• 著者: 窪美澄
  • 読んだ感じ: 2 (1-3)
  • 読んだ時期: 2025年4月

 

決して不幸ではないものの生きる上で葛藤している人間たちの短編集。

コロナ禍で発表された話であり、いくつかの話でコロナがちょっと関連してくる。コロナで世界がすっかり変わってしまった みたいな感じのくだりもあるのだが、今となっては世界は元通りであり、あれは何だったんだ感を抱きながら読み進めることになる。

 

個人的には、双子の妹を亡くした女性が、死んだ妹の恋人である村瀬と会うことで喪失感を共有していく話が儚くて好きだった。