという。

2009年07月14日

アラブ人の格好で外国人をもてなした

先週、アジア太平洋地域から博士課程の学生が集結する
カンファレンス
が京大であり、実行委員として参加していた。


カンファレンス3日目に、レセプションがあり、
実行委員は日本の伝統衣装で参加せよとの指令が下ったが、
着物も作務衣も甚平も持ち合わせておらず、
どうしようかと悩んだ結果、
あの衣装があることを思い出した。


アラブ人の服。


時計台百周年記念館に、さっそうと白装束で登場。
さりげなく、パーティー会場に潜入した。


あまりにもなじみすぎて、誰も違和感を感じず、
誰にも気付いてもらえない偽アラブ人


宴もたけなわになった頃、
合気道部出身の実行委員と、
合気道にたしなみのある外国人が
演舞を始めた。



さっそく、飛び入り参加してみた。



武道もこなす偽アラブ人の姿に、
参加した外国人たちは、
真のサムライの姿を思い浮かべたという。

2009年07月08日

七夕の願い

大学のある施設に、笹がおいてあって、
短冊がかかっていた。その中のひとつに、


「一生分の食料が欲しい」


という願いを見つけた。


確かに、これがあれば、
人生で発生する悩みの半分くらいは
解決しそうな気がする。

2009年07月07日

新聞勧誘の罠

引っ越して、数日したある日、
見知らぬおじさんがやってきた。


「あのー、ししし、新聞、ととってくれませんか?
 めっっっちゃ、サービスしますんで」


おじさんの声があまりにもどもりすぎて
挙動不審すぎたため、速攻で断ろうと思ったのだが、
ふと、知り合いが、
「新聞の契約をしたら、20インチの液晶テレビをもらえた」
と、どう考えても赤字じゃねーかというような、
意味不明なサービスの話を聞いたことがあったので、
念のため、探ってみることにした。


可「どんなサービスがあるんですかね?」


新「そりゃあもう、サービスします」


可「いや、それは分かるんですけど、
 具体的にはどんなのがもらえるんですかね、
 例えば洗剤とか?」


新「あの、Tシャツを差し上げます」


可「いや、Tシャツ、いらないです。
  ネットで十分なので、結構です」


新「いや、ちょっとまってください、
  とりあえず1週間、無料お試しで新聞を差し上げるので、
  見てみてもらえませんか?」


結局、おっさんの情熱にほだされて
受け取ることになった。


去り際、おじさん、
「とりあえず、新聞と一緒に、
 Tシャツ、いれときますんで」
というので、再度、Tシャツのみ、丁重にお断りした。
どんだけTシャツをリーサルウエポン的に捉えてんねん。


こんないきさつがあってから1ヶ月が経とうとしている。
新聞はまだ届いている。


おじさんは、一度うちにきたらしいのだが、
そのとき僕はちょうどいなくて、奥さんが対応した結果、
「じゃあ、もう少し続けてみますか」
と、軽い気持ちで無料延長が決定したらしい。


1ヶ月無料で届くと、偉いもので、
新聞を取りに行くのが日課になってしまっている。
これがおじさんの策略だろうか。


1ヶ月たっても、まだおじさんがやってこない
ということは、僕のことを、勧誘されにくい体質と判断し、
長期間新聞づけにすることで、新聞がないと生きられない体質
にしていくつもりらしい。


タダでもらえるから読んでいるものの、
やたら広告がでかいし、
内容もネットでフォローできるレベルなので、
まあ必要ないな、と思っていたのだが、
最近、夕刊に伊坂幸太郎の連載小説が掲載されていることを
発見してしまい、多少気持ちが揺れつつある。

2009年07月06日

弔辞 for 自分

2年くらい前に、ふとしたきっかけで、自分向けの弔辞を書いた。
僕が死んだら、これを読んでください。

-----------

親愛なる可知くんへ。勤めた会社を半年で辞め、その4ヶ月後にはアラブの富豪に飛び込み営業をするような生活をしていた貴方だから、普通の死に方はしないだろうという気はしていました。しかし今回、貴方の急逝を聞いて、悲しいやら誇らしいやら、そんな複雑な気持ちで一杯です。ヒルトン大阪のスイートルームで、白のガウンを真っ赤な血で染めながら、ワイングラスを片手に抱き、永遠の眠りについた可知くん。そんな貴方を暗殺したのが、気鋭の若手スナイパー、イズラモ・カラフコビッチさんでした。彼は世界有数のスナイパー養成機関であるロシア狙撃アカデミーを首席で卒業し、その優秀さから10年に一度の逸材と呼ばれました。上司からの信頼も厚く、次世代のスナイパー業界を担う人材として当時から将来を嘱望されたといいます。そんな期待にもおごることなく、着実に暗殺実績を積み上げてきたカラフコビッチさん。昨年度にはついに年間最多暗殺の世界記録を更新し、「スナイパー・オブ・ザ・イヤー」に輝かれました。名実共に世界一流のスナイパーとしての地位を確立しても、寒風吹きすさぶシベリアの地で日々過酷な訓練を黙々とこなす姿は、多くの後輩の模範となりました。私生活においても、町内会のイベントには欠かさず参加するなど、絶大な人柄でございました。可知くん、君が暗殺されたのは月の見えない闇夜だったそうですね。彼はそんな悪条件にも関わらず、300メートルという超長距離から、貴方のこめかみを寸分違わず正確に狙撃しました。そして狙撃後は、軽やかな身のこなしで逃走し、警察もお手上げでした。まさに芸術と呼んでいいほどの、見事な暗殺でございました。そのような一流のスナイパー、カラフコビッチさんに暗殺された、可知くん。貴方のそのガウン姿は、ワインと硝煙の入り交じった香りとともに、いつまでも私たちの心の中で生き続けることでしょう。どうぞ安らかにお休みください。

ハートンホテル、設備充実

烏丸御池のハートンホテルには、
抱き枕がデフォルトアイテムとして
設置されており、驚いた。

2009年06月18日

天満橋グルメ紀行

大阪屈指のビジネス街、天満橋に、
まる太 といううどん屋がある。


大阪で、本場讃岐うどんを食べることの出来る
数少ない名店の1つである。


この店には、メニューには載っていない隠しメニューとして、
うどん屋なのに、ラーメンが存在する。
しかも、このラーメンが、
290円と、讃岐うどんばりのべらぼうな安さを誇っている。


今日、たまたま天満橋に行くことがあったので、
早速、食べにいってみた。


まる太 は、京阪天満橋駅から徒歩5分の、
抜群の好条件に店舗を構え、
近隣の大阪ビジネスパーソンの旺盛な食欲に
日夜、こたえている。


090618udon04.jpg
まる太 外観


昔ながらの暖簾をくぐると、
「いらっしゃい!」という
気さくな大将の声が聞こえてきた。


早速、カウンターに座ろうとしたところ、
「ちょっと待った!」と、大将が僕を制止し、
「ウチは、麺類は立ち食いで食べてもらってますんで」
と、入り口側の立ち食いスペースを指差した。


奥には、カウンター席とテーブル席があり、
しかも、店内には僕1人で、
ガラッガラで誰も座っていないにも関わらず、
かたくなに立ち食いを指示する大将に、
古き良き日本の親父の面影を見た。


立ち食い席は、普通のテーブルに
ビール便のケースと、テーブル天板を重ねるという、
独創的な作りとなっている。


090618udon02.jpg
これが立ち食いスペースだ


「何うどんにしやしょうか」という大将の問いかけに対し、
おそるおそる、
「あのう、ラーメンってありますか」
と聞いてみると、
「おう、あるよ」
と、意外にもあっさり返事がかえってきた。


意気揚々と注文し、待つこと30秒、
大将がラーメンを持ってきてくれた。
と思ったら、自分で取りに来いというので
カウンターまで取りにいった。


090618udon01.jpg
これがまる太ラーメンだ


さすが、讃岐うどんの店だけあり、
うどんっぽい器に入っている。
というか確実にうどん用の器である。


早速、スープを一口飲んでみると、
今まで経験したことの無い、芳醇な香りが
口の中に広がった。
例えるならば、
うどんつゆに胡椒がかかった感じの味である。


めんは、たまご麺、ちぢれ麺と並ぶ
3大麺のひとつ、
ソフト麺。
給食を彷彿とさせるやわらかな歯ごたえに、
思わず懐かしさがこみ上げる。


そして、チャーシューの代わりに入っている
鹿児島豚肉。
これが、冷凍庫で3ヶ月ほど保存してて
忘れた頃に食べてみた感じの、
独特の繊維の固さと臭みが口の中にゆきわたり、
ある意味、ベーコンを食べているかのような感覚に襲われる。


アツアツのラーメンをすすり、乾いた喉を潤してくれる水。
この水が入っているコップにも、大将のこだわりが感じられる。


090618udon03.jpg
コップ


上のふちに、謎の凹凸があるところを見ると、
これはもともとはコップではなく、
何かの容器として使われていたものだと思われる。


よく見ると、容器の側面には「モロゾフ」と書かれており、
カスタードプリンか何かの容器の使い回しである可能性が高い。


このように、様々な思いが交錯する中、完食。
「どうや、うまかったか」と問いかける大将に、
「うまかったっす」と笑顔で答え、店を出た。

2009年05月31日

感じるマンゴー誕生秘話(3)

〜前回までのあらすじ〜

「感じるマンゴー」開発グループの4人は、
名称採用を社長会議で直訴するという
とんでもない暴挙に出た。


そしていま、伝説の扉が開こうとしている……


-----------------------------------------------------------
(アサヒ飲料(株)商品企画部
 果汁ジュース企画担当 グループリーダー 山田啓介)
「……以上で、コードネーム09XSの企画状況のご報告を終わります」


(アサヒ飲料(株)商品企画部課長(以下、課))
「えー、では何か質問は……」


(アサヒ飲料(株)商品企画部部長(以下、部))
「山田君、これはいったいどういうことだ!」


山「どういうことかと言いますと」


部「商品名に決まってるじゃないか!
  一体、どういうつもりなんだ!」


山「……」


部「話にならん、企画はボツだ、プロジェクトは解散!」


(アサヒ飲料(株)社長 (以下、社))
「どういうことだ? 状況が飲み込めないのだが」


部「社長、こいつは、山田は反逆者ですよ」


社「山田君、どういうことなのか、説明してくれないか」


部「こいつは、私の命令を無視して、商品名を勝手に……」


社「厳樫君、僕は山田君に聞いているんだ」


社長が部長を見据えていうと、
部長は蛇に睨まれたカエルのように押し黙った。


張りつめた空気の中で、山田は静かに口を開き、
『感じるマンゴー』という商品名に関する
これまでのいきさつを話した。


社「……なるほど、そういうことか」


部「社長、『感じるマンゴー』はあまりにも危険です。
  今すぐプロジェクトの中止を」


社「日本は、変わらなければならない」


部「え?」


社「今、この国の国民はどういう人生を送っているか、
  知っているか? テレビとパソコンの前に座り、
  そこに流れてくる情報や娯楽を次々と眺めているだけだ。
  死ぬまでの間、そうやってただ、漫然と生きている。
  食事も入浴も、仕事も恋愛も、すべて、こなすだけだ。
  無自覚に、無為に時間を費やし、そのくせ、人生は短い、と嘆く」


部「社長、一体何をおっしゃっているのです」


社「国民は自ら考えなければならない。
  考えて、選択しなければならない。
  『感じるマンゴー』が、下ネタなのかそうでないのか、
  それは、国民が決めるべきことだ」


山「社長……!」


社「どうだい、厳樫君」


部「くっ……」


そのとき、会議室から突然拍手が巻き起こった。


プロジェクトチームの田中が立ち上がり、
顔を紅潮させながら手を叩いている。


隣に座っていた宮本と小林は、驚いた顔で
田中を見つめていたが、その後、意を決したように立ち上がり、
田中とともに、拍手を送った。


それにつられるようにして、会場にいる役員も
立ち上がり、拍手を送る。
さながらスタンディングオベーションのようだった。


やがて、拍手の中に人の声が混ざりはじめた。
「マンゴー! マンゴー! マンゴー!」


部長は、あぜんとした顔で事態を眺めていたが、
誰にも見つからないように、熱気に包まれた会議室を後にした。


プロジェクトチームが、課長が、社長が、
全ての社員が団結した瞬間だった。


(おわり)


※一部、伊坂幸太郎「魔王」より抜粋。

2009年05月22日

感じるマンゴー誕生秘話(2)

〜前回までのあらすじ〜

「感じるマンゴー」という名称の危険さに気付いた部長は、
商品名の名称変更をグループリーダーである山田に命じた。


-----------------------------


(アサヒ飲料(株)商品企画部
 果汁ジュース企画担当 グループリーダー 山田啓介)
「……ということで、コードネーム09XSの商品名
 『感じるマンゴー』を、変更しようと思っている。
 皆の忌憚ない意見を聞きたい」


一同「……」


山「意見が無いようなら変更の路線で行くが……」


(アサヒ飲料(株)商品企画部
 果汁ジュース企画担当 小林英二(以下、小))
「山田さん、本気で言ってるんすか」


山「……何がだ?」


小「本気で言ってるんすか、答えてくださいよ」


山「……」


小(山田につかみかかりながら)
 「答えてくださいって言ってんでしょうが!」


(アサヒ飲料(株)商品企画部
 果汁ジュース企画担当 宮村由貴(以下、宮))
「やめなよ、小林君!」


(アサヒ飲料(株)商品企画部
 果汁ジュース企画担当 田中剛(以下、田))
(小林を後ろから羽交い締めにしながら)
「落ち着けって、小林!」


(田中、小林を山田から遠ざけながら必死になだめる。
 小林は少しずつ落ち着きを取り戻し、もとの席につく)


小「……俺は納得できないっす」


宮「小林くん……」


小「だってそうでしょう、皆でこれで行こうって
  決めたじゃないですか。感じるマンゴーだって。
  毎日、夜十時まで議論して、決めたじゃないっすか」


山「……部長の命令だ」


小「部長はどうだっていいんですよ、
  俺は山田さん、あなたがどう思っているかを
  知りたいんです」


山「……」


一同「……」


小「……田中、お前はどう思うんだよ」


田「……俺は、山田先輩に従う」


小「何?」


田「そりゃあ俺だって悔しいよ、『感じるマンゴー』が
  ボツになるのは。でも一番悔しいのは山田先輩じゃないのか」


小「それは……」


田「山田先輩は、プロジェクトが始まってから、
  自分の全てを09XSに捧げてきたんだ。
  誰よりも早く会社に来て、誰よりも遅くまで残っていたんだ。
  休みだって一日も取っていない。お前だって知っているはずだ。」


小「しかし……」


田「それによ、俺は、このプロジェクトが無かったら、
  とっくにリストラされてたんだよ。
  山田さんは俺を救ってくれたんだ、
  営業一筋で、企画の経験なんて一切なかったこの俺を……」


小「……」


田「俺は、プロジェクトが始まるときに決めたんだ。
  山田さんを最後まで信じるって。
  だから、俺は、山田さんに従う」


山「田中……」


宮「『感じる』と『マンゴー』という言葉の組み合わせが、
  どんな危険性を秘めているかというのは、
  小林君だって分かっているはずじゃない。
  先週の新人歓迎会で、エロ詩吟、吟じてたじゃない」


小「それは……」


宮「『感じるマンゴー』を通せなかったのは、
  山田さんだけのせいじゃない。
  部長の下ネタに対する抵抗を見誤った
  私たち全員の責任だわ」


小「……」


田「まあ、またゼロからやり直しってことで、
  いいじゃないっすか、さっぱりしてて」


山「……俺は、どうかしてたみたいだ」


田「えっ?」


山「お前達の気持ちも知らずに、部長に言われただけで、
  引き下がるなんて、どうかしてたよ」


小「山田さん……」


山「商品名は、感じるマンゴー、で行く。
  全ての責任は俺が持つ」


田「そんなことしたら、先輩が!」


山「部長がどれだけ反対していても、
  社長を説得させればいいんだ」


宮「山田さん、それってまさか……」


山「来週、役員全員が集まる会議がある。
  そこに『感じるマンゴー』の企画を議題として提出するぞ」


------------------


部長の反対を押し切り、「感じるマンゴー」の商品名を
最終提案としてまとめることにした山田たち。
4人の運命やいかに!?


つづく。

感じるマンゴー誕生秘話(1)

アサヒ飲料から、
感じるマンゴー という商品が出ているらしい。



この商品を製造・販売するにあたり、
アサヒ飲料社内ではかなりの議論があったに違いない。


-----------------------------------

(アサヒ飲料(株)商品企画部部長(以下、部))
「君、ちょっと来たまえ」


(アサヒ飲料(株)果汁ジュース企画担当
 プロジェクトリーダー 山田啓介(以下、山))
「ハイ、何でしょう」


部「この『感じるマンゴー』って名前だけど、
  何とかならないの? ちょっとまずいんじゃないかな」


山「どういうことでしょうか?」


部「その…なんだ、この、『感じる』ってのと、
  『マンゴー』って組み合わせは、ちょっとまずいと
  言っているんだよ」


山「おっしゃっている意味が良く分からないのですが」


部「君ぃ、僕をおちょくっているのかね」


山「いや、決してそういうわけでは」


部「君はエロ本を読むのかい?」


山「はい?」


部「君はエロ本を読むのかと聞いている」


山「それは今の話とどういう関係があるのでしょうか」


部「関係あるから聞いているんじゃないか。
  いいから答えたまえ」


山「……自分はエロ本は読みません」


部「ではAVは?」


山「……」


部「AVは!」


山「……たまに、動画サイトでサンプルを見る程度なら」


部「であれば、分かるね、僕の言っていることが。」
  『感じる』と『マンゴー』が織りなす、
  危険なハーモニーが」


山「はあ」


部「そういうことだから、君、もう一度よく考えてみたまえ」


山「……わかりました」


-----------------------------------

そのあと、山田は夕方からの定例会議で
商品名の再検討をプロジェクトメンバーに提案する
こととなった。


つづく。

2009年05月19日

挑戦、パイ毛最長記録(2)

先日、僕の乳首のパイ毛が5.5cmだということをお伝えしたが、
昨日、再度測定を行ったところ、
7.2センチに伸びていた。
一ヶ月で1.7cmのびたということだ。


この伸び率から、世界記録11.43cmに到達する日数を
研鑽すると、


(11.43 - 5.5) / (1.7 / 30) = 104.6 (日)


Xデーはどうやら
9月初旬のようだ。


世はまさに、パイ毛の猛者達が群雄割拠する、
パイ毛戦国時代である。


5/20追記


トラックバックにもあるが、
もりたま氏も同様の記録に挑戦しているらしい。


彼のパイ毛は左右ともに8cm越えと
すでにワールドクラスの実力を誇っている。


しかも彼の場合、左右ともに数本のロングパイ毛が存在しており、
選手層はレアルマドリッドばりに厚い。
年齢もまだ若く、将来が非常に有望な選手である。


また彼は、簡便なパイ毛測定装置の開発を提唱するなど、
先見的な考えで日本の老狐たるパイ毛界に新風を巻き起こしている。


ぜひ一緒に、パイ毛界を盛り上げていきたいものだ。

2009年05月13日

巨大寺を訪問

Sさんのお誘いで、
念佛宗という単立宗教法人の総本山
三寶山無量壽寺 に行ってきた。


去年の夏頃に完成したらしいのだが、
その際、読売新聞などの全国紙朝刊に
4面広告という超巨大な広告を
うったことで一躍有名になったらしい。


広告も巨大ながら、寺院全体がかなりの規模であることも
有名であり、高さ12メートルの灯籠や、9メートルの鬼瓦など、
世界一の大きさとしてギネスブックに登録されている施設が
盛りだくさんである。


京都から車で走ること90分、兵庫にある総本山に到着。
いきなり「佛教之王堂」という超でかい石板に出迎えられる。


090510nenbutsu001.jpg


今回、案内をしていただいたのは、寺院の僧侶であるN氏。
この方、かなりの説明上手で、念佛宗の由来や寺院建立の経緯について、
少しのよどみもなく、すらすらと解説をしてくれる。


090510nenbutsu006.jpg

N氏


N氏から、念佛宗についての簡単な説明をお聞きした後、
参道に続く門が開く。
開いた門の先には、ここは天安門広場かというくらいの
広大な境内が存在し、一同、圧倒される。


090510nenbutsu008.jpg


開門の際、N氏が「では、門を開けます!」と言い、
それを合図に、扉の向こう側にいる裏方僧侶氏が
門をゆっくり開いていくという、
モーゼの十戒ばりの演出がほどこされており、
感動もひとしおである。


N氏によると、本堂までの参道は1.2kmであり、
とりあえず、全てのものがでかい。


金剛力士像もでかければ、


090510nenbutsu005.jpg


提灯もでかい。


090510nenbutsu009.jpg


その日は五月晴れの超いい天気で、
石床からの照り返しも強く、かなりの熱気である。
しかしながら、道中は日傘を利用することができ、
至れり尽くせりの対応である。


090510nenbutsu011.jpg


ちなみに、上の写真に見えているのが本堂だが、
めちゃめちゃ微妙に見えている人の大きさと比べると
だいぶでかいことがお分かりいただけるかもしれない。


N氏の説明の中で、いくつかのギネスブック記録について
言及がなされたが、寺院でギネスブックの話を聞くことに
微妙な違和感を感じるとともに、
仏教界にまでギネスが浸透していることに
新鮮な驚きを覚えた。


イスラム教にはエルサレム、キリスト教にはバチカンと、
それぞれ聖地を持っているにもかかわらず、
仏教にはそのような聖地が現存しない。
釈迦の生誕地であるネパールのルンビニには
釈迦を敬う施設みたいなものがあるらしいが、
管理をしているのはヒンズー教らしい。


この寺院は、世界中の仏教の聖地としていきたいという、
崇高な思いを持って建立されたのだそうだ。


参加した人たちの意見は賛否両論あった。
個人的には、ドバイのような印象を持たなくもなかったが、
扉が開いたときの景色を見て、桃源郷はここにあり、
と感じたのもまた事実である。


090510nenbutsu003.jpg

こんなのもあるよ


我が家は曹洞宗であるが、党派を超えて仏教道に精進していきたい
と、釈迦堂に安置された巨大仏像を眺めながら感じた。

2009年04月24日

多目的トイレで公然わいせつ罪になりかける

昼前に、東京駅の多目的トイレを利用した。


用を足した後、次の予定まで少し時間があったので、
おもむろにパソコンを開き、メールを見たりしていたところ、
突然、トイレのドアが開きはじめた。


多目的トイレの中には、セキュリティの問題なのだろうが、
一定時間が経過すると、自動でドアが開くようになっている
ところがあるのだ。


以前、品川のトイレで同様の事態に出くわしたことがある
のだが、その際は、ズボンをはいていたため、
事なきを得た。


しかしながら、今回は、リアルにトイレを利用した後だったので、
下半身が丸出しの状態で、ドアが開いた。


下半身丸出しの状態で公衆の面前に晒されるというのは、
極めてシビアな経験である。


昔テレビで、見栄晴か誰かが温泉に入った際、
突然、温泉の底が抜け、お湯が流れ出し、
そのままウォータースライダーみたいな感じで
滑り落ちてくるみたいなドッキリがあったが、
心境としては、そのときの見栄晴にかなり近いものがあっただろう。


開いた瞬間は、何が何だか良く分からなかったが、
すぐに状況を理解し、考えたことは、
ズボンを先に履くのが先か、ドアを閉めにいくのが先か
ということだ。


幸い、膝の上にパソコンを置いてあったので、
後者をチョイスし、
裸踊りの要領でパソコンで下半身を隠しながら、
ドアの前まで到達し、ドアを閉めた。
なかなかのナイスジャッジであった。


多目的トイレは東京駅の地下レストラン街にあり、
まだお昼前で店員さんが準備をしているだけだったので、
人通りも少なく、多分誰にも気付かれなかったと思われる。


久々に、変な汗をかいた。


しかし、この多目的トイレのドアが自動で開きはじめる件、
一応、時間が経過するとドアが開きますよ、
という注意書きはされているし、
安全のために仕方ない部分もあるのだろうが、
場合によってはかなり問題が発生しそうで、心配である。


女性が多目的トイレを利用した際、ちょっと便秘がちで長いこと
トイレに入っていたら、突然ドアが開きはじめた
ということになると、かなりシリアスな事件にもなりかねない。


せめて、ドアが開く30秒前に、
「アト1プンデドアガヒラキマス」
とアナウンスをしてくれるとか、


スーパージョッキー「熱湯コマーシャル」
における生着替え終了30秒前にかかる音楽が流れ出すとか、


その音楽が流れたときに、松村邦洋がバウバウみたいな感じの
拍手をしてくれるとか、


そういった機能が搭載された方が
望ましいのではと考える。

2009年04月20日

挑戦、パイ毛最長記録

僕は全体的に体毛が薄い方なのだが、
両乳首に一本ずつ、濃くて長いパイ毛が生えている。


何回抜いても、アスファルトに咲くタンポポの如く
生え続けてくるので、暖かく見守ることにしている。


先日、ギネスブックにパイ毛世界記録というのがあり、
それによると、世界最長のパイ毛は8.89 cmだということを知った。


記事を読みながら、自分のパイ毛を眺めてみると、
なかなかどうして、かなり立派な長さではないか。


もしかしたら、ギネス記録を狙えるんじゃないかと思い、
夜な夜な、研究室で上半身裸になり、
定規でパイ毛の長さを測ってみた。


5.5 cmだった。


まだ世界には及ばないが、
今後大切に伸ばしていきたいと思っている。


ところが、先日、別のニュースで、
11.43 cmのパイ毛を持つ男が現れたというニュース
を発見した。また一つ、世界が遠ざかった。


ちなみに、100分の1 cmは、
0.1 mm、100マイクロメートルに該当する。


肉眼で見えるか見えないかギリギリの長さになるのだが、
どのようにしてそのような精度を測定できたのか、
かなり興味深い。


そんなことを考えていると、
さらに、
12.9 cmのパイ毛を持つ男が現れたというニュース
を発見してしまった。


世はまさに、パイ毛の猛者達が群雄割拠する、
パイ毛戦国時代である。

2009年04月07日

寂庵訪問

嵐山に行った際、花見シーズンだけに
人が多かったので、
どこか人が少ないところに行くことにした。


地図を見ながら検討した結果、
「寂庵」という、いかにも人がよりつかなそうな
マニアックげな場所を発見し、訪問を決めた。


渡月橋を北に向かって渡り、小さなJRの踏切を越えて
歩くこと15分、寂庵らしき場所に到着した。
はじめはお寺か何かかと思っていたが、普通の民家っぽい。


表札に、「瀬戸内」と書いてあり、
何かひっかかるものを感じたが、気にせず
入ってみることにした。


入り口に、「拝観希望者はインターホンを鳴らしてください」
という張り紙がしてある。斬新なシステムだ。


インターホンを鳴らして待つこと2分、
作務衣を着たおじさんが、僕たちがやってきた方から
スタスタと歩いてきた。管理人さんのようだ。
「拝観? ああ、中にはいりや」


中に入ると、非常に静かで整った庭の中に、
でかく「寂」と書かれた石が置いてある。


「これ、榊莫山さんが先生のために書いてくれたんや」
とおじさん。ははあ、先生のために書いてくれたんですか。
ここには、その筋では有名な先生なる人物が深く関与しているらしい。


おじさんはその後、小さな建物の中に僕たちをいざなった。


「ここは、先生が説法をする場所や。
 毎月一回、写経をしに200人くらいの人がやってくるんや」


その後、仏壇を見せてくれたり、人々が納めた
写経を見せてくれたりした。おじさんはことあるごとに
「こんなん、特別やでえ」とおっしゃっていたから、
よほど僕のさわやかな印象に好感を持ったか、
暇だったに違いない。


一通り見せていただいたので、帰ろうとしたところ、
「ほら、この写真みせたるわ」
と、おじさんが一枚の写真を持ってきた。


そこには、本木雅弘と、瀬戸内寂聴氏が並んで写っていた。


ここ、寂聴氏のお住まいですやん!


本木雅弘は、寂聴邸の庭で採ったシイタケを両手に抱え、
満面の笑みを浮かべていた。


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2009年04月05日

花見雑感

嵐山に花見に行った。


満開とまでは行かないが、キレイだった。


ところで、桜の花は桜にとっての性器であり、
桜が満開と言うことは、桜の性器という性器が
むき出しになっているということである。
いわば、日本中で乱交パーティーが行われているようなものだ。


その、桜達の乱交パーティーを、
酒を飲みながら眺めたり、
恋人と手をつないで見ることに風情を感じるあたりに、
人間の業を感じずにはいられない。
そんな一日だった。

2009年04月04日

最近気付いた、似てる人たち

最近気付いたのだが、
小籔千豊は、
作画がへたくそなときのケンシロウに似ている。

090404koyabu.jpg

090404kenshirou.gif


また、これも最近気付いたのだが、
ロボガレージの高橋さんは、
ワンピースのシャンクスに似ている。

090404takahashi.jpg

090404syunks.jpeg

2009年04月01日

ヤフーニュースに載りました

詳細はこちら

2009年03月24日

熊本の思い出

熊本に行ってきた。

そこで出会った数々の名場面を振り返ってみたい。

1)

090317kumamoto01.jpg

空港にて。
熊本では、「熊」を「ゆう」と書くのは常識のようだ。


2)

090317kumamoto02.jpg

熊本交通センターにて。
熊本では、バスが教習中なのは日常茶飯事のようだ。


3)

090317kumamoto03.jpg

バス券売機。
何のためのまとめ買いなのか。


とりあえず、桂花ラーメンはおいしかった。

2009年03月03日

休日 with 教授

教授が、新しい運動理論を思いついたらしく、
その効果を実証したいとの事で、
テニスをすることになった。


090228tennis01.jpg
実験地へ向う被験者達


椥辻駅近くのテニスコートに集まった
本日の被験者は合計8名。うち初心者が6名。


まずは経験者である学生からテニスの基本動作を簡単に教わった後、
各自のボールコントロール能力を測定した。


090228tennis04.jpg
経験者からテニスの諸動作を教わる被験者達


090228tennis05.jpg
教わった動作をぎこちない動きで実践する被験者達


測定方法は簡単で、
ネットの向こう側から投げられるボールを10回打ち返し、
一定の枠内に入った回数を計る、というものだ。


ちなみに僕の結果はこんな感じだった。
1回目:4回
2回目:6回


その後、被験者を2つのグループに分け、
それぞれを富田理論群(Tomita)と比較対象群(Control)とした。


090228tennis06.jpg
実験趣旨を説明する教授


富田理論群は、富田先生による運動理論を10分ほど聞く。
一方で比較対象は勝手に遊んだり練習をする。


僕は富田理論群に分けられ、教授のレクチャーを聴くことになった。
教授はおもむろに鞄からパソコンを取り出し、
パワーポイントを開いた。


090228tennis07.jpg


テニスコートでプレゼンをするのは相当な違和感がある。


090228tennis08.jpg
富田理論に耳を傾ける被験者達


富田理論を簡単に説明すると、
ボールのインパクトの瞬間、上体をボールを打ち返す方向と
反対向きに動かすと言うものだ。


特にテニス初心者の場合、ボールを打つ瞬間、
上体が前のめりになることが多い。
そうではなく、上体をまっすぐにしたままボールを打ち返す
という動作を意識するというのがポイントだそうだ。


一見すると、前屈みになるな、という普通の理屈で、
あまり画期的なところは無いように見える。
富田理論の画期的な部分がどこにあるかというと、
その根拠を力学的に考察したところにあるだろう。


体を前のめりにした場合、ボールコントロールに影響する力は、
足と地面の摩擦力、腰の筋力、腕の筋力などがある。
つまり複数の力が同時にかかるため、力のコントロールが難しく、
そのためにボールコントロールもうまく行かなくなる。


一方で、上体を後ろにそらすことにより、
足と地面の摩擦力や腰の筋力が減少する。
そうすると、ボールコントロールに影響する力は
腕の筋力が支配的になり、コントロールが容易になる、
とのことである。


バレーボールでスパイクを打つときも、前のめりになるな
ということはよく言われていたので、
感覚的にもしっくりくるところがあった。


説明を聞いた後、全員が再び最初と同じように
ボールコントロール能力の測定を行った。


僕の結果はこんな感じだった。
1回目:7回
2回目:6回


全員の結果は教授のみぞ知るため、
理論の効果は良く分からないが、
その際の教授の顔を見る限り、
当初期待していたような結果は得られなかった可能性が高い。


残った時間で、普通にみんなでテニスをした。
テニスをしたのは中学校の選択授業以来だったが、
バレーボールや野球と比べて大変孤独なスポーツだという
印象を持った。


090228tennis11.jpg
普通にテニスを楽しむ教授


3時間、汗を流した後、実験終了。


着替えている途中、突然、教授が、ある体育会系の学生に、
「ちょっとかけっこの勝負をしないか」
と挑戦状を叩き付けた。


教授は3年前の研究室旅行で、
学生とかけっこの勝負をし、無敗を誇ったという伝説がある。

090228tennis15.jpg
公道を駆ける教授


教授は僅差で負けた。


教授曰く、幹細胞の再生能力は
50代になるとぐっと低下するらしく、
その能力低下をしみじみと嘆いていた。


帰りは学生のベンツに乗せてもらい、帰宅した。

2009年03月01日

「笑点」が一発変換できないのはなぜか

日本を代表する長寿番組「笑点」。


うちの父親は毎週欠かさず録画して見ている。


楽太朗のインテリな挨拶の後、
「あたくしにはまったく分からないんですけど」と
明るく笑い飛ばすこん平に、翌日が平日というダークな気分を
何度癒されたか分からない。


そんな笑点について語ろうとしたときに、必ず困るのが、
「笑点」が一発で変換できない、ということだ。


「しょうてん」と入力しても、
「焦点」「昇天」「商店」などが出るばかりで、
一向に一発変換ができない。
しかたがないので、「わらいてん」と入力して、
「笑」と「点」をひとつずつ、変換する。


宇多田ヒカルは一発変換できるのに、
L'Arc-en-Cielは一発変換できるのに、
伊坂幸太郎も一発変換できるのに、
笑点が一発変換ができないのが、不思議だ。


ついでにいうと、「こん平」も一発変換できないので、
「こんたいら」と入力して変換せざるを得ない。


不思議だ。

2009年02月27日

物理学若手夜の学校

物理学若手夜の学校
というイベントがあって、昨日行ってきた。


このイベントは、京都在住の若い男女が、
夜の営みに伴う様々な物理現象を
実体験をもとに体感する、
いわゆる乱交パーティーである。


ということはもちろん無く、
京都大学理学研究科在住の若い研究者が、
世界にまつわる様々な物理現象を
自らの研究をもとに議論をかわす、
いわゆる知的乱交パーティーである。


まあ要するに、
京大の理学研究科で物理を学ぶ若手の研究者が
研究交流を行うための小規模なセミナーである。


ひとくちに物理といってもその研究対象は様々で、
アマガエルの発声現象や宇宙の成り立ちなど、
いろいろある。


エロ談義は愚か、女性の姿すら見えない
硬派極まりないイベントである。


参加者を野郎に限定しているわけではもちろん無く、
物理の研究者の9割以上が男性であるから必然的にそうなる。
というか僕が参加した限りでは全員野郎である。


前回は以下の2つのテーマでの講演が行われた。


1)光格子量子計算機に向けて
京都大学物理学・宇宙物理学専攻 量子光学研究室 D1 加藤真也

2)“ブラックホール”は本当に存在するか?
京都大学 基礎物理学研究所 素粒子論グループ D1小川軌明


発表の質は非常に高い。
それはひとえに、発表者の準備にかける時間と、
発表者の研究対象に対する飽くなき探究心のためである。


彼らは、何かに取り付かれたように研究内容を
一心不乱に語っているかと思いきや、
突然の参加者からの質問に対しても
実に的確に回答をする。


そういうのを聞いていると、
自分のことについては殆ど語っていないにもかかわらず、
この人はこういう人間なんだろうな
ということが何となく分かる気がするから不思議だ。


京大総長の松本氏は、
研究とは、真実を巡る人間関係である
と言っているらしい。


夜の学校にいると、
それが分かるような気がする。


人間生活の本質はインタラクションである事を
実感する瞬間でもある。


とにかく、意味不明の話題について
こんなに研究者と近くで議論できる時間は贅沢極まりなく、
ぜひ皆さんにも参加をおすすめしたいが、
大勢が参加するとインタラクティブ性が著しく低下するため
できれば来ないでいただきたい。


次回開催予定は4月。

2009年02月14日

中国人学生とのふれあい

こないだ、日中学術フォーラムというのがあった。
日本と中国の主要な大学の学長と学生が集い、
今後の日中学術連携についての議論を交わすというイベントだ。


この中で、日本と中国の学生がチームになって、
日中交流についての諸問題に関する解決策を議論する
というグループワークがあり、僕も参加した。


グループの名簿に目を通すと、
一人、気になる女性を発見した。


北京航空航天大学の学生で、
「李 心萌」という女性がいた。
なんとも素敵な名前ではないか。


心萌さんは、その名前もさることながら、
いかにもメガネっ娘といった感じの赤ぶちメガネをしており、
見た目もかなり好印象である。


自己紹介の際、


「あなたの名前で使われている『萌』という字は、
 日本で最も人気のある漢字です」


と言ってみたところ、


「どんな風に人気があるのですか」


と聞かれたので、
日本アニメ文化の変遷とそこに置ける萌えの位置づけを
語ろうとしたものの、知識と表現力が足りず、


「えーと、キュートとかプリティーとか
 そんな感じの意味です」


と、非常に中途半端な説明になってしまい残念だった。


090206china04.jpg
写真:フォーラム終了後、ホッと笑顔を見せる心萌さん(左端)


フォーラム終了後、学生が宿泊しているホテルに行って、
飲み会をすることになった。


その際、どんな流れでそうなったか忘れたが、
中国で最も人気のあるトランプゲームを
みんなですることになった。


ゲームの名前は、
「娘娘(にゃんにゃん)」というらしい。


その名前を聞いた瞬間、日本男子学生の顔が
水を得た魚のごとく晴れやかになった。


一体、どんなニャンニャンな出来事が待ち受けているのかと
中国人学生の説明に一心不乱に耳を傾ける野郎ども。


中「まず、トランプを全員に均等に配ります」


ふんふん。


中「カードを順番に出していって、
  一番早くなくなった人が勝ちです。
  ただし、出せるカードには決まりがあります。
  前の人が出されたカードよりも、
  『強い』カードを出さなければなりません」


はいはい。


中「3が最も弱く、4,5,6...と数が大きくなるにつれて強さが増します。
  2が最も強いです。ジョーカーは最強です」


なるほど・・・


ってそれ大富豪ですやん!!


単にゲームをするだけではつまらないので、
一番先に上がった人がビリッケツに
何でも好きな質問をすることができる、という
王様様ゲーム的な罰ゲームが導入されることになった。


若い男女が、夜に聞きたいことと言えば、
当然、エロエロな質問になることが予想される。


しかしながら、国籍の異なる人たちに対して、
どれくらいのレベルのエロ質問をしたらよいのか、
その境界は全くの未知数である。


質問してみたい期待と地雷を踏む不安が
交錯したまま、娘娘スタート。
まずは「恋人がいますか」とか「初デートの場所は」とかいう
極めて健全な質問が飛び交った。


僕は高校生のときに、ほぼ毎日、
クラスメートと昼食時に
桃鉄か大富豪をしていた経験があるので、
何度か勝利を収め、質問権を得た。


とりあえず、ジャブ程度に、

「この中にいる異性の中で、彼女(氏)にするなら誰か」

という質問をしてみたところ、
それはちょっと・・・という若干気まずい空気が流れた。
どうやら、このあたりがボーダーラインのようだ。


僕のグループは、主にドクターコースの学生で編成されており、
分別をわきまえた人間が揃っていたため、
自ら地雷を踏みにいくアグレッシブな野郎は存在せず、
娘娘は平和的に幕を閉じた。残念といえば残念である。


参加者は、次の日は朝から
エクスカージョンで清水寺に行くらしく、
1時くらいにホテルを辞去した。

2009年02月02日

朝鮮人参入りの焼酎

節分祭で、吉田神社の周りに屋台が出現していたので、
適当に食べ物を買ってきて研究室でちょっとした
飲み会が催された。


これまでの飲み会やら懇親会やらで、
ビールや日本酒が研究室に余っていたので、
それを飲んでいたら、どこからか、黄色い酒が出てきた。


ラベルに、ハングルで何か書いてある。
韓国産のお酒らしい。
中には、ごぼうにひげが生えたような植物が
入っている。どうやら朝鮮人参らしい。


誰が買ってきたのか、
そもそもいつから研究室にあるものなのかすら分からない。


皆でディスカッションをしてみた結果、
韓国人留学生のSくんのお土産だろうという結論に達し、
とりあえず皆で飲んでみることにした。


漢方としても使われる朝鮮人参だけに、まずい。
土と草とアルコールを混ぜた味だ。


まずいが、変な味がするわけでもないのと、
何となく体に良さそうな気がするため、
「これ、意外といけるなあ」と思い、結構評判だった。


ふと、どんな成分が入っているのかを見てみようと、
焼酎の瓶を手に取ってみると、下の方に、
「PYONGYANG KOREA」と書いてあった。
どうやら原産地を示すものらしい。


PYONGYANG、ぴょんやん、ピョンヤン、
平壌ですやん!!


翌日、S君に、あの焼酎どうやって手に入れたの?
と聞いてみたら、
いや、僕が買った物じゃないです、という返事が返ってきた。


その後、研究室でもっとも古株のYさんに、
焼酎のことを聞いてみたところ、
少なくとも2006年の時点では存在していたことが
明らかになった。


焼酎は、今日も研究室で静かに熟成を重ねている。

2009年01月26日

これ超欲しい

自転車のブレーキが壊れてしまったので、
京大からバスで家に帰ることにした。


百万遍のバス停で最終バスを待っていると、
ももじろうから、二人の男性が出てきた。


カラフルなウィンドブレーカーにスウェットを着用し、
フリーマーケットでボブマーリーのレコード
30枚買ってきて今からチェケラッチョ
という感じの、何ともいえないサブカルな二人から、
突然、謎のビートが聞こえてきた。


マラカスのシャカシャカという音に、
固いものがコツコツと当たる音が聞こえる。


それはもう、くるりのプロモーションビデオなんじゃないか
というくらい突然に、かつ自然に始まった演奏だった。


物欲はほとんど無いと自負していた僕だったが、
彼らのそのフューチャーに完全にハングオンされた僕は、
バスをゲットダウンし、ファストビートで家に帰るや否や、
ウェブサイトを開き、その楽器の正体を突き止めることにした。


とりあえず、見た目がアメリカンクラッカーみたいで、
アフリカの民族楽器っぽいので、
「アフリカ 楽器 アメリカンクラッカー」
で検索してみたら、一発で出てきた。


どうやら、アサラトという楽器らしい。
アフリカ発祥らしい。


色々サイトを探した結果、1つあたり価格が
大体800円ということが分かったので、買うことにした。


最終的に、このサイトで購入することにしたのだが、
その理由は、購入するアイコンの「WANTする」という表現に、
パンチが効いていたからだ。

090126.jpg


ちなみに、ももじろうで見た二人のプレイは
↓のような感じだった。



ブレイクビーツ・ユニット「Hifana」の演奏らしい。
Hifanaは、スワヒリ語で「たゆたう者」という意味である。


だと思っていたが、普通に沖縄弁で「南の風」という意味だった。


ていうか、これ、どこで演奏してんの?


いずれにせよ、僕が今日、アサラトに対して抱いた思いは、
沢尻エリカが高城剛に対して抱いている気持ちと、
かなり近いと思う。

2009年01月24日

カフェで餅つき

こないだ、野食研究会に行った際、
M本さんという、丸太町近くに住む男性の紹介で、
六館堂というカフェに、S木さんとともに行った。


清水寺近くにあるこのカフェは、
M本さんの知り合いが経営しているカフェらしい。
伝統的なたたずまいの建物の中には近未来的な空間が広がっており、
かなりいい感じだった。


夜10時くらいに訪問したのだが、
その日はちょうど、舞妓さんだか芸妓さんだかが
新年会的なパーティーをしたらしく、
残った食べ物がふんだんに出てきた。


お店の人とM本さんは、かなり仲が良いらしく、
ホームパーティー的に穏やかな感じだった。
僕は実は、M本さんに会ったのはその日が初めてであり、
顔なじみはS木さんという状態だったのだが、
S木さんが終電の都合で11時ごろに退出したため、
顔なじみが誰もいない状態になった。


これは、知らない親戚の家に遊びにいって、
父親と母親が勝手に話し込んでしまい、
一人きりにされたときの心境に近い。


そんな僕の心境をよそに、M本さんの知り合いが
なぜか続々と登場する。


さらに、M本さんの知り合いの1人がその日誕生日ということで、
みんなでハッピーバースデーを歌う。
その日初めて会った人の誕生日をお祝いするのは、
京都祇園にんにくやに行ったときに、隣のテーブルの人が誕生日で、
はちみつトーストをケーキ風にアレンジして
店員さんにお祝いしてもらったとき
以来の新鮮な経験である。


カフェには、近未来的なたたずまいにもかかわらず、
どまんなかに、なぜか、石うすが置かれていた。


どうやら、舞妓さんの新年会で、餅つき大会を
したときの名残らしい。


それを発見したM本さんは、すかさず、
「餅つこうや、餅」と提案した。
しばらくすると、店員さんが、ホッカホカの餅米を持ってきて、
餅つき大会がスタートした。


餅は、みんなで持ち回りでつくことになり、
まずはじめに、その日誕生日のM本さんの知り合いが
初つきを担当することになった。


始球式的に、1回だけつくもんだと思っていたが、
誰かが、「年の数だけつこう、そーれ1歳目!」とか
コールをかけるもんだから、50回くらいつくことになり、
知り合いが汗だくになるとともに、
餅がほぼ出来あがってしまってしまった。


しかしせっかくなので皆もやろうと、
かわりばんこで餅をつく。
そのうち僕にも出番が回ってきた。


僕は実家にいたとき、餅つきを経験したことがあるので、
餅つきにはちょっとしたこだわりがある。


木槌を力いっぱいおろす人がいるが、それは間違いである、
力を入れず、自然に振り下ろせば、木槌の重さで勝手につけるのだ。
女性の扱いと同じだといっても過言ではないだろう。


そんな俺の木槌さばきで、M本さんの知り合いの娘を
メロメロにしようと思った矢先、
誰かが、「餅つきながら自己紹介してください」と言った。


そういえば、会って30分くらいたつにもかかわらず、
名前すら名乗っていなかった。
M本さん以外の人びとは、僕とさわやかに話しながらも、
「誰だこいつ」と思い続けていたに違いない。


木槌を振り下ろすたびに、一言ずつ自己紹介する。


「僕の」「名前は」「可知」「直芳です」
「1981年」「双子座の」「AB型です」
「よろしく」「おねがい」「します」


まで言ったところで、もう疲れたため、
自己紹介終了。


お餅は、鏡餅のような大きさに丸めて、
きな粉とか、あんこをつけて食べていたが、
それまでに相当量のご飯を食べていたため、
いっこうに減らなかった。


その後、1時くらいまでお店にお邪魔した後、
みんなで帰宅した。


六館堂では、今後も、正月に限らず、
不定期に餅つき大会が開催される予定らしいので、
要チェックだ。

2009年01月21日

しもやけが今年もひどい

足の霜焼けがひどい。


同じ時期に、しもやけのひどさを綴った記録があるが、
去年にも増してひどい。


この方によると、しもやけになりやすい人は、
血管を拡張したり収縮したりする能力が未熟であり、
身体が子供に近いのだそうだ。


そういえば、僕は去年の夏に、
黄色ブドウ球菌が原因と思われる皮膚炎を発症したが、
これも普通は大人には発症しない病気なのだそうだ。


体毛は着実に濃くなっているのに、おかしな体だ。


ちなみに、体が子供に近いといえば、
幼児体型の松田聖子が有名である。

2009年01月01日

新年雑感

いつもは元日に帰省しているのだが、
今年は、というか去年は大晦日に帰省することにした。


午後7時に実家に帰り、
プレおせち料理といった感じの夕食を食べ、
談笑し、テレビを見て、年があけ、
さあ寝るかとなったときに、
いつも通りねまきを持ってきていない僕に
母親が「これを着ろ」といって持ってきたのが
純白のガウンだった。


まさか新年早々、実家でガウンを着るとは
思っても見ず、そもそもガウンを自分の目で見たのは
今回が初めてだったので、困惑をしていると、
それはどうやら父親のお古のようだった。


父親が、ポリープかなんかで入院したときに
ユニクロで買ったものらしい。


入院着にガウンを選択する母親のセンスも驚きだが、
ユニクロでガウンを売っていることも驚きだった。


せっかくなので、着てみることにした。
意外と似合う。


ガウンを着たからには、
カウチソファーに座って暖炉を眺めつつ、
シャム猫を膝に乗せてなでながら、
赤ワインでも飲んでみようか
という気になった。


しかしながら、あいにく、
そのどれも持ち合わせていなかったため、
座椅子に座って炬燵に入りつつ、
熊のぬいぐるみを膝に乗せてなでながら、
ペットボトルに入った麦茶を飲んでみた。


いい一年になりそうだ。

2008年12月23日

すき家の裏メニュー

今日、大学の研究会が10時からあると思い
全速力で会議室に向かったものの、
どうやら金曜日に日程変更になっており、
ため息まじりに近くのすき家でご飯を食べることにした。


豚汁納豆定食ごはん大盛りを注文し、食べていたところ、
1人のおじさんがお店に入ってきた。


おじさんは、店員に対し、
「いつもの」
と注文した。
店員は、普通に「いつもの入りまーす」
と他クルーに呼びかけている。


ちょうどご飯も食べ終えたところだったが、
一体どんな名物料理が出てくるのかが気になり、
こっそり観察することにした。


店員は持ち帰り用のパックを取り出すと、
ご飯をつめ、豚肉をつめ、ふたをして、
おじさんのもとに差し出した。


それ、普通の豚丼持ち帰りじゃねえかと
心の中でツッコんでいると、
おじさんはおもむろにパックのふたを開け、
中のご飯と肉をかき混ぜはじめた。


そのかき混ぜ加減はかなり入念で、
ご飯と豚肉が絶妙に絡み合うように
混ざりつつある。
というか、なんかそぼろご飯みたいになっている。


たまに割り箸にご飯と肉が絡み付いて
取れなくなるので、割り箸をコップのお茶に突っ込み、
滑りを良くしているあたり、
かなり熟練した手さばきであるといえる。


おじさんがかき混ぜている間、
EXILE「The Birthday -Ti Amo-」と
MiChi「PROMiSE」が流れていた。
約10分、かき混ぜていたことになる。


その後、おじさんはゆっくりと、かき混ぜたご飯を
食べはじめた。えっ、持ってかえるんじゃないの?


半分ほど食べ終えた後で、いきなり
「納豆下さい」
と注文した。


これに対し店員は
「めずらしいなあ」
と、ぼそっと言っていたので、どうやら納豆は
いつものメニューでは無いらしい。


納豆が届くと、まずパックの中にネギと納豆を入れ、
納豆のたれを入れ、からしを入れ、
さらに混ぜはじめた。


納豆は混ざりにくいようで、さっきよりも更に入念だ。
割り箸を入れるお茶もかなり濁りはじめているが、
おじさんはそれを普通に飲んでいた。


アンジェラ・アキ「手紙 〜拝啓 十五の君へ〜」
中島美嘉「ORION」
イ・ビョンホン「いつか」
を聞き終えた頃、撹拌はようやく完了したらしく、
その、納豆入り豚そぼろご飯持ち帰りパック入りを
おじさんは再び食べはじめた。


時計を見ると、すき家に入ってから1時間が経過しており、
人と会う約束があったのを思い出して、
残念だったが退席した。


今度、すき家百万遍店にいくことがあったら、
ぜひ、「いつもの」を頼んでみてほしい。

2008年12月20日

スウェーデン人とのふれあい

スウェーデンの大学生とシンガポールの大学生が
京大にやってくるというので、
彼らと京大の学生との交流会を運営していた。


スウェーデンからは、何名かの学生が
参加しており、みんな、色白で背が高く、
見た感じ、かなり洗練されたビジネスマン風の風貌をしていた。


その中の1人の男性が、
後ろの方で裏方をしていた僕に近づいてきて、突然、
「君は日本のAV女優を知っているかい?」
と聞いてきた。


彼曰く、日本のアダルトビデオは称賛に値するほど
クオリティが高いらしく、
大変関心を持っているようだった。


知っている女優の名前を何名か挙げてみると、
なるほどとうなずきながら、
僕は小澤マリアが好きだぜと教えてくれた。


その後、日本語の無料動画サイトをいくつか教えてあげたら、
非常に喜んでいた。


後で名簿を見たら、彼の専攻は
Film & TV Production だった。

2008年11月10日

じいちゃんの筆箱

昨日、東京に行ったので、京都に戻る途中、
岐阜の実家に立ち寄った。


いつも通りじいちゃんと話をしていると、
じいちゃんの筆箱がふと気になった。


081109ena.jpg


よく見ると、何か文字が書かれている。


081109ena2.jpg


僕はそんなじいちゃんが大好きだ。

2008年11月06日

残念なお土産を救済

外国に旅行した際、お菓子かなんかをお土産に買ってきて、
「皆で食べてね」みたいな感じで共有の机においといたものの、
日本人の口に合わない、または合わなそうだという先入観のために
全く量が減らず、何日も放置プレイされて気まずい思いをした人は多い。


この気まずさは、日にちが経つにつれて
指数関数的に増加するからタチが悪い。


しかし世の中には、そんな気まずい思いのお土産提供者と
何よりも罪の無いお菓子達を救済するため、
お菓子を責任を持って処分する勇気ある男達がいる。


それが僕である。


今回、とある事務所に、約1ヶ月以上も放置されている
お菓子を発見し、いても立ってもいられなくなり、回収を試みた。


それがこのお菓子である。


081105somumani.jpg


パッケージの文字、および色合いから察するに、
これはタイのお土産のようだ。


タイといえばトムヤンクンやパッタイなど
日本人にも人気の料理満載の国であるはずであり、
このようにお土産が1ヶ月も放置されるのは
異常事態といっても過言ではない。
責任を持って、食べることにした。


まず左側のお菓子だが、これはカボチャの種のようである。
成分表を見ると、カボチャの種99.8%、塩0.2%という
かなり高濃度のカボチャの種だ。


これは飛行機の中ででてくるおつまみでも
非常にポピュラーであり、予想通り美味しかった。
ほのかにカボチャの味がしないでもなかった。


続いて右側のお菓子を堪能することにする。
これはどうやらアンチョビピザスナックのようだ。
アンチョビを油で揚げて、ピザパウダーをまぶした
ビールのお供に最適な一品である。


右上に「Healthy Snack」との表記があり、
メタボが心配な中年男性にもおすすめできる逸品だ。


早速食べてみると、タイらしい、ピリっとした
キレのある味である。


若干、かんだ瞬間に油がにじみ出るような感覚があり、
Healthy Snackの表記に疑念を感じるが、そんなことはどうでもよい。


お土産提供者さんに感謝の意を表しつつ、
事務所を後にした。

2008年10月20日

生物と無生物のあいだ

ひょんなことからCapsuleを今更知って、
かっこいいなあと思って聴いている。


Pafumeのプロデュースをしている
中田ヤスタカ氏のユニットで、
Pafumeみたいな音楽をやっている。
ボーカルにはヴォコーダーを使っていて、
こしじまとしこ氏の生声はほとんど聞こえない。


Wikipediaによると、こしじまとしこ氏は、
自分の声にヴォコーダーを使われることに対して、
「抵抗とかそういうのは全然無い」
と言っているらしい。


おそらく、中田氏にとってもこしじま氏にとっても、
ボーカルというのは楽器の一つに過ぎないんだろうなあ
という気がする。


楽曲として言葉があった方がベターだなと思っているけど、
言葉を演奏できる楽器が無いから、
人間の声をうまいことアレンジして楽曲に乗っけてる
という感じなのではないか。


こう書くと、何となく非人間的で冷徹な印象を持つが、
人間を楽器と見なしているのではなく、
楽器を人間と見なしていると解釈すれば、
凄く人間愛が深い人、ということになる。
実際どうなのかは分からない。


以前、Pafumeの歌ってる姿をテレビで見たけど、
何と言うか、気持ちが悪いなあという印象を受けた。
ロボットが踊ってるみたいな、そんな感じだった。
ロボットダンスとはまた違う。


あれは多分、Capsuleのさらに発展版で、
人間の声だけでなく、踊りとか動きとかまでを
楽器(というか表現手段)として
使おうとしているんだろうなあと思う。


中田氏としては、人間の声だけではなくて
人間そのものを自分の音楽の表現手段として
使ってみたかったんではと思う。
それをPafumeに託したのだと思う。


これがもっと発展していくと、
例えば、人間でなくても良かったりするかもしれない。
犬とか猫とか、マネキンとか、自販機とか、
そういうアーティストも出てくるんじゃないかなと思う。


科学が発展して、生き物とそうでないものの境目が
曖昧になってきているために起こる現象の一つなのかなあ。

2008年10月18日

暗闇で性癖を語る

知人と、とある町家のコミュニティハウスで飲んだ。


そこではちょうど、
「電気を付けずにご飯を食べる」
という謎の企画が催されており、
真っ暗な状態で、鍋とご飯とお酒を嗜んでいた。


真っ暗だったからか、参加していた世代が
若者中心だったからか分からないが、
話題が次第にエロの話に移っていった。


テーブルの配置から、何となく2つのグループに
分かれて話をしていたのだが、
2つのグループのどちらもが、エロの話題になり、
お互いに競い合うように話をしていた。


どんないきさつでそうなったか覚えていないが、
こちらのグループにいた、現在大学4年生のA君が
「僕はくすぐりが好きだ」と発言した。


彼はどうやら、くすぐられることで興奮を覚えるらしい。
相手をくすぐるのも楽しいらしい。
愛撫とはまた違うらしい。


なんでまたそんなことが好きなのよ、
と聞いてみると、そこにはインターネットの影響が
あったのだと言う。


A君が最も多感な時期を過ごした中学時代は、
ちょうどインターネットが普及しだした時期と重なっている。


最初はいわゆる普通のエロサイトを見て回っていたのだが
だんだんとそれでは物足りなくなってきて、
マニアックな内容を見るようになった結果、
行き着いたのが、くすぐりだったとのことだ。


僕が中学生の頃の情報源といえば、
友達に借りたビデオか、家におかれていた
週刊現代の巻頭グラビアくらいのものだ。
情報量の違いは圧倒的と言える。


彼の場合、純粋に知的好奇心から
色々なプレイに興味を持っているらしく、
彼女と切磋琢磨しながらレベルの向上に励みたいとのことだ。


自分の性癖について爽やかかつオープンに語れる
A君はとても素敵だった。


その後、ちょうど町家にネット回線がつながっていたので、
A君おすすめのくすぐりビデオを見せてもらった。
「くすぐりに対するリアクションが絶妙で素晴らしい」
とA君から絶賛されていたそのビデオは
まだまだ僕の理解を超えたものであったが、勉強になった。


僕の場合、特に性癖は無いのだが、
もし中学時代に色々な情報を入手していれば
もしかしたらマイベスト性癖に出会うことができたかも
と、ちょっとセンチメンタルな気持ちのまま、帰宅した。

2008年10月13日

じいちゃんのクラウンで事故る

週末、彼女を連れて実家に帰り、
祖父のクラウンを借りて、
恵那の主要な観光地をひとしきり回った。


今まで一度も乗ったことが無かった
恵那峡遊覧船などに乗りながら、
地元の観光資源を改めて再認識した後、
最終目的地である阿木側ダムに到着した。


一旦車を駐車場に入れて、ウロウロした後、
ダムの別の場所に移動するため、再び車に乗り込んだ。


勢い良くバックすると、
「ベコ」
という鈍い音と感触が左前方から伝わってきた。


見ると、隣の車のフロントドアに、
クラウンのバンパーが思いっきりめり込んでいる。


イメージとしては、こんな感じでめり込んでいる。


外に出てみると、
見事にベッコリと隣の車のドアがへこんでいた。


それとは対照的に、クラウンのバンパーは
傷こそついているもののヘコミ一つない。


改めてトヨタ高級車の頑強さに感銘を受けつつ、
呆然と立ち尽くす。


このまま無言で立ち去り、両親および祖父母には
「壁にこすっちゃいました」などと適当に嘘をつこうかと
考えたが、クラウンドライバーの端くれとして
そんなみっともない真似は出来ないので、
きちんとお詫びをすることにする。


とはいえ、色々と大人の事情もあるだろうから、
ひとまず家に引き返し、両親および祖父母と
事態の収拾を相談することにする。


相手に事態を伝えるべく、紙に連絡先を書いて、
相手の車のドアの部分に絆創膏で貼り、立ち去る。

081012ena020.jpg

081012ena022.jpg
ヘコミひとつないクラウン


家に到着した後、親父を呼び出して事情を説明。
「あのー、すいません、事故ってしまいました」


親父、困る。そりゃそうだ。
「とりあえずじいちゃんに相談しないとなあ」
といい、祖父の部屋に向かうことに。


祖父は、クラウンに乗り続けて何十年という
生粋のクラウンマニアである。


数年前、クラウンが大幅なモデルチェンジをして、
若者向けの新しいデザインになった際、
そのデザインを嫌って、モデルチェンジ前の
最終モデルをわざわざ買い、それから大事に乗り続けている
クラウンマニアである。


そして祖父は、クラウンマニアであると同時に
神風特攻隊に所属経験のある、骨太軍人でもある。
クラウンのオーディオデッキで軍歌を聞くほどの
生粋の軍人でもある。


どんな鉄拳制裁が待ち構えているかとビビりながら、
祖父の部屋に向い、
「じいちゃんごめん、車ぶつけてしまった」と謝る。


祖父、一瞬顔が曇ったものの、
おだやかな表情で「そうか」と一言。
おもむろに外に出て車を眺めた後、
「怪我が無くてよかった」とだけいった。


その後、とりあえず警察に電話しないと
ということで、警察に電話したところ、
とりあえず警察署まで来てくださいというので、出頭する。


事故ったクラウンを親父に運転してもらいながら
警察に向かう姿は、さながら、婦女暴行事件を起こし、
父親の権力で事態をもみ消すために
警察所長の家に連れられる政治家のバカ息子のごとき気分で
なかなか情けない。


警察署に到着し、事情説明をする。

081012ena023.jpg

警察の調べによると、
相手の車の持ち主はダムの売店で働くおばちゃんらしい。
車の見た目からある程度予測はしていたが、
危なそうな人でなくて良かった。
親父もとりあえず一安心である。


その後、警察と一緒に事故現場に戻る。
パトカーに先導されるのかと思ったら、
パトカーは僕らの車の2、3台後ろからこっそりとついてきた。
警官の配慮なのかもしれない。

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現場に到着するパトカー


事故現場に戻ると、一人のおばちゃんが警察に連れられてきた。
売店一筋40年といわんばかりの素朴なおばちゃんである。


「この度は申し訳ありませんでした」と謝罪すると、
「いえいえ、怪我が無くてよかったです」と
うちのじいちゃんと同じことをおっしゃる。
黙って逃げないでよかったとつくづく思った。


その後、連絡先を交換し合い、
挨拶をして別れる。


親父、車の中で一言、
「お前、事態が収まったら今度阿木側ダム行って
 売店に行ってこい」
こういうのは後味が悪くならないようにすることが
大事なのだそうだ。


幸い、車の保険が僕が運転者であるときにも
適用されるようだったので、相手の車の保障は
保険会社が負担してくれるらしい。
そのかわり、クラウンの保険料が次回以降
上昇することになるらしい。
じいちゃんごめん。


どこかの誰かが、
車のような超危ない乗り物が、
免許さえとれば誰でも運転できるような社会は異常だ
みたいなことを言っていた。


いつになるか分からないが、またおばちゃんに
会いにいこうと思う。

2008年10月03日

体臭

今日、電車に乗っていたら、隣に
メッチャ体臭がきつい男子高校生が座った。


柔道部か相撲部ばりのガタイの良さに、
帰宅部のような特有の覇気のなさを身にまとう彼に、
エアコンかなんかの風が当たるたびに、
1年間ろくに洗わずに使い倒した
台所用ふきんのような香りがこちらに漂ってくる。


2分ほど我慢していたが、どうしても耐えられなくなり、
口で息をすることにした。


すると、臭いは気にならなくなったが、
同じ臭いを吸い込んでいることには代わりがないことに気付き、
小手先の対応策しか思いつかない自分が寂しくなった。


クサい臭いを、「クサいな〜」と自覚しながら吸い込むか、
口で息をすることで臭いは感じないものの
「自分は今、クサい臭いを吸い込んでいるかもしれない」
という疑心暗鬼にとらわれながら呼吸を続けるか、
それが問題だ。


男子高校生は南茨木辺りで下車した。

2008年09月24日

こんな経験ある?(4)

あなたは、トイレでオシッコをしていたら、
突然、オシッコが2方向に分かれて飛び出し、
あやうくズボンにかかりそうなところを
軽やかなフットワークで巧みにかわし、
何とかことなきを得た後、
そういやこれってどっかで見たことあるなと考えたところ、
グラディウスにおいて、
下向きに発射するミサイルをゲットしたときと
同じような状態だったことに気付き、
少年時代に思いを馳せたことはあるだろうか。


僕は、ある、さっき。

2008年09月21日

可知直芳よりメアド変更のご連絡

iPhoneを買った。今更買った。


しかも、出先の東京で買った。というかむしろ、埼玉で買った。


必要にかられてというよりは、
時代に乗り遅れないように、買った。
ダメなユーザーの代表例だ。


アドレス帳の移し方が分からず、手入力した。
ダメなユーザーの代表例だ。


メールアドレスが変わったので、変更の連絡をしたら、
メチャクチャ配信エラーで戻ってきた。


どうも、パソコンのアドレスを受信拒否している人には
届かないようだ。


ということで、以下にアドレスさらしておくので
登録しておいてください。


------------------------------------------
件名:可知直芳よりメアド変更のご連絡

えー、みなさん、こんにちわ、可知直芳です。
携帯電話のメールアドレスを変えました。

ggwu at i.softbank.jp

で登録お願いします。

なお、この変更作業により、昨日21日の14時から現在まで、昔のアドレスに届いたメールを閲覧できてません。それまでにご連絡いただいた方、お手数ですがもう一度ご連絡ください。

追伸:現在の心境を五七五で表現


アイフォンで 君の瞳に モバイルミー


今後ともよろしくお願いします。

2008年09月12日

リアルひげ面のシミュレーションをしてみた

akipponnさんのブログを読んでいたら、
様々なヒゲのスタイルをものすごくリアルにシミュレーションしてくれる
ウェブサイトがあることを知り、早速試してみた。


シミュレーションができるのは、
ヒゲチェンというウェブサイト。


自分の写真にヒゲパーツを貼付け、
どんなヒゲが自分に似合うかをリアルに調べることができるらしい。
用意されているヒゲは1000種類。
ちょっとしたライブハウスが満席になってしまうほどの多さだ。


早速、↓の写真を利用してヒゲシミュレーションを実施してみた。


hige00.jpg


ちなみに、この写真は以前
高須クリニックのビューティーシミュレーション
で利用した写真であることを補足として付け加えておく。


幾多のヒゲからチョイスしたのは、「ハリウッディアン」というヒゲ。
トラディショナルなワイルドさが魅力のヒゲだ。


ヒゲを選択してしばらく待っていると、
シミュレーション結果が表示された。それがこれだ。


hige01.jpg


これはワイルドだ。
ファイナルファイトのハガー市長くらいのワイルドさだ。


その後、よく見てみると、
「GO!3D(3D画面を表示)」
というアイコンを発見した。


何かと思ってクリックしてみると、
そこには驚愕の事態が待ち受けていた。


写真が動いている。。。


hige02.jpg

hige03.jpg


静止画だったはずのハガー市長が、笑ったり怒ったりしている。
写真から自動的に表情を付けて、それが自然な形で表示されているらしい。
これはスゴい。文章ではとても説明しきれないので、
ぜひ実際に試してみてほしい。


ちなみに、このヒゲチェンでは、
髪型やメガネも変更することができる。試しにやってみた。


hige04.jpg


ジョン・レノンのパクリみたいな人物が出来上がってしまった。


せっかくなので、プチ整形後の写真でも試してみた。


hige05.jpg


ビジュアル系のハガー市長が誕生した。


色々試してみた結果、ひげを生やすのは
もう少し大人の魅力が増してからにすることにしようと思う。

2008年09月02日

ゲリラ豪雨で新幹線の中で立ち往生

8月末のある日の夜、品川で打ち合わせを終えた後、
終電間際の新幹線に乗るべく、乗り場に向った。


切符を勝手改札をくぐると、駅構内から何やらアナウンスが聞こえてきた。


「ただいま大雨によりダイヤが大幅に乱れております」


電光掲示板を見てみる。

080824tokyo018.jpg


乱れ過ぎだろ。


とはいえもう改札をくぐってしまったので、
意を決して乗り込むと、電車は普通に出発した。


21時過ぎ、小田原付近を通過した頃、突然電車がストップ。
その後の乗務員さんの一言で、社内は異様な空気に包まれる。


「熱海付近で大雨が発生し、電車が通行不可能となっています。
 雨がやむまで電車は動きません」


電車は小田原駅に到着しているものの、
車線が駅と接していないので、駅に降りることは不可能である。
つまりここは、新幹線という名の完全な密室状態である。


しばらく待っていれば動き出すだろうと高をくくっていたものの、
1時間経っても全く動く気配がない。


次第にいらだちを見せる乗客達。
せっかくなので観察してみることにした。

車内を捜索してみると、基本的に乗客は憔悴している。

080824tokyo008.jpg


いつ動き出すかも分からない新幹線に閉じ込められ、
外にも出られないのだから仕方ない。

中には、連結部分に陣取って読書をする強心臓な若者もいる。

080824tokyo013.jpg


あるいは、3列シートを全て陣取り、
ふて寝するほろ酔いサラリーマンの姿もあった。

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もはやここは199X年に核の炎に包まれた
地球のごとき無法地帯である。


グリーン車に行ってみると、人が座りまくっている。
おそらく誰もグリーン席のチケットなどもっていないだろう。


そもそも、電車が遅れまくっているので、
自由席とか指定席の区別も良く分からない状態になっている。
このグリーン車に乗っている乗客は、
そんなどさくさにまぎれてグリーン席を確保した
クレバーな人たちなのだ。


早速、開いているグリーン席を発見したので、
僕も座ってみることにした。

080824tokyo015.jpg


グリーン席専用の雑誌「WEDGE」を読んでいると、
心無しか気分も落ち着いてきた。


23時半、乗務員からの放送があり、
隣の電車に橋を渡して、駅に出られるようにしたとのこと。
橋のある後方の10号車に殺到する乗客達。
10号車に行ってみると、本当に橋が架かっている。

080824tokyo012.jpg


新幹線の間に架けられた橋を渡る機会があるなんて、
夢にも思わなかった。
感慨深くわたると、小田原駅のホームに着いた。
シャバに出たヤクザの気分だ。


が、特にすることも無いので、すぐに引き返す。


その後、0時過ぎに電車がようやく発車。
京都には2時についた。


乗務員にクレームをつけまくる若手カップルを横目に見ながら、
おもむろに特急券の払い戻しを受け、
タクシーで家に帰った。

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2008年08月30日

電気自動車に試乗する

ZEVEX代表の鈴木さん
のご好意で、電気自動車に乗せてもらえることになった。


ZEVEXとは、
4WD電気自動車で南極横断を目指す
冒険野郎のグループである。


元々は普通のガソリン車で世界中のジャングルを走りまくる
正真正銘の冒険野郎集団だったのだが、
ある日代表者である鈴木さんが、
このままだとガソリン車の将来が無い→冒険できなくなる
という危機感を感じ、突如電気自動車を作ることを
思い立ったのだそうだ。


思い立った瞬間から電気自動車を自前でつくり、
樺太やら間宮海峡をその自動車で走り回っているのだから
スゴすぎる。クールなこと山のごとしである。


最近こそ電気自動車に注目が集まり始めているが、
鈴木さんが電気自動車を完成させたのが2000年頃。
当時は何やってんだという目でみられ、
全く理解してもらえなかったらしい。
電気自動車を作って、それで南極を横断しよう
という先進的すぎる発想を理解できる人はそういないだろう。


ZEVEXの電気自動車は、
スズキのジムニーを改造して制作したものらしい。
改造といっても、そもそも動力源が完全に変わってるわけだから
ゼロから作ったようなものだと思われる。


電気自動車は、プラグインハイブリッドという種類のものらしい。
通常のバッテリーに加えて、ガソリンで動く発電機を
搭載している電気自動車のことだ。


現状の社会インフラだと、電気自動車が何らかのトラブルや
バッテリー切れを起こしたとき、車はどうにも動かなくなり
JAFを呼ぶしか方法が無い。
そんなときの予備動力源として、プラグインハイブリッドでは
ガソリンで動く発電機を搭載しているのだそうだ。


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これが車。


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発電機が車の後ろに積んである。
バッテリーは車体の中にあるので見えない。


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後ろを見ると木製のパーツが見え隠れしている。


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シートはこんな感じ。
シートベルトは3点ベルトで本格的。さすが冒険野郎。


080826ev006.jpg


一見、ドアは無いように見えるが、
横に伸びているベルトがドアなのだそうだ。
これがないと、車検をパスできないらしい。


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1人ずつ電気自動車に乗り込み、試乗会スタート。
堀川御池から反時計回りにぐるっと一周するコースだ。


僕の場合、運転までさせてもらえることになった。
運転の仕方はこんな感じだ。


まずバッテリーのスイッチを入れる。
その後車のキーを回して、バッテリーと
駆動系の回路を接続する。


その後、諸々の細かなセッティングをすると、準備完了。
アクセルを踏むと、音も無く走り出すジムニー。
ラジコンみたいな感じだ。


駆動系は普通の車と同じだ。クラッチを踏んで変速する。
アクセルは少し重たい。
アクセルを固定すると、じわじわと速度が上がっていく。


急加速はできない、というかしない方が望ましい。
バッテリーのエネルギーが十分でないこともあるかもしれないが、
急に踏み込むとシャフトがちぎれてしまうという理由もあるらしい。


またブレーキはとても重い。
信号で止まる際、あやうく前の車にぶつかりそうになった。


また、信号待ちの際は、ライトを消灯する。
バッテリーの消費を抑えるためだ。
ガソリンカーで言う、アイドリングストップみたいな感じだ。


信号待ちの度に、3回くらい「はいライト消してね」と
鈴木さんから指摘を受け、ようやく消灯の癖がついた。


その後、せっかくの機会なので、発電機を回した状態でも
運転させてもらえることに。
席の後ろでうなりを上げる発電機。一気に騒がしくなった。


発電機を回すと、アクセルが若干軽くなった。
やはりガソリンの力は健在だ。


10分ほど鈴木さんとのドライブを満喫した後、
参加者一同で飲んで帰った。
貴重な経験だった。

2008年08月27日

南千住 伝説のエコノミーホテル